オンプレPBX継続かクラウドPBXか? 「おとくライン」終了によって検討すべき3ステップを解説
2026年3月6日掲載
NTTは固定電話サービスに使用しているメタル回線を2035年までに廃止する方針を明らかにしています。それに伴い、ソフトバンクの固定電話サービス「おとくライン」も2026年3月末をもって新規受付終了し、2030年3月31日でサービス終了となります。現在使用している電話番号や電話機がすぐに使用できなくなるわけではありませんが、対象となるサービスを利用している企業では固定電話の見直しが必要になります。本記事では、今後段階的にインターネット回線を利用した電話サービスに移行することを踏まえて、オンプレミスPBX(以下:オンプレPBX)を継続するのかクラウドPBXに移行するのかを判断するために、番号・PBX・FAX/業務回線・費用などの悩みどころを整理します。さらに管理者(運用負荷・拡張性)とユーザー(働き方・利便性)の両視点で比較し、クラウド化前の注意点を踏まえた「棚卸し、要件、候補」の3ステップで進め方を解説します。
▶関連記事:ISDNサービス終了の背景 代替サービスは?
▶関連資料:クラウドPBXサービス選定ガイド
固定電話見直しの第一歩
2026年3月末での新規受付終了や2030年3月31日のサービス終了が案内されているソフトバンクの「おとくライン」。対象はアナログ/ISDN64/ISDN1500で、いずれも固定電話サービスとして企業で長年利用されてきた回線です。該当するサービスを利用してきた企業では、これらの案内を受け、まず自社においては何から検討したらいいのかを考える方も多いでしょう。検討するにあたって「サービスの比較」が注目されがちですが、実務では「比較の前にどこまで整理できているか」が重要です。オンプレPBXを継続するか、クラウドPBXに移行するか、どのように検討を進めていけばいいのかを一つ一つ整理していきましょう。
▶関連記事:クラウドPBXとは?電話環境を変えることのメリットを分かりやすく解説!
おとくラインサービス終了で悩みがちなポイント
- 番号はそのまま使える?(代表番号/ダイヤルイン/移転時の扱い)
- 今あるPBXはどうする?(内線、代表着信、保留・転送)
- FAXや業務回線はどうなる?(複合機だけでなく、POS・警備なども)
- 費用はいくらかかる?(月額だけでなく初期費・運用工数・保守費も)
これらが整理できないまま検討を始めると、「情報が多すぎて判断できない」「ベンダーの説明を聞くほど迷う」「結論が出ず検討が止まる」といった状況に陥りがちです。サービス終了に伴い検討すべき点は、単に「回線を切り替える」のではなく、「これを機に、自社に最適な電話環境(オンプレPBXかクラウドPBXか)を再選択する」という視点が重要です。
オンプレPBXの継続か、クラウドPBXへの移行か
電話環境の見直しにあたって、企業が取るべき道は大きく分けて2つあります。その際、「どちらが良いか」ではなく、「どちらが合うか」を自社の事業継続性と働き方との相性で判断すると良いでしょう。まずはオンプレPBXとクラウドPBXではそもそも何が違うのか、根本的な違いを整理しましょう。
オンプレPBXを継続
既存のPBX設備を生かし、回線のみをIP網(おとく光電話など)に切り替えます。専用線による安定性が強みで、固定電話機での操作なので現場の社員は混乱しません。
オンプレPBX継続が向いている場合
- FAXや電話回線前提の機器が多く、業務回線が今後も残る。
- 電話機や運用をできるだけ変えたくない。
- 拠点内の内線中心で、在宅勤務や外出が少ない。
- すでにPBX保守体制(情報システム部門や保守会社)が整っている。
クラウドPBXへ移行
物理的な機器を廃止し、インターネット経由で電話機能を利用します。インターネット環境に依存しますが、場所を選ばない柔軟性があります。
クラウド化の際、110番・119番などの緊急通報や現在の代表番号がそのまま維持できるか(番号ポータビリティ)をサービス提供会社へ確認する必要があります。
管理者はWebサイトでの設定管理ができ、ユーザーはスマートフォン・PCでのマルチデバイス利用ができるためそれぞれ利便性が高いです。
クラウドPBXが向いている場合
- 在宅勤務や外出が多く、スマートフォンやPCで受電・内線通話をしたい。
- 拠点の新設や移転、統廃合が多い。
- 設定変更や保守の負担を減らしたい(Webサイト上で管理したい)。
- 段階移行を前提に、既存設備を生かしながら移行したい。
【関連記事】スマホ内線化のメリットとは?
