2018年2月23日

電気の豆知識

電力自由化とは?
メリットや仕組みに迫る

これまでの電気は各地域の電力会社が独占的に販売していましたが、2016年4月の電力小売全面自由化(以下、電力自由化とします)にともない、家庭や飲食店などの商店も電力会社を自由に選べるようになりました。
「電力自由化」を耳にしたことはあるけど、詳しいことまでは知らない。そもそも電気についてそこまで調べたことはないという方が多いのではないでしょうか。
普段何気なくお使いになっている電力について、電力自由化の歴史からどういった企業が参入しているのか、また、電力切り替えのメリットやデメリットなどについて解説します。

電力自由化はいつから?
電力自由化でおトクになるの?

電力自由化は、実は2016年4月から始まったわけではありません。最初の電力自由化は2000年3月、大規模な工場やデパート、オフィスビルなどの「特別高圧」から始まりました。その後、2004年4月、2005年4月に中小規模の工場や中小ビルなどの「高圧」へと段階的に拡大していき、最終的に家庭や商店などの「低圧」においても電力会社が選べるようになって、2016年4月1日に全面自由化となりました。

電力自由化はいつから?電力自由化でおトクになるの?

出典:経済産業省ウェブサイト(電力の小売全面自由化って何?)を基に作成

そもそもなぜ、電力を自由化をすることになったのでしょうか?
それは、これまで各地域の電力会社が独占的に行っていた電力事業の市場を開放することで電力会社間の競争をうながし、電気料金の抑制につなげることが目的でした。これにより、家庭でも生活スタイルなどに合わせた料金メニューを自由に選べるようになり、電気料金のおトクさだけでなく、さまざまなサービスや特典が受けられるようになりました。

電力自由化によってさまざまな新電力会社が登場!

2018年1月時点では、約450もの新規参入者(新電力)が電力事業へ参入しています。電気とガス、電気と携帯電話などの組み合わせによるセット割引や、ポイントサービス、さらには家庭のトラブルに対応するサービスなどを組み合わせたさまざまな料金プランが登場しています。
また、供給する電気の種類に特徴を打ち出している新電力もあり、太陽光や風力などの再生可能エネルギーを特性としたプランを選択することも可能になりました。

電力自由化によってさまざまな新電力会社が登場!

電力自由化後の電力供給の仕組みとは?

電気は貯めておくことができません。ご家庭でスイッチを入れるとすぐに点灯する電気は、まさに今、作られている電気。発電所で電気が作られ、送電線、配電線などさまざまな電力設備を通ってご家庭に届けられています。
新電力へ切り替えた場合でも、今までの供給方法と変わらず、同じ送電線が使用されます。そのため、万一、新電力にトラブルが発生した際も、従来の電力会社が電力を補給し停電を避けるようになっています。新電力に切り替えたとしても急に停電の回数が多くなったり、新たに送電線の敷設が必要になったりすることはありませんので、今までと同じように電気を利用できます。

電力自由化後の電力供給の仕組みとは?

電力会社切り替えのメリット・デメリットは?

では、電力会社を切り替えることでどのようなメリットやデメリットがあるのか解説します。

電力会社を切り替えるメリット

月々の電気料金が安くなる

新電力は、東京電力や関西電力などの従来の電力会社の中でも最も一般的とされる料金プラン「従量電灯」に合わせた料金プランを出しているケースが多いです。電気の利用分の料金単価を「従量電灯」の1〜5%程度低く設定しており、それにより月々の電気料金が安くなります。
また、一定以上の電気利用量に達した場合の割引率を高くすることで、夏や冬など電気を多く使う月の電気料金が安くなるプランもあります。

発電方法を選ぶことができる

今までは、各地域の電力会社が提供する電気を利用しており、その電源構成を選ぶことはできませんでした。電力小売自由化にともない、太陽光や風力などで発電された再生可能エネルギーの電気を多く使うメニューを提供する会社も出てきたことで、電源構成についても選ぶことができるようになりました。「電気料金が安い」というだけではなく、「環境に配慮した電気なのか」「地元で発電された電気なのか」など、発電方法にもとづく選択肢が増えたのです。

セット割引やポイントサービスなどプラスの特典がある

さまざまなサービスと組み合わせた「セット割」を提供する料金メニューも登場しました。通信会社であれば、「インターネット・スマートフォン」と「電気」をセットにすることで毎月の通信料を割り引く料金メニュー、ガス会社であれば、「ガス」と「電気」のセットで割引になる料金メニューなどです。
また、毎月の電気料金に応じてポイントがもらえたり、電車の定期代購入でポイントが倍になったりするなど、新電力それぞれの特徴を出した、今までよりもおトクなメニューが登場しています。

電力会社を切り替える場合のデメリット

契約期間の縛りや解約違約金などがある場合も

今までは契約期間について気にする必要はありませんでした。それは、各地域の電力会社との契約以外に選択肢がなく、契約期間がなかったからです。しかし、電力自由化にともない電力会社を選ぶことができるようになったので、契約期間という概念が生まれ、解約事務手数料や途中解約による違約金を設定する新電力がでてきました。

ソフトバンクの「自然でんき」はどういったプランなの?

「自然でんき」は、太陽光発電などのFIT電気(再生可能エネルギー)を多く供給するプランです。FIT電気比率は2017年度の計画値で約70%と非常に高く、SBエナジー(ソフトバンクグループ株式会社の子会社)が運営する太陽光発電所等からの電気をご家庭にお届けしています。
電気料金についてですが、一般的に電気料金は基本料金と従量料金から構成されますが、「自然でんき」の場合、基本料金は0円で、電気を使った分だけの電気料金しかかかりません。従量料金については、単価は電気の利用量に関わらず一律となっており、従来の3段階料金制(電気の利用料に応じて単価があがる)に比べ分かりやすい料金設定を採用しています。「自然でんき」の契約期間は1年間ですが、解約手数料や途中解約による違約金などはありません。
また、脱炭素化社会が注目されている中、「自然でんき」では電気を供給しているSBパワー(ソフトバンク株式会社の子会社で電力小売事業者)の利益の一部から1契約あたり月50円分を継続的に森林保全団体の支援活動に拠出しており、全国の森の間伐促進や水源管理などに役立てています。

  • SBパワー株式会社が電気を調達する費用の一部は、同社のお客さま以外の方も含め、電気をご利用のすべてのみなさまから集めた賦課金により賄われており、この電気のCO2排出量については、火力発電なども含めた全国平均の電気のCO2排出量を持った電気として扱われます。

2016年4月の電力自由化以降、電力会社の切り替え件数は2017年10月時点で約810万件となり、切り替え比率は約13.0%に達し、毎月増え続けている状況です。(2018年1月31日資源エネルギー庁「電力小売全面自由化の進捗状況」より)
経済産業省 資源エネルギー庁が2017年4月に実施したアンケートでは、実際に電気の切り替えをした利用者の満足度は高く、新電力に切り替えを行った人のうち6割以上が満足していると答えています。
電力自由化によりお客さまが電力会社を選べるようになったことで、電力会社もよりよい料金メニューの開発やサービスの向上にも努めていくことでしょう。ご自身の生活スタイルや趣向にあった料金メニューを選び、切り替えてみるのもよい電力会社の探し方のひとつと言えます。まずは、ご自宅の電気料金の検針票で料金シミュレーションをされてみてはいかがでしょうか。

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