IaC(Infrastructure as Code)とは? クラウド時代のインフラ管理を効率化する仕組み

2026年3月16日掲載

IaC(Infrastructure as Code)とは? クラウド時代のインフラ管理を効率化する仕組み

近年、企業におけるクラウド活用は「導入」のフェーズを過ぎ、いかに効率よく「運用・最適化」するかというフェーズに移行しています。その中で課題となるのが、肥大化・複雑化するインフラ管理です。

「手順書が更新されていない」「特定の担当者しか設定が分からない」「本番環境で予期せぬ設定ミスが発生した」という課題を改善し、運用スピード向上につなげるアプローチが、IaC(Infrastructure as Code)です。

本記事では、IaCの基本概念から、従来の管理手法との違い、ビジネスにもたらす価値までを分かりやすく解説します。

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目次

IaCとは

IaCとは、Infrastructure as Codeの略で、サーバーやネットワーク、セキュリティ設定といったインフラ構成を、コード(設定ファイル)として定義・管理し、その構築や運用を自動化する考え方です。

従来のインフラ構築では、管理画面を操作しながら手作業で設定を行うケースが一般的でした。しかし、クラウド環境では設定項目が非常に多く、作業が複雑になりがちです。IaCでは、「どのようなインフラを用意するのか」を人間が読みやすく、かつコンピュータが実行可能なコードとしてあらかじめ記述し、その内容をもとに自動的に環境を構築します。これは、インフラを感覚や記憶に頼るのではなく、明確なルールとして定義するという点が大きな特徴です。

近年、企業におけるクラウド活用は「導入」フェーズから、いかに効率よく「運用・最適化しビジネス価値へつなげるか」というフェーズに移行しています。特にAIの活用を加速させ、業務効率化や革新的なサービスを創出するためには、インフラ環境の迅速な構築・最適化が不可欠です。しかし、従来の「手順書ベースの手作業」では、環境構築に数日を要し、AIプロジェクトのスピード感を阻害するボトルネックとなりがちです。このスピードの壁を突破し、インフラをソフトウェア開発と同じ俊敏さで制御するアプローチが、IaCです。

IaC導入前後のインフラ管理イメージ

IaC導入前後のインフラ管理イメージ

IaCの仕組み

IaCには大きく分けて次の2つのアプローチがあります。

① 宣言型(Declarative)

「最終的にどういう状態になっていてほしいか(To-Be)」を記述する方式です。

② 手続き型(Imperative)

「どのような手順で構築するか(Step-by-Step)」を記述する方式です。

Iac宣言型と手続き型

従来のインフラ管理とIaCの違い

これまでの運用とIaCを導入した運用とでは、現場の業務環境が大きく変わります。

従来のやり方では、管理するサーバーや拠点が増えるたびに管理コストが倍増していましたが、IaCではコードをコピー&ペーストして変数を書き換えるだけで済むため、高いスケーラビリティを実現できます。

従来のインフラ管理
IaC
構築・設定方法
管理画面を操作し、人が手作業で設定
あらかじめコードで定義し、自動で構築
管理の考え方
作業手順や担当者の経験に依存
ルールをコードとして明文化
再現性
同じ環境を再度作るのが難しい。または多大に工数がかかる
同じ構成を何度でも再現可能
属人化
特定の担当者に依存しやすい
チームで共有しやすい
ビジネスへの影響
変更に時間がかかりがち
迅速な対応がしやすい

IaCで何が変わるのか(導入のメリット)

IaCの導入は、単なる現場の作業効率化に留まらず、ビジネス全体にもポジティブな影響を与えます。

①圧倒的なスピードと俊敏性(アジリティ)

新しいサービスの立ち上げ時、本番環境と同じ検証環境をすぐに用意できるようになります。開発サイクルが短縮され、市場投入までの時間(Time to Market)を大幅に削減できます。

②環境差分によるトラブルの抑止

「開発環境では動いたのに、本番環境にデプロイしたら動かない」というトラブルの多くは、ライブラリのバージョン違いや設定の漏れといった微細な環境差分が原因です。IaCで環境を「型」として管理すれば、こうした不整合を物理的に排除できます。

③属人化の解消とナレッジの資産化

特定の担当者しか扱えないブラックボックス化したサーバーは、企業にとって大きなリスクです。IaCでは設定意図をコメントとしてコード内に残せるため、インフラのナレッジが個人の頭の中ではなく、企業の共有資産として蓄積されます。

④セキュリティとコンプライアンスの強化

最近では、コードに対して自動的にセキュリティチェックをかける手法も広がっています。「パブリック公開されているストレージがないか」「パスワードが平文で書かれていないか」などを、実際に構築する「前」に検知できるため、セキュリティレベルが飛躍的に向上します。

⑤生成AIプロジェクトのROI向上

IaCによって実験的な環境の構築・破棄を「分単位」で実行可能にすることで、AIモデルの検証サイクルを最大化し、投資対効果(ROI)の早期創出に貢献します。

⑥イノベーションへの注力

定型的なインフラ作業を自動化することで、IT部門の工数を「保守」から「AI活用などの攻めの施策」へとシフトさせ、企業の競争優位性を確立します。

IaCが活用される主なシーン

IaCは、特に次のような業務シーンで活用されています。

開発・テスト環境のオンデマンド構築:

開発者が作業したいときだけ自分専用の環境をコードから立ち上げ、終わればコード一行で削除。無駄なクラウド利用料を抑えつつ、自由な開発環境を提供できます。

マルチリージョンでのディザスタリカバリ(DR):

万が一、特定のクラウドリージョンで大規模障害が発生した場合でも、IaCのコードがあれば、別のリージョンに即座に同じ構成を再現可能。BCP(事業継続計画)対策としても有効です。

大規模マイクロサービスの管理:

数百、数千のコンテナが動く現代的なシステムにおいて、手作業での管理は不可能です。IaCを用いることで、この膨大なリソースを一元的に管理・統制できるようになります。

生成AI開発におけるサンドボックス(検証環境)の即時提供:

セキュリティポリシーをコード化したIaCテンプレートを利用することで、安全性が担保された検証環境を即座に払い出しが可能に。機密データを扱うAI開発においても、コンプライアンス遵守とスピードを両立できます。

IaCを支える代表的なツールや技術

ツール選びは「何を管理したいか」によって決まります。IaCを実現するためのツールとしては、TerraformやAWS CloudFormationなどが知られており、これらのツールを使うことで、インフラ構成をコードとして記述し、自動的に反映できます。

例)

まとめ

IaCは、単なる「作業の自動化」に留まらず、インフラ運用のあり方を「属人的な運用」から「標準化されたプロセス」へと進化させるものです。変化の激しいビジネス環境において、迅速かつ安定したインフラ基盤を築くための強力な武器となるでしょう。

ソフトバンクのSE本部では、AIであるAGENTIC STARを活用したIaCに関する取り組みを進めています。ぜひこちらの記事も併せてご参考ください。

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AIによる記事まとめ

この記事はIaC(Infrastructure as Code)の基本概念と導入効果について扱っています。インフラ構成をコードで定義し自動構築する仕組みを説明し、従来の手作業との違いを整理しています。宣言型と手続き型の特徴、再現性や属人化解消などビジネス価値を具体的に解説しています。

※上記まとめは生成AIで作成したものです。誤りや不正確さが含まれる可能性があります。

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辻村昌美

ソフトバンクビジネスブログ編集チーム

辻村 昌美

ソフトバンクで新規事業立ち上げなどを経験後、法人向けマーケティングに従事。中小企業や既存のお客様向けマーケティングを担当し、2022年よりコンテンツ制作に携わる。
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