関東を中心に、カラオケルーム「歌広場」や観光ホテル、飲食店などを展開するクリアックスグループ。コロナ禍の影響を受けて、時短営業や全店休業措置などを取らざるを得ない状況ではあったものの、業務継続性の観点から、今後を見据えたさまざまな取り組みを行ってきました。
同社で情報システム部門を担当する黒澤氏は、当時の状況について以下のように語ります。
「コロナ禍が明けたら、より人員確保が難しい時代になるかもしれない。そういう状況にも対応できる形作りに取り組んできました。現場のスタッフが目の前のお客さまに注力できるように、業務のスリム化や人からシステムへの置き換えなどにこれまで以上に予算を投じてきました」(黒澤氏)
こうした背景の中、複数店舗を管理するエリアマネージャの重要な業務である店舗巡回に関する課題が浮かび上がったと言います。
「エリアマネージャの業務の一つに店舗巡回があります。自分の担当店舗である十数店舗を回って、その時々の課題をその場で改善する業務です。例えば、混雑状況を緩和させるために店舗に対して是正を指示していく必要があります。そのため、店舗の状況を自分の目で見ることはとても大切です。しかし、現場に行かなければ店舗の状況把握は難しいので、担当エリアによっては各店舗への移動に時間がかかることもあり、非効率な状況でした」(黒澤氏)
近年、エリアマネージャの業務は店長の役割も一部担うようになり、担当店舗数の増加なども相まって業務効率化がより求められています。情報システム部門では、エリアマネージャが一人で複数店舗をスムーズに管理していくためのソリュ―ションを検討していく必要がありました。この課題の解決策として検討していたのが「カメラの活用」でした。現場の状況を確認する手段としては、すでに設置されている防犯カメラを活用することも可能でしたが、そのまま店舗監視に流用するには問題がありました。
「カラオケ店には、それぞれ防犯用のカメラが設置されていますが、この映像は限られた環境(社内VPN網)につなげられる、限られた端末でしか閲覧できません。エリアマネージャの巡回環境では、社内VPN網には接続させていないので、別の店舗の映像を確認することはできません。また、今いる店舗の映像に関しても、防犯カメラのレコーダに繋がっているモニタを介して確認しなければならず、営業中であればお客さまの前に割って入り確認しなければならないので、気軽に利用できるものではありませんでした」(黒澤氏)
映像を確認できる場所や端末が限られてしまうという問題を解消するためには、インターネットで使えるクラウドしかない。防犯カメラとは別の用途として、監視を目的としたカメラを検討する必要があると思い、探し始めたのが「クラウドカメラ」でした。
クラウドカメラは、インターネットを介して遠隔で映像を確認・操作することができます。撮影した映像をクラウド上に保存するため、PCやスマ—トフォンなど端末を選ばずどこからでも確認できるソリューションです。実はクリアックスグループでは、このクラウドカメラを7,8年前から検討しており一度導入をしたものの、本格運用までには至らなかったそうです。あらためて検討を進めた理由について、2つポイントがあると黒澤氏は振り返ります。
「1点目は、『コスト』です。例えばホテルなどの大規模な施設になると、全館で数千個という単位でカメラを設置することも想定されます。ID単価が数百円、数千円でもコストが膨大になりやすく、シビアに検討する必要がありました。最近、市場価格も落ち着いてようやく検討できる段階になりました。
2点目は、『拡張性』です。映像データを取得する第一の目的は、まずエリアマネージャの巡回業務を補助することですが、ゆくゆくは映像解析を用いてその解析データを省人化や無人化を行うためのシステムへ連携させることを視野に入れています。今では周辺のソリューションも増えましたし、映像データはそうした解析のトリガーになるので、リアルタイムな映像をどこからでも取得できる環境の構築は不可欠だと感じました」(黒澤氏)
カメラの映像をクラウド上に保存します。PCやスマートフォンから複数台のカメラ映像をライブ録画視聴でき、モーション・音声検出により、スムーズな映像視聴を可能とします。防犯対策や遠隔監視による店舗の省人化に最適です。
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