管理者目線とユーザー目線で見るオンプレPBXとクラウドPBXの違い
実際に自社で電話環境を管理する立場とユーザーの立場から見てどのような違いがあるかも検討する際の重要なポイントとなります。
管理者目線(情シス・総務)
項目
オンプレPBX
クラウドPBX
管理者にとってのポイントは「運用負荷」と「将来の柔軟性」です。
特に、拠点移転が多かったり、組織変更が頻繁で情シスの人員が限られている場合は、クラウド型の方が運用負担を軽減できるケースが多くなります。
一方、すでに保守体制が整っている場合や回線前提の機器が多い、大きな変更予定がない場合はオンプレPBX継続も合理的です。
ユーザー目線(現場社員)
項目
オンプレPBX
クラウドPBX
ユーザーにとってのポイントは「働き方との相性」です。
外出が多い営業職やハイブリッド勤務、複数拠点間のやり取りが多いといった環境では、クラウドPBXのメリットが体感しやすくなります。
逆に、工場・店舗中心や固定席中心、電話機操作に慣れている環境では、オンプレPBX継続でも大きな不便は感じにくいでしょう。
【関連ページ】クラウドPBXで内線・外線が変わる
自社に向いているのはどちらか?今どのような使い方をしているのか、現状整理から始めましょう
ステップ1:現状の棚卸し
まず事実を洗い出すことが大切です。ここが曖昧のままだと以降の検討が全てぶれてしまいます。固定電話の料金明細を直近2~3カ月分準備して、早速確認をしてみてください。
項目
確認内容
ステップ2:要件を絞る
次に、「何を優先するか」を決めます。全てを満たそうとすると判断できなくなるので、「絶対に譲れない条件」だけを残すのがポイントです。
(管理者目線)
- 番号は変えられるか(絶対維持/一部ならOK/変更OK)
代表番号やダイヤルイン番号は顧客接点の重要なポイントです。
- FAXや業務回線を残す必要があるか
POS、警備、火報など、回線前提の機器がある場合は構成が大きく変わります。「残す前提」か「分離できるか」かを整理しておきましょう。
- 内線・代表着信が必須か(どこまで必要か)
管理者にとっては業務フロー維持の観点、ユーザーにとっては日常業務の使いやすさの観点で判断しましょう。
- 運用体制(情シスあり/少人数/外部に任せたい)
「理想」ではなく「現実的に回せるか」で考えるのがポイントです。
(ユーザー目線)
- 働き方(オフィス中心/ハイブリッド/フルリモート)
現場社員の働き方を基準に考えます。電話の使われ方が変わっているなら仕組みも見直すタイミングです。
ステップ3:候補を絞る
サービス終了後に自社はどうしたいのか要件が定まったら次に候補に絞り、自社の方向性を決めましょう。
候補①
スマートフォンやPCで会社の番号を受けたい場合は、クラウドPBXが向いています。ソフトバンクのConnecTalkやDialpadをおすすめします。
候補②
Teams 中心で電話も統合したい場合は、ソフトバンクのUniTalkがおすすめです。
候補③
今ある既存の電話環境をできるだけ維持したい場合は、ソフトバンクのおとく光電話をおすすめします。
その他迷ってしまった場合は、まずクラウドPBXで検討をしてみるという手もありますが、安易に決めずに事前に次の点を確認しましょう。
① FAX・業務回線の扱い
クラウドPBXでは、従来型FAXがそのまま使えないケースがあります。POS、警備、自動火災報知設備回線も含めて整理が必要です。解決策としてはFAX分離、クラウドFAX化、専用回線維持があります。
② 通信環境(インターネット品質)
クラウドPBXはインターネット品質に依存します。回線帯域や冗長構成の確認が不可欠です。トライアルやデモ環境で実際の音質を確認しましょう。
③ 緊急通報(110・119番)・代表番号の運用
拠点をまたぐ受電の場合、発信場所を特定するために所在地情報の扱いを確認する必要があります。
④ 社内のITリテラシー
スマートフォンでのアプリ運用に抵抗がないか、操作教育が必要かも考慮すべきポイントです。
まとめ
オンプレPBX継続か、クラウドPBX移行か。重要なのは「どちらが良いか」ではなく、以下が整理できているかどうかです。
・管理者にとって無理がないか
・ユーザーの働き方に合っているか
・業務回線をどう扱うか
固定電話の見直しは、比較の前に整理ができれば一気に前に進みます。まずは現状の棚卸しから始めてみてください。
AIによる記事まとめ
この記事は、ソフトバンク「おとくライン」終了に伴う企業の電話環境見直しについて解説しています。対象回線はアナログやISDNで、単なる回線切替ではなくオンプレPBX継続かクラウドPBX移行かの再選択が重要と説明します。番号維持、FAXや業務回線、費用、運用体制を整理し、現状棚卸しと要件明確化を通じて最適解を導く手順を示します。
※上記まとめは生成AIで作成したものです。誤りや不正確さが含まれる可能性があります。
関連記事
関連資料
関連サービス
ConnecTalk(コネクトーク)
拠点間の内線通話をシームレスにつなげたり、外出先でもオフィスの電話を受発信できます。PBXのクラウド化により初期投資を抑え、高音質なVoLTEを活用することで安定性のある通話環境を構築します。既存PBXとの接続も可能なため、拠点ごとの段階的なクラウド化も実現できます。
Dialpad
ビジネスチャットやビデオ通話などを含むオールインワンのクラウド電話。ライセンスを追加するだけで人員拡大にも対応でき、CRMプラットフォームとの連携も可能たなめ、業務を効率化し、生産性を向上させることができます。
UniTalk
「Microsoft Teams」のユーザーがオフィスや外出先からPCやタブレット、スマートフォンを使って固定電話番号の発着信ができます。フリーアドレスのオフィスにもテレワークにも便利です。固定電話機の設置や電話回線の引き込み工事が不要になり、運用管理の負担を軽減します。
おとく光電話
おとく光電話はソフトバンクが提供する光回線を利用したIP電話サービスです。電話サービスとアクセス回線サービスをまとめてご提供可能です。現在ご利用中の電話番号をそのままご利用可能です。