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ソフトバンク先端技術研究所「テックガレージ」オフィスツアー : 研究職の職場環境と1日の流れをご紹介
#その他
2024.12.06
ソフトバンク株式会社


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1. 研究員に密着!先端技術研究所の働き方を探る
ソフトバンクは、スローガン「Smart & Fun!」を掲げ、全社で働き方改革を推進しています。先端技術研究所もその例外ではありません。
今回は、ソフトバンクの先端技術研究所で働く若手社員の一人、池田 友典さんの1日に密着し、先端技術研究所で働く魅力をお伝えします。最先端の研究環境「テックガレージ」で、どのような日常が展開されているのか、ぜひご覧ください。
2. テックガレージ(Tech-Garage)とは?
テックガレージは、ソフトバンクの本社ビル内にある先端技術研究所専用の研究スペースです。シールドルームや工作室、研究員同士が交流できる共有スペースなど、最新の研究設備が揃い、ソフトバンクの技術開発の最前線で多様な研究が行われています。
3. 池田 友典さんのとある1日 - テックガレージでの活動スケジュール
10:00 - 10:30|事務作業
池田さんの一日は、静かなオフィスでの事務作業から始まります。デスクに座り、パソコンを立ち上げると、まずは一晩の間に届いたメールのチェックから。クライアントやチームメンバーからの連絡事項、新しい研究論文の通知など、多岐にわたる情報を整理します。その後、タスク管理ツールを使って一日のスケジュールを確認し、優先順位を設定します。テックガレージでは、効率的なスケジュール管理が求められるため、この朝の時間が非常に重要です。

10:30 - 12:00|測定系の構築&シミュレーションを行う
事務作業を終えると、本格的な研究活動に移ります。池田さんはまずシールドルームへ向かいます。この部屋にはエアコンや電源コンセントも完備されており、快適な環境で高度な実験が可能です。池田さんはここで、高精度の測定機器を使って測定系の構築を行います。細かな配線や機器の配置など、慎重な作業が求められます。

【シールドルームとは?】
電波実験の際に利用されるシールドルームは、電波法に基づいた安全基準をクリアし、外部の電波から隔離された空間です。金属で囲まれた壁には、電波の反射を防ぐ突起物が配置されており、実験に最適なシンプルな環境を提供します。あえて電波の反射を考慮した実験を行う際などは、壁の突起物を簡単に取り外すことも可能です。また、十分な電源供給とLANケーブル接続用の穴があるため、実験がスムーズに行えます。
必要に応じてサーバールームでも実験の準備をします。

【サーバールームとは?】
最先端の研究では、一般販売されていないサーバーなどを活用することがあるため、予期せぬアクシデントが発生することもあります。そのような状況下において、直接再起動するなど柔軟な対応を可能とするべく、サーバールームを研究所と同じ建物内に用意しています。室内は、作業環境の快適性にも配慮しており、騒音対策用のヘッドホンが備えられています。さらに、室内温度は常に20℃前後に保たれ、熱暴走を防ぐ工夫が施されています。
必要な装置や部品のカスタマイズが必要な場合、池田さんは工作室を訪れます。工作室には最新の3Dプリンターや工具が揃っており、自身で部品の設計・製作が可能です。池田さんは3Dプリンターを駆使して、特殊なアンテナの製作や台座の調整を行います。
実験の過程で測定器を固定する台座が必要になった場合、短時間で作成できるため、不足物が発覚してもスピーディーな対応が可能です。これにより、業者に発注すれば数日かかる時間を大幅に短縮できる他、材料費のみで作成できるため、コストを抑えることもできます。

【工作室とは?】
最新の3Dプリンターが配置された工作室では、アンテナや実験用パーツの製作が可能です。まだ実用化していないアイデアもここで試作品にし、テックガレージ内で必要な部品を迅速に製作できる点が大きな強みです。例えば、実用化前のコセカントアンテナの試作もここで行われています。業者に頼むと時間とお金がかかるものも、自作で済ませることが可能となり、時短かつ低コストで必要なパーツを用意できます。
※コセカントアンテナについては、こちらの記事をご参照ください。

2024.06.04
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6G時代の周波数「テラヘルツ」を用いた屋外のエリア構築に成功〜未来の車両通信を見据えたエリアを実現〜
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12:00 - 13:00|昼食
お昼になると、池田さんはオフィス内の共有スペースで昼食をとります。明るく開放的な空間には、リラックスできる大きなテーブルがあり、他の研究員たちとの交流が自然と生まれます。ここでは研究の話だけでなく、趣味や休日の過ごし方など、さまざまな話題で盛り上がります。こうしたコミュニケーションが、新たなアイデアやコラボレーションを生むきっかけとなっています。

13:00 - 14:00|測定系の動作確認
昼食後は、再びシールドルームに戻り、午前中に構築した測定系の動作確認を行います。池田さんは慎重に機器を操作し、各種パラメーターが正しく設定されているかをチェックします。微細なズレも許されないため、細心の注意を払いながら確認作業を進めます。このプロセスはデータの信頼性を確保するために欠かせません。
14:00 - 15:00|測定とデータ解析
動作確認が終わると、いよいよ実際の測定に入ります。池田さんは高性能な測定機器を使い、必要なデータを収集します。収集されたデータはリアルタイムで解析ソフトに取り込まれ、その場で解析が行われます。異常値や想定外の結果が出た場合は、すぐに原因を特定し、装置の調整や再測定を行います。データ解析は時間との戦いでもあり、迅速かつ正確な判断が求められます。
あらかじめ想定した結果が出ないことも多々あり、その都度結果に対する考察を行い、臨機応変に実験を進めていきます。一人だけで抱え込まないよう、課内ミーティングに備え、わかりやすくデータの整理も行います。
15:00 - 16:00|課内のオンラインミーティング
先端技術研究所では、ベストミックスの働き方を推進しており、在宅勤務のメンバーは自宅から、出社しているメンバーは会議室からなど、各自の最適な場所から参加可能なオンラインミーティングを実施しています。池田さんは会議室に移動し、チームメンバーと共に研究の進捗状況や課題について話し合います。会議室では大型モニターにデータを映し出し、具体的な数値をもとにディスカッションが行われます。他のメンバーからのフィードバックや新しい視点は、研究をさらに深化させる重要な要素です。

16:00 - 18:45|測定とデータ解析
一日の締めくくりとして、池田さんはその日得られた全てのデータを整理します。データをグラフ化し、結果を詳細に分析することで、次のステップへの道筋を描きます。新たな発見や課題が見つかった場合は、報告書にまとめてチームと共有します。明日の準備も万全に整え、池田さんのこの日の業務は終了です。お疲れ様でした!
4. さいごに
池田さんの一日に密着することで、テックガレージでの研究員たちの働き方や、充実した設備環境をご紹介させていただきました。シールドルームや工作室、高性能な測定機器など、テックガレージは最先端の研究を支えるための環境が整っています。また、自由に意見交換ができる共有スペースや、オープンなコミュニケーションを促進する文化も特徴的です。先端技術研究所では、本日ご紹介した池田さん以外にも様々な研究員がそれぞれ創造的な活動を行っています。
研究員たちの日々の活動を通じて技術革新に貢献し続け、ソフトバンクの経営理念である「情報革命で人々を幸せに」へつなげていきます。
【研究員プロフィール】

池田さんの研究活動については「ACTIVATORS TALK【新入社員編】」でも紹介されていますのでご覧ください!

2023.11.28
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ACTIVATORS TALK【新入社員編】同期とともに成長し、「真のACTIVATORS」へ
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