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MONET Technologiesを通じた「MaaS」「自動運転」の取り組み

#自動運転 #MaaS #MONET

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1. 移動・交通の課題とMaaS、自動運転への注目

都市部の渋滞や高齢者の事故、運転免許証の自主返納に伴う移動困難者の発生、公共交通の利用者減少、ドライバー不足など、移動・交通に関わるさまざまな社会課題の解決策として「MaaS(Mobility as a Service)※」や「自動運転」などモビリティに関する新たな取り組みに注目が集まっています。

  • MaaS:いろいろな形式の移動サービスをひとつの交通手段として統合させたもの。

こうした中、モビリティの新たな力を引き出し、移動・交通に関わる社会課題の解決と新たな価値の創出を目指して、2019年にソフトバンク株式会社やトヨタ自動車株式会社などによる共同出資会社「MONET Technologies(モネ・テクノロジーズ)株式会社(以下、MONET Technologies)」が事業を開始しました。

ソフトバンク株式会社とトヨタ自動車株式会社による合併会社設立発表 | MONET Technologiesを通じた「MaaS」「自動運転」の取り組み

2. モビリティサービスを通じて人々の暮らしをもっと豊かに

MONET Technologiesが掲げる企業理念は「モビリティサービスを通じて人々の暮らしをもっと豊かに」です。

既存の移動・交通サービスにITやAIの技術を活用して、利便性の向上やオペレーションの最適化を実現して社会課題の解決を目指す他、これらの取り組みから得られる移動・交通に関わるデータを活用し、持続可能な社会の実現に貢献することを目指しています。

この企業理念を実現するため、MONET Technologiesが重要視しているのが①オンデマンドサービス、②プラットフォーム、③自動運転という三つのポイントです。

①オンデマンドサービス

運行ダイヤに合わせて人が移動するのではなく、人の移動に合わせてモビリティサービスを提供。
利用客の減少により公共交通の維持が難しい地域では、「オンデマンド交通」などの新しいサービスや、利用客数などに応じて時間帯ごとにさまざまな用途で車両を使い分けて稼働率を上げる試みなどが行われています。

②プラットフォーム

ユーザーとサービス提供者、また技術やデータをつなぐ場として重要な「プラットフォーム」。
サービスをデジタル化して、ユーザーとサービス提供者がつながるプラットフォームを構築することで、データを基にサービスの利便性向上や新たなモビリティサービスの創出を図ることができます。
また、MONET Technologiesが運営するプラットフォームを活用しながら、同じ課題に取り組む企業や自治体などさまざまなステークホルダーと連携・協力し、企業理念の実現に向けた取り組みを進めています。

③自動運転

自動運転によるドライバーレスな移動を実現させることで、交通サービスの人件費削減や無人でモノやサービスを届ける「サービスカー」の活用が期待されています。
MONET Technologiesは、自動運転車両を活用したサービスの社会実装に向け、事業・サービスの検討や実証実験に取り組んでいます。

3. MONET Technologiesが提供するサービス・プロダクト

上記三つのポイントを意識しながら、MONET Technologiesはさまざまなサービスやプロダクトを開発しています。

飛行機、鉄道、バス、タクシーなどの移動手段に加えて、人、モノ、サービスをつなぐ新しいモビリティを作り出し、より豊かで快適な暮らしの実現を目指しています。

ここからは、MONET Technologiesが提供する具体的なサービスやプロダクトを紹介します。

オンデマンドサービス

オンデマンドモビリティサービスの実現に必要な機能が全てセットになったアプリケーションシステムです。乗車予約や予約状況を確認できるユーザーアプリ、ドライバーが当日のルートや運行計画をリアルタイムに確認できるドライバーアプリ、管理者向けのウェブシステムなどを提供し、地域内でのオンデマンドモビリティサービスの実現をサポートします。

MONET Technologiesが提供するサービス・プロダクト | MONET Technologiesを通じた「MaaS」「自動運転」の取り組み

医療MaaS/行政MaaS

車内で医療・行政サービスを提供する医療MaaSや行政MaaSを実現するため、車両やシステムの提供、導入支援を行っています。MONET Technologiesが開発したマルチタスク車両やアプリケーションなどを活用し、患者や地域住民のもとに車両が出向くことで、移動が難しい方々にも医療・行政サービスを届けることができます。

医療モビリティを呼ぶモデル | MONET Technologiesを通じた「MaaS」「自動運転」の取り組み
巡回医療モデル | MONET Technologiesを通じた「MaaS」「自動運転」の取り組み
検査モビリティモデル | MONET Technologiesを通じた「MaaS」「自動運転」の取り組み

実現できるサービス

実現できる医療モビリティサービス | MONET Technologiesを通じた「MaaS」「自動運転」の取り組み
MONET開発のマルチタスク車両を活用した移動型行政サービス | MONET Technologiesを通じた「MaaS」「自動運転」の取り組み
移動型行政サービス | MONET Technologiesを通じた「MaaS」「自動運転」の取り組み

実現できるサービス

実現できる移動型行政サービス | MONET Technologiesを通じた「MaaS」「自動運転」の取り組み
  • ●行政MaaSはMONET Technologies株式会社の登録商標です。

MONETマーケットプレイス

企業や自治体によるMaaSの実現を支援することを目的に、MaaSのシステム開発に活用できるさまざまなデータやAPIを提供する「MONETマーケットプレイス」を運営しており、それぞれの要望や課題に合ったMaaSシステムの開発やUIの構築に活用することができます。

MONETマーケットプレイスについて | MONET Technologiesを通じた「MaaS」「自動運転」の取り組み

4. モビリティサービスのイノベーションに取り組む
「MONETコンソーシアム」

さらに、MONET Technologiesでは、さまざまな企業や自治体と共にモビリティイノベーションの実現に向けた取り組みを推進しています。

その代表的な取り組みの一つが「MONETコンソーシアム」です。多様な業界・業種にわたって746社(2023年6月14日時点)が参加しており、企業間の連携により次世代モビリティサービスの推進と、移動における社会課題の解決や新たな価値創造を目指しています。

また、MONET Technologiesにはトヨタ自動車株式会社だけではなく、さまざまな自動車メーカーが株主として参画しており、MONET Technologiesをハブとして、技術開発のノウハウやデータを共有し、移動・交通に関わる社会課題の解決に取り組んでいます。

MONETコンソーシアムの開催 | MONET Technologiesを通じた「MaaS」「自動運転」の取り組み

5. 先端技術研究所の役割

先端技術研究所は、MONET Technologiesの取り組みについて、事業立ち上げの構想から、プラットフォームやオンデマンドサービスに必要な技術開発・サービス設計、データサイエンスや分析結果を活用したサービス改善・機能拡張まで、エンジニアリングの活動を中心としたサポートを行い、モビリティサービスの社会実装を目指しています。

さらに、自動運転の領域では、自動運転車両の社会実装に向けた取り組みを継続的に行うために、オペレーションの最適化とコスト削減に向けて、自動運転車両の運行の監視や運用を自動化する技術の開発、航空写真を用いたHDマップ(高精度3次元地図)の作成技術の研究などを行っています。

世界中でさまざまな形の社会実装が推進されているモビリティサービス。

先端技術研究所は、「情報革命で人々を幸せに」というソフトバンクの経営理念の実現に向けた取り組みとして、今後もMONET Technologiesと共に、新しいモビリティサービスと移動社会の実装を目指した研究を行っていきます。

Research Areas
研究概要