キャリアNOW
“守る運用”から“創る運用”へ。AI時代の基盤を進化させる挑戦
IT統括 IT&ソリューション運用本部 インフラ運用統括部 基盤運用部 部長
村井 勇太
現在、インフラ運用を担う部門の部長を務めています。
大学を卒業後、最初に入社したのはSIer企業でした。インフラの導入や企画開発に携わり、システムを作り上げていく面白さを学びました。その後、29歳の時にソフトバンクへ転職。以来、企画・設計・構築・運用と、幅広い領域で経験を積んできました。
さまざまな業務を経験する中で感じたのは、「運用」という仕事の奥深さです。トラブルが発生しても、それを解決し、より良い仕組みに変えていく。目立たないように見えて、実は非常にクリエイティブで、事業を支える根幹に関わる仕事だと気づきました。最終的にこの領域を専門にしたいと考え、現在のポジションに至りました。
AI時代を支えるプラットフォーム運用の中核として
私の所属する部門では、仮想化技術を活用したプライベートクラウドの運用を中心に、AIプラットフォームの運用も担っています。
ソフトバンクが掲げる「AIを世界に届ける」というビジョンを実現するための基盤を支えることが、私たちの使命です。
AIを動かすプラットフォームを、いかに安定的かつ効率的に稼働させるか——これが、私たちが最も力を入れているテーマです。
物理的なデータセンターから、上位レイヤーであるデータベースやミドルウエアの運用までを一気通貫で見渡し、チーム全体をマネジメントしています。
新しい技術が次々と登場するなかで、運用対象も広がり続けています。その変化に合わせ、品質を維持しながら効率化を進める。この両立こそが、私たちの一番の挑戦です。
技術の進化とともに、運用も進化し続ける
現在、部門として注力しているのは、AIを活用した運用業務の効率化です。
たとえば、これまで人が手作業で行っていたダブルチェック業務をAIに置き換えることで、確認工数を7割削減。メンバーの負荷を大きく軽減し、より付加価値の高い業務に時間を使えるようになりました。
こうした取り組みは単なる省力化ではなく、人が“より価値の高い仕事”に集中できる環境をつくるためのものです。
私自身、「運用の未来」は技術の進化とともにあると考えています。AIや自動化の力を積極的に取り入れながら、よりスマートで柔軟な運用を実現していくことが、今後の大きなテーマです。
チームで挑み、乗り越える。そこに運用の醍醐味がある
運用の仕事は、一人で完結するものではありません。
数万台規模のハードウエアやOSを扱う現場では、日々さまざまな課題が発生します。それらをチームで知恵を出し合いながら乗り越えていく——その過程こそが、運用の醍醐味です。
また、メンバーが成長していく姿を見るのも、大きなやりがいです。
私が意識しているのは、「任せること」と「見守ること」のバランス。現場で主体的に動けるメンバーが増えることで、組織全体が強くなる。そのとき、マネージャーとしての喜びを感じます。
運用というと“泥臭い仕事”と思われがちですが、実際は違います。
仕組みを整えることで、同じトラブルを繰り返さないようにできる。恒久的な対策を講じることで、効率的で安定した環境を生み出せる。そこに、ものづくりにも通じる面白さがあるのです。
多様なスキルが交わるチームだからこそ生まれる力
私の部門には、さまざまなバックグラウンドを持つメンバーが集まっています。
インフラ運用の経験者だけでなく、企画・設計・構築の経験を持つメンバー、アプリケーション開発のバックグラウンドを持つメンバーもいます。
それぞれが異なる視点や強みを持ち寄ることで、運用と開発を同時並行で進められるのが私たちの強みです。
AI基盤のように複雑なシステムでも、課題の洗い出しから改善策の実行、そして機能追加までを一気通貫で進められる。このスピード感と柔軟性が、高い成果を生み出していると感じます。
自ら課題を見つけ、仲間を巻き込みながら解決していく。そんな“自走できる人”が、この組織にはフィットすると思います。
より高性能で安定したプラットフォームを目指して
今後の目標は、AI基盤やプライベートクラウドをさらに高性能で安定したプラットフォームへ進化させることです。
新しい技術を積極的に取り入れながら、より信頼性の高い基盤をつくり、ソフトバンクの多様な事業を下支えしていきたいと考えています。
運用の世界に「完成」はありません。常に改善の余地があり、常に進化が求められます。
だからこそ、運用という仕事は面白い。新しい技術を取り込みながら、次の時代の“当たり前”を支える基盤を自分たちの手で作り上げていく。
これからも、その最前線で挑み続けたいと思います。