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ソフトバンクアカデミア第2期生入校式

ソフトバンクアカデミアの2011年4月度入校生(以下、第2期生)を迎える入校式が、6月1日(水)、東京・汐留のソフトバンク株式会社本社にて行われました。本来は4月に執り行う予定でしたが、2011年3月11日に発生した東日本大震災の影響により、2カ月遅れの入校式となりました。第2期生は、社外からの応募者100名が新たに入校しました。またソフトバンクグループ内から参加した約200名の第1期生のうち下位10%が入替対象となり、新たに加わるグループ社員をあわせた約300名で、第2期がスタートしました。

「自己増殖」と「自己進化」

新たなソフトバンクアカデミア生を迎えたソフトバンクアカデミア“校長”の孫は、「今日は社外から入校した生徒も交えた初めての講義ですので、非常に楽しみにしていました」と、この日を迎えられたことに感謝し、「ウェルカムスピーチ」を行いました。この日のスピーチでは、企業を生命体になぞらえ、「自己増殖」「自己進化」の重要性について説きました。

「ソフトバンクグループが成長するためには、ただ単に同じことをやっていてはいけません。そもそも生命体の歴史は何であったのでしょうか?地球に最初の生まれた生命体はバクテリア。もしバクテリアに『自己増殖』という能力がなかったならば、それだけのごく小さな存在で終わったはずです。爆発的な自己増殖の能力があったからこそ、地球上に膨大な数のバクテリアがあるわけです。しかし、もしこのバクテリアに自己増殖という機能だけしかなかったならば、この地球上はバクテリアだけの世界になっています。我々人間も生まれてきません。もうひとつの大変重要な能力、『自己進化』があったから、この地球にはバクテリアだけではなく、昆虫も魚も動物もいます。そして、その進化の先に人間が生まれたということになるわけです。
私は20代で肝臓の病気で入院したとき、この自己進化という能力はそもそも何なのかということを考えました。もし自分が病気で死なないで、ソフトバンクを大きくすることができるのであれば、何をすれば300年間成長し続けるような会社になれるのかということを、ずっと考えました。そして、その一番大切なことは、この2つの能力なのだと気づきました。」

300年先のことを考える場合、今日現在の技術やファッション、トレンドだけを考えるだけでは、未来のことを予測するのは難しいと孫は言います。なぜなら300年前、会社という概念すらない時代に、今日のビジネスモデルを予想することは、ほぼ不可能に等しかったはずだからです。
「でも会社を300年間成長させ続けたいと思ったら、もっと大切なメカニズムが必要です。地球上の生命体は40億年の歴史を持っています。この歴史の中で、ありとあらゆる生命体に言える一番大切な機能とは何でしょう。それが『自己増殖能力』と『自己進化能力』なのです。昆虫や植物は、英語や数学を駆使して“大雨が降ったら”“敵が襲ってきたら”ということを、いちいち書きもので残したわけではありません。ですが彼らのメカニズム、DNAの設計の中には、これらの能力が明確に埋め込まれているのです」

孫は「自己増殖能力」と「自己進化能力」の、生物や企業での具体的な事例を挙げ、多くの時間を使いその重要性を説明しました。そしてソフトバンクグループが長く成長し続けるためには、目先のことだけにとらわれるのではなく、この長期的な視野をもった人材を、常に輩出し続けることこそが必要だと説きます。

高い志を持った同志が集う

「我々は人類史上初めて、意図して組織体に自己進化のモデルを持つ、“人類史上最強の組織体、企業軍団”を今から作っていきます。ソフトバンクアカデミアの皆さんには、これを“ソフトバンクの真髄”として持っていてもらいたいと思います。我々の目指すものは、はるかに高い志と、はるかに高い次元のものです。それは『人々を情報革命で本当に幸せに』という志です。この志を実現させるためには、必ずしも何かひとつのものを発明する必要はありません。優れた志の同志を集め、人々を幸せにするために、ハイクオリティのパフォーマンスを出しましょう。

優れた人々の叡智、情熱を集めましょう。同志的結合でいいじゃないか。上下関係じゃなくていいじゃないか。自律・分散型のシステムでいいじゃないか。我々のプライドは、もっと高いところにあります!」と結び、万雷の拍手の中、第2期生への最初のスピーチは終了しました。

ソフトバンクアカデミアでは今後も、ソフトバンクグループ内だけではなく、外部の志ある皆様からも生徒を募集する予定です。来年度の募集については、募集要項が確定次第、当社WEBサイト上でご案内をする予定です。「我こそは」と思う皆様は、ぜひ奮ってご応募ください。

(掲載日:2011年7月5日)