ソフトバンクNOW 2016年

アメリカズ・カップ第4戦オマーン大会に向け始動!
ソフトバンク・チーム・ジャパンに日本人新クルー加入

アメリカズ・カップに参戦中のソフトバンク・チーム・ジャパンに、新たに2名の日本人クルーがセーリングチームの一員として加わりました。彼らは2016年2月27日と28日の両日にオマーンで行われる第4戦に向け、現在ベースキャンプのある英領バミューダで厳しい訓練に励んでいます。今回、新クルーである吉田 雄悟選手と笠谷 勇希選手に、大会にかける意気込みなどをインタビューしました。また両名が選抜されたクルー選考会の様子や、早福 和彦総監督とディーン・バーカー艇長からの最新のコメントも紹介します。

世界への挑戦に高まる期待

なぜソフトバンク・チーム・ジャパンに挑戦しようと思ったのですか。

吉田:昨年、ヨット競技の470級でリオデジャネイロオリンピックへの出場を目指していましたが、出場権を得ることができませんでした。世界を相手に戦う夢を捨て切れずにいたところ、クルー選考会の話を聞き、ソフトバンク・チーム・ジャパンに懸けてみようと思ったのが応募の理由です。

笠谷:私は昨年の9月末までボート競技に専念し、全日本選手権と国体に出場しています。二つの大会が終了後、友人にソフトバンク・チーム・ジャパンの存在とクルー選考会があることを紹介されて興味を持ち、選考会に挑戦しました。

クルー選考会の感想を教えてください。

吉田:私はセーリングの経験者なので、これまでの経験と実力を試されていたように思います。セーリングの実技テストでは、ディーン艇長が指示を出す前に風の動きを判断し、自分のタイミングで行うことを心掛けていました。

笠谷:選考会で初めてヨットに乗ったのですが、私が専門にしてきたボートとは異なり、自分で漕がなくても船が進むことに感動しました。セーリングの実技テストでは、ディーン艇長から指示が出たらすぐに状況を判断してヨットを操縦することに一生懸命取り組みました。

今後への意気込みをお願いします。

吉田:世界最高峰のセーリング競技大会といわれる「アメリカズ・カップ」で、世界一の技術が集まる中戦えることが楽しみです。海外を転戦してきた経験もあり、海外生活は慣れていますが、唯一語学ができないことに不安を感じています。しかし、どうにかなるだろうという性格のため不安にとらわれることなく、前向きにチャレンジしていこうと思っています。

笠谷:これから活動拠点をバミューダへ移し、初めて本格的な海外生活をすることになります。しかし、元々海外志向は強いため特に不安はありません。人が変わる条件といわれている「時間の使い方、住む場所、付き合う人」の全てが変化します。これらの変化によって、新しい考え方が形成されることや、今までにない経験を得られることに高い期待を持っています。

日本人新クルー紹介

吉田 雄悟
高校生からヨット競技を始める。全長470cmの2人乗り小型ヨットのレースが専門。2012年ロンドンオリンピックに出場し、18位入賞。そのほか、世界選手権で3位入賞(2009年)、ISAFワールド6位入賞(2014年)などの実績を持つ。

笠谷 勇希
ソフトバンク・チーム・ジャパンへ入る前はITベンチャー企業に勤務。大学生のときからボート競技を始め、ダブルスカルと呼ばれる2人乗りのボート競技で国内外の大会に出場。ロンドンオリンピックとリオデジャネイロオリンピックの出場を目指していた。

厳しいクルー選考会の模様

2015年11月27日~29日の3日間、神奈川県逗子市のリビエラ逗子マリーナにおいて、日本人クルーの選考会が実施されました。書類選考を通過し選考会に挑んだのは、セーリングクルー候補17名、ショアクルー候補2名の計19名。その顔触れは、クルーに選ばれた吉田選手、笠谷選手をはじめ、ラグビー、アメリカンフットボールの現役学生選手や、プロリーグに所属したこともあるアイスホッケー選手、バスケットバール選手、教師と実にさまざま。選考会では、身体検査、英語での面接、体力測定、セーリング実技テストなど、厳しいチェックが繰り返し行われた結果、吉田選手、笠谷選手が新たな日本人クルーとして合格しました。

