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行政サービスの担い手不足解消へ。AI導入を見据えた「自治体経営管理OS」でWiseVineと戦略的提携

行政サービスの担い手不足解消へ。AI導入を見据えた「自治体経営管理OS」でWiseVineと戦略的提携

少子高齢化が進み、さまざまな社会的危機に直面するとされる2040年問題。その影響の一つとして、自治体の担い手不足という課題があります。市民の生活を支える要である自治体の運営に貢献するサービスにより解決することを目指すため、ソフトバンクと株式会社WiseVine(ワイズバイン、以下「WiseVine」)は戦略的提携に合意しました。9月15日に行われた共同記者説明会では、合意の背景やサービスの概要について紹介されました。

自治体経営管理OSの無償提供により、多くの自治体の課題解決を加速

説明会に登壇したソフトバンク 法人事業統括 公共本部 本部長の池田昌人は、「これまでに187の自治体と連携協定を締結する中で、業務の分断、煩雑な作業、大量の資料の印刷など、行政サービスが抱えている課題を日々感じている。昨今の人口減少などにより行政サービスを担う人手の不足が懸念される中、内部業務を効率化し、住民サービスの維持・拡充につなげられないかという声がある。自治体運営をしっかり支える仕組みが必要」と、今回の提携の背景を説明しました。

自治体経営管理OSの無償提供により、多くの自治体の課題解決を加速

こうした課題に対応するため、ソフトバンクはWiseVineと提携。2027年度末までに経営管理システムなどの導入について公示した最大100自治体を対象に、WiseVineが提供する経営管理システム「Build & Scrap(ビルドアンドスクラップ)」のサービス利用料を利用開始から5年間無償で提供※します。


  • ※
    データ移行・初期設定・研修などの導入費用、サーバ利用料、運用・保守費用は自治体負担。導入に当たって必要なデータの取り込み作業などを行い、その作業終了後、「Build & Scrap」の利用開始から5年間のサービス利用料を無償で提供。

分散していた情報を一つに。足元の業務改善を進めつつ、将来的なAI導入を目指す

「Build & Scrap」は、総合計画から政策立案、予算編成、執行管理、行政評価までの情報を一元管理するクラウドサービスです。作業の負担を減らすとともに、政策立案の質の向上が期待できます。

予算から評価まで、分散していた情報を一つに。業務改善をきっかけに、将来的なAI導入を目指す

ソフトバンクは自治体への「Build & Scrap」の提案から構築までの支援を担い、地域のベンダーなどと連携してプロジェクト全体を管理。行政業務におけるWiseVineの専門性と、ソフトバンクの自治体支援を組み合わせることで、より多くの自治体に広げていくことを目指しています。

池田「確実に『Build & Scrap』が解決の糸口になると考えています。今回の戦略的パートナーシップを皮切りに足元の業務改善を進め、AIを通じて行政の人手不足解消を実現するまで共に協力し合っていきたいと思っています」

負担軽減から質の高い政策へ。業務の可視化とデータ基盤構築で切り拓く、自治体DXの未来

続いてWiseVine 代表取締役社長 吉本翔生氏は、長年自治体向けサービスの開発に携わってきた視点から、自治体における課題と、サービス導入による効果を説明しました。

負担軽減から質の高い政策へ。業務の可視化とデータ基盤構築で切り拓く、自治体DXの未来

吉本氏は「様々な情報があっても、事業単位で管理する統一IDがない場合、費用の経年比較等が容易にできず、次年度以降の事業の改善や優先順位付けにつながる本質的なPDCAサイクルが回らないといった課題があります。『Build & Scrap』では情報が事業単位で一元管理されるため、一気通貫で把握・運営することが可能です。業務の効率化だけでなく、どの事業を優先し、見直すのかを考える時間を生み出すための仕組み」と語るとともに、「一方で、自治体の人手不足解消のためには、抜本的な解決方法が必要と考えている。この解決策が有効に機能するAIを構築することによって自治体の人手不足解消に寄与できるのでは」と将来の展望も語りました。今回のソフトバンクとの提携による「Build & Scrap」のサービス利用料の無償提供は、全国への導入を加速し、将来的に自治体の業務を担う「公務AIエージェント」を実現するための足がかりになると言います。

吉本氏「鍵は『業務フロー』『ドキュメント』『意思決定』のデータです。仕事の手順や判断の理由も知見として生かします。これらを『Build & Scrap』に蓄積していくことで、2,000類型あると言われている自治体の事務事業を自動的に回す公務AIエージェントを構築することがわれわれの狙いです。それにより、限られたリソースを地域の活性化に生かしていただく世界を目指しています」

負担軽減から質の高い政策へ。業務の可視化とデータ基盤構築で切り拓く、自治体DXの未来

また、「Build & Scrap」開発時から協力し、現在、同システムを導入している愛媛県の経済労働部産業雇用局企業立地課 主幹の西山英幸氏(元財政課所属)は、「コロナ禍で補正予算の編成が相次いだのをきっかけに行政経営のあり方を見直した。『Build & Scrap』導入後は、財政課の超過勤務時間が30%減少している。ただ、それで終わりではなく、削減した時間を政策立案に振り向け、成果につなげられているかの検証が必要。『何をしたか』ではなく『何ができたのか』を追求する取り組みが全国に広がり、住民に喜ばれる成果につながれば」と期待を寄せました。

自治体が取り組むべき課題に寄り添い、デジタル技術を活用した地域課題の解決を支援

(掲載日:2026年9月18日)
文:ソフトバンクニュース編集部