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アジア諸国の国際ローミングを牽引するRPXプロジェクト
アジア諸国の携帯電話事業者が抱える課題を解決するRPX(ローミング・ピアリング・エクスチェンジ)プロジェクト。BBIX株式会社の回線インフラを海外の携帯電話事業者に提供し、従来型の中継サービスを介さずにアジア圏の国際モバイルローミングの高速化と品質改善を実現させています。BBIX株式会社の佐々木 秀幸と栁澤 岳治が、RPXプロジェエクトについて語ります。
通信速度も、事業拡大も、加速度的にアジアを席巻

RPXプロジェクトの目的はネットワークの品質改善だ。ネットワークの設計とサービスの企画、そして導入の大きく分けて3つのチームが連携するプロジェクトを主導しているのは、BBIX株式会社で本部長を務める佐々木だ。立ち上げ当初はアジア諸国の携帯電話事業者にBBIXの回線利用を提案するものの、メリットを理解してもらえず、最初の1社が決まらないことで、誰もが頭を抱えていた。背景にあったのは、携帯電話事業者との発想・文化の違いだった。BBIXに流れているのは、インターネット企業の発想。一方で、携帯電話事業者はあくまで電話を中心とする階層構造のネットワークを当然視するため、ネットワーク環境の改善に向けて、フラットで余計なルーターを介入させない“新たなつなぎ方”を模索する発想をなかなか受け入れてもらえなかったと佐々木は振り返る。
▲BBIX株式会社 技術本部 モバイルソリューションデザイン部 コアデザイン課 課長 栁澤 岳治(右)
“新たなつなぎ方”について「農家と消費者の間に卸しがいないようなもの」と語るのは、栁澤だ。RPXプロジェクトでは、海外の携帯電話事業者が発行するSIMカードを使って端末が処理できる情報量(スループット)を、テストアプリを用いてチェックを行っていた。佐々木らはこのチェックデータをもとに、体感スピードを伝えるデモムービーを制作。すると、その通信速度と高い品質の評判は今までの“文化の違い”を越え、台湾やタイの携帯電話事業者を皮切りに、アジアで瞬く間に広がっていった。「海外の携帯事業者が口コミで広めてくれたんです」と佐々木。近年は訪日客が年間2,000万人を超え、モバイル端末での国際通話によってトラフィック量が激増する中、インターネットの文化を用いた新たな接続手法を広めている。
快適な通話を、世界中で

海外を見渡せば、依然として20年前の技術が残っている地域はあるものの、かつて速いと言われた3Gも今や4Gにとってかわられ、高速回線の利用は当たり前の時代となっている。Wi-Fiよりもローミングの方が速い場合もある。4Gに続くサービスとしてVoLTEも推進しているが、この先5G、6Gと進化していく中で、RPXプロジェクトの使命はアジア諸国で“携帯電話を日本国内と同じようにストレスフリー”に使えることだと栁澤は言う。一方、BBIXでも今後3年から5年以内にインターネットを変革する目標がある。シリコンバレーを擁するアメリカ西海岸からアジアを結ぶ直線上に日本が位置しており、海底ケーブルの通り道となっている。地理的な拠点としての役割に加え、技術面でグローバルなネットワークを支え、牽引する役割を果たしていきたいと佐々木は語る。
「これがしたい!」という強い意志を持ち続ける。
「ソフトバンクのグループ内で最も自由で、最も挑戦ができる会社を目指したい」と笑顔で語る佐々木もまた、クールさの中に熱意が光る。そして、「技術は日進月歩なので、好奇心も忘れてはいけない。何事も自分で率先して考えながら、のびのびとステップアップしていってほしい」と、栁澤はあたたかく部下を見守る。 BBIXにはネットワーク事業者が集まるイベントやディスカッションに積極的に参加するなど、多方面にアンテナを張り続ける知的好奇心が旺盛な人材が多い。「1つの物事に対して思いっきり“とんがった”人材でなければイノベーションは起こせない。今後も世界志向のアイデアと情熱を持った人を集めていきたい」と佐々木は将来に目を向ける。原動力は「インターネットカンパニーとして課題を解決し、世界のネットワーク環境に貢献したい」という強い意志。今後BBIXが向かう先は、ネットワーク環境のさらなる向上だ。これまでも、壁にぶつかるたび試行錯誤しながら乗り越えてきた彼らならば、何があっても揺るがぬ「強い意志」を持ち続け、さらなる「情報革命」で人々を幸せにしていくはずだ。

■BBIX株式会社 採用情報
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※出向とは、原則ソフトバンク(株)在籍のまま、別の会社の業務に就労することを言います。
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【募集要項】システムエンジニア/BBSakura Networks株式会社出向