1日目

ディーン艇長とクリス・ドレーパー セーリング・マネージャー、早福監督による面接が行われました。候補者たちは英語での質疑応答に戸惑いながらも「ヨットを始めた時から、アメリカズ・カップに憧れていました」、「テレビで早福さんの話を聞き、世界に挑戦したいと思いました」、「教師なのに生徒に伝えるべき経験をしていないと悩んでいるときに、この選考会のことを知りました」など志望動機を語り、候補者の熱い思いが伝わってきます。後半のテストで行われたローイング(漕ぐ動作)マシンを使った2,000mタイムトライアルでは、フィニッシュと同時に倒れ込み、気分が悪くなる人が続出しました。

2日目

前日の体力テストにより、全員が激しい筋肉痛に。この日は体力テストと並行して、セーリング海上実技テストも行われました。体力テストでは両腕を回転させるグライディングマシンを使ったメニューが登場。時に雄たけびを上げながらマシンと格闘する候補者の姿に、他の候補者たちが声援を送り、ライバルでありながら、同じ夢に向かって挑戦する仲間同士の連帯感が生まれていました。

最終日

アメリカズ・カップの試合で使用されるタイプのヨットと似た、小型のカタマランヨット(双胴艇)GC32クラスに乗り、セーリング適応能力のチェック。候補者は、猛スピードでフォイリング(翼走)する艇の上でディーン艇長から指示が出ると、ハンドルを回したり、ロープを引いたりしながら懸命にヨットを操縦します。選考会の締めは、再びグラインディングマシンによる体力テスト。全てのメニューが終わると、吹き出る汗をぬぐいながら、誰もがすがすがしい笑顔を見せていました。

新人クルーを迎え

早福総監督のコメント

二人の日本人新人クルーがチームに合流し約2週間があっという間に過ぎました。まだ短期間ですが、チームのアイデンティティーがより強くなったことは言うまでもありません。彼らの明るい性格がチームに新鮮な風を吹かせ、より活性化されたような気がします。

慣れない環境にもかかわらず、いつも笑顔を絶やすことなく、チームの一員としてはつらつとトレーニングや陸上の作業などに取り組んでいる二人は、チームになじんでいるどころかすでに人気者です。

これから彼らは言葉の壁を含め、全ての面においてレベルアップし他のクルーに追いつかねばなりません。課題は山積みですが、彼らを見ていると不安材料などは一切なく、むしろ頼もしさを感じています。さすが二人ともスポーツの世界で功績を残してきた優秀なアスリートです。目標を達成するためのアプローチの仕方を十分心得ているのでしょう。
毎日吸収することが山ほどあり大変だと思いますが、けがをしないよう早く優秀なセーラーに育ってほしいです。

ディーン艇長のコメント

1月後半に合流してから、彼らはうまくチームに溶け込んでいて、環境に適応する姿に感心しているところです。二人は仕事に対する意志が強く、チームのさまざまな分野において多大な努力をしており、多くのことを学ぼうとしている姿勢を感じます。フク(早福の愛称)の指揮の下、チームのベース拠点や艇のドックを組み立てる際にも、積極的な態度で臨んでいます。雄悟(吉田)はすでに練習で3度乗船しており、素晴らしい仕事をしています。勇希(笠谷)は、陸上での仕事が多くまだ艇に乗ってはいませんが、近々乗ってもらう予定です。加えて、彼らは日々のトレーニングにも一生懸命取り組み、順調に上達していると思います。彼らの活躍に期待しています。

「ルイ・ヴィトン・アメリカズカップ・ワールドシリーズ」第4戦は、2月27日と28日の両日、オマーンのマスカットで開催します。新クルーの加入でレベルアップしたソフトバンク・チーム・ジャパンの戦いにぜひご期待ください。

ソフトバンク・チーム・ジャパン 最新情報

ソフトバンク・チーム・ジャパン アメリカズカップへの挑戦

ソフトバンクグループでは、ソフトバンク・チーム・ジャパンを応援するため、選手紹介や今後の大会スケジュールを紹介する特設ページを開設しました。また、チームの公式FacebookやTwitterでも最新情報をご覧いただけます。

(掲載日:2016年2月23日)

  • Photo by © Matt Knighton/SoftBank Team Japan
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