プロジェクトPickUp 2009年

ソフトバンク独自の研修で、社員のスキルアップをサポートする

ソフトバンクグループ通信3社
(ソフトバンクモバイル株式会社、ソフトバンクBB株式会社、ソフトバンクテレコム株式会社)
総合研修統括部 人材開発部部長
増田 裕之(ますだ ひろゆき)

ソフトバンクグループ通信3社(ソフトバンクモバイル株式会社、ソフトバンクBB株式会社、ソフトバンクテレコム株式会社)では、研修制度の拡充に取り組んでいます。2009年6月からは、「社内認定講師(ICI*1)制度」を開始するなど、ソフトバンク独自研修の開発と現場で役立つ研修の拡充を通じて、全社的にスキルアップを図っています。今回は、3社の研修を統括している総合研修統括部 人材開発部部長 増田 裕之に、具体的な取り組みや社内研修の意義についてインタビューしました。

ソフトバンクの総合研修チーム

インタビュアー:
現在、ソフトバンクグループ通信3社で実施している社内研修体系について教えてください。
増田:

主に社員向け研修と、ソフトバンクショップや量販店などの販売スタッフ向け研修を実施し、社員の能力開発を支援しています。社員向け研修には、入社時や管理職昇格時に必要な知識やスキルを習得する「階層別研修」、部門・職種に特化した「部門別研修」、会社における自身の役割に応じたプログラムを選べる「コア能力研修」などがあります。コア能力研修では、それぞれの都合やスタイルに合わせて、「クラスルーム」(集合研修)または「eラーニング*2」のいずれかの受講形態を選択することができます。

ソフトバンクモバイルの販売スタッフに向けては、入店から、店長になるまでの過程で、スキルに応じた研修を行っています。「ショップ基礎研修」や「販売スキルアップ研修」のほか、「店長向け研修」「iPhone™研修」など、販売スタッフに必要な知識やスキルの研修を網羅しています。

インタビュアー:
研修の企画から実施までは、どのように進められているのでしょうか?
増田:

研修の企画は、社内のニーズをもとにしています。組織ごとの課題や総合研修統括部への要望、全社的な社員満足度調査の結果などを分析して、社員に必要な研修プログラムを企画します。
企画が固まると、具体的なカリキュラムを開発し、研修として実施します。特に今年度は、コア能力研修の内製化を促進しており、社員を講師として登用する試みを始めていますので、そのコンテンツ作りや運用に注力しています。

講師を務める社員に対しては、トレーナー向けのプログラムである「TTT(Train-the-Trainer)」という講座を用意しています。TTTには、立ち振る舞いや話し方、アイコンタクトなどの基礎に加え、「対話展開能力」というグループワークを通じて受講者の発言の中から“気付き”を見出すスキルの習得、研修資料の作り方などを盛り込んでいます。

“社員講師”の強みを活かす

インタビュアー:
内製化されたクラスルームのコア能力研修に関して、ポイントを教えてください。
増田:

総合研修統括部では、これまで販売スタッフ向けの研修を年間延べ約30,000名に対して行ってきました。そこで培った知識やノウハウを活かして昨年度より研修の内製化を図っており、今年度は、内製の社内向けコア能力研修(クラスルーム)を約2,000名の社員に対して行う予定です。また内製化によって、総合研修統括部の機動力が向上した結果、今年度の下期には新たに地方拠点でコア能力研修を開始するなど、熱意あるより多くの社員が受講できるように環境整備へ取り組んでいます。

内製化によるメリットは、研修にソフトバンクの独自性を取り込めることです。研修開発の過程でも、ソフトバンクにとって真に必要な研修内容を作りあげることに重点を置いています。例えば、グループワークひとつを取っても、通信業界に当てはまるような事例を題材にするなど、現場ですぐに活用できるような工夫をしています。

インタビュアー:
さらにソフトバンク独自の研修を行うために導入されたのが、「社内認定講師制度」ということですね。
増田:

「社内認定講師制度」の実施は、社員が有する知恵や知識を活かし、ソフトバンクグループ独自の研修を実施することを目的にしています。2009年6月、初回の社内認定講師募集に対して、ソフトバンクの発展のため、社員全体の底上げ、全社的なレベルアップに貢献していきたいという意志のある社員が集まりました。

「社内認定講師制度」は、本務を持つ社員が日ごろ担当している業務に関する専門知識について話すところに、大きな価値があると考えています。例えば、「財務本部の社員が、財務会計の基礎知識を社員向けに解説する」というように、非常に実践的な内容になります。このように、今後も研修内製化のメリットを追求していきたいと考えています。

内定者向け「eラーニング」を開始

インタビュアー:
今後の展望を聞かせてください。
増田:

目下取り組んでいることは、内製のコア能力研修(クラスルーム)の拡充です。多種多様なラインアップがそろうと、コースの組み合わせによって、さまざまな職種、役割にあわせた研修設計に応用できるようになりますので、それらをカスタマイズした研修で、研修回数や受講者数の増加を図り、引き続き、より充実した研修を提供したいと思います。

コア能力研修のもうひとつの柱である「eラーニング」においては、今年の秋より、内定者向けコースの提供を始めます。メニュー内容は、主にワードやエクセルなどビジネスソフトの使い方の学習や、ビジネスマナーなどを習得するコースを用意し、強制ではなく任意で受講していただきます。毎年、内定者の方から、「入社までに何を勉強すべきですか?」という問い合わせが多く寄せられますので、学習意欲の高い内定者に向けて教育研修の機会を設ける予定です。

研修は、「実践レベルで習得」できてこそ、その価値が出てくる思います。実践のためには、納得して理解することが必要です。ソフトバンク独自の研修で社員の能力開発に努め、それを実務に活かしてもらうことで全社的なレベルアップを図り、お客様へのよりよいサービス提供につなげていきたいと考えています。

(掲載日:2009年9月11日)

[注]
  • *1ICI(Internally Certified Instructor)
  • *2インターネットなどのネットワークを利用したオンライン教育や研修
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  • *iPhone商標は、アイホン株式会社のライセンスに基づき使用されています。
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