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テコンドーで学生No.1に登りつめた経験で、エンジニアとしてもトップを目指したい。

「心もカラダも強い女性に憧れていた」「オリンピックに出たかった」と話すのは、大学時代からテコンドーを始めた本間 奏。個人戦と団体戦、それぞれで全国優勝を果たすまでにどのような努力を重ねたのか。そして、ソフトバンクのNo.1採用に挑戦し、エンジニアとして入社後、テコンドーで培ったことはどのように生かされているのか。アスリートとエンジニアの共通点は何か。さまざまな角度から質問を投げかけてみました。

テコンドーは頭のスポーツ。理系脳をフル活用することで全国制覇

まずは、テコンドーに打ち込もうと思ったきっかけを聞いてみました。

本間「大学に入学するまでは、サッカーや中国拳法の部活に入っていましたが、正直そこまで本気で取り組むことができていませんでした。そのような自分を大学時代に変えたかった。社会に出る前に何かに専念して、心もカラダも強い女性になりたかった。そして、新入生歓迎会で出会ったのがテコンドーでした。『オリンピック競技だから、頑張ればオリンピックに出られるチャンスがある』と言われて入部を決めました」

本間は全日本選手権の個人戦で1年次と3年次に優勝。そして、3年次の全日本学生選手権では個人優勝だけでなく、大学として団体優勝を果たしました。テコンドー未経験から、ここまでの成果を出すことができた秘訣はどのようなものだったのでしょうか。

本間「1年次はひたすら練習しました。先輩の指導を受け、先輩から技術を盗んで、とにかく吸収することを心掛けました。その中で一つのコツをつかんだのです。テコンドーは対人競技。相手の強みと弱みを瞬時に把握することが大事だなと。単に自分の得意な技を繰り出してもポイントにならない。相手の弱みに自分の強みをぶつけつつ、相手の強みを出させないようにする。そのことを強く意識することで勝てるようになりました。

事前にビデオでの研究も行いますし、試合の中でも情報収集に努める。要は、テコンドーは頭のスポーツなんです。私は理工学部に所属していたのですが、数学と物理の問題を解くプロセスと似ていると思います。与えられた情報を冷静に判断して、いかに早く解を導き出すかで勝負が決まる。今のエンジニアの仕事にも通じるものがありますね」

チームでの全国優勝を目指して、主将として取り組んだこと

そして、2年次と4年次は、オリンピックの出場対象の階級にチャレンジ。約10kg減量して臨んだが、優勝は叶わなかったと言います。

本間「悔しかったですね。負けた日はそのまま道場に直行して、ボロボロになるまで練習していました。そして4年生になり、卒業研究の合間に練習をして2度目の全国優勝。研究と両立しながらリベンジできたので、大きな自信になりました」

個人でも勝利を重ねる一方で、3年次には団体でも優勝を果たしました。大学として優勝したのは過去に一度のみで、2回目の快挙でした。ただ、そこまでの道のりは険しかったと言います。

本間「当時、私は主将を務めていました。30人のチームを引っ張っていくのが私の役割。ただ、部員全員が『団体優勝したい』と思ってはいなかったので、まずはベクトルをそろえることから始めました。理想を掲げて言葉にして伝え続ける。そして、自分自身の背中を後輩に見せることで、何かを感じてもらう。そのようなことを心掛けました。

そして、悩んでいる部員がいればご飯に行ったり、プライベートでもなるべく連絡を取るようにしたり。私が先輩からしてもらっていたことを、そのまま後輩に返してあげようと。自分自身が強くなるのも大変ですが、周りと一緒に強くなるのは未知の体験でした。それだけに、優勝したときはうれしさが爆発しましたし、自分自身も大きく成長できたと思います」

「ソフトバンクバリュー」には、アスリートの魂が詰まっている

4年間で全てを出し切った達成感から、本間は就職への道を歩み始めました。そこからソフトバンクに入社したプロセスを語ってくれました。

本間「当時から、理系学問の解を導くプロセスが好きで、エンジニアになろうと漠然と考えていました。加えて、主将を務める中で周囲とのコミュニケーションが得意だと感じたので、技術営業を志望するように。そこで出会ったのが、ソフトバンクの“ソリューションエンジニア”です。技術的な専門性を生かしながら顧客への提案に携わり、インフラ環境を構築していく。その仕事内容に魅力を感じました」

ソフトバンクの「No.1採用」にエントリーしたきっかけは何だったのでしょうか。

本間「テコンドー部の先輩が『ソフトバンクはNo.1採用をやっているよ。受けてみたら?』と教えてくれたことがきっかけです。部活での実績をアピールしたかったので、早速エントリーしました。仕事内容の魅力に加えて、ソフトバンクの社風も自分に合っていると感じました。社員の行動規範であるソフトバンクバリューの中には、、“No.1”、“挑戦”、“逆算”、“スピード”、“執念”という言葉が掲げられてます。知った時に、『まさに自分がやってきたことだ!』と。全社員がソフトバンクバリューにこだわって日々働いている。私の強みを生かすにはこれ以上の環境は無い、と直感しました。ちなみに、入社後の現在もギャップを感じたことはありません」
 

2,000台のスマホがフリーズ!窮地を乗り切るのにNo.1の経験が生きた

ソフトバンクでの仕事で、No.1の経験はどのように生きたのでしょうか。印象に残ったプロジェクトの経験とあわせて語ってくれました。

本間「2016年に入社後、現在までずっと希望通りのソリューションエンジニアとして働いています。顧客の業務を改善するために課題を発掘し、それに対する提案はもちろん、インフラの環境構築までを担う仕事です。印象に残っているプロジェクトとして、ある製薬メーカー向けのモバイルソリューションの案件が挙げられます。医師に製薬を提案するMR職に対して、専用アプリを実装した約2,000台のスマホを配布しました。スマホを導入することで、医師への提案の質を向上させることが目的です」

製薬会社とのプロジェクトは、具体的にはどのように進められたのでしょうか。

本間「かなり大きなプロジェクトだったので、顧客のシステム担当と綿密な議論を行いました。社内の開発チームとも何度もやりとりをしながら、何とか導入できそうなところまでたどり着いたのですが、最後の最後で不具合が発生。旧端末から新端末にデータを移行させるアプリが動かず、ほぼ全てのスマホが使えない状況に陥ったのです。

社内のセキュリティ技術者やネットワークエンジニアを巻きこみ、急ピッチで原因を究明しました。一方で、顧客とも折衝を行いながら、ギリギリのタイミングで改修して事なきを得たのです。この大規模な不具合の解消においても、部活で得られたことが大いに生きました。主将として後輩に働きかけてチームをまとめた経験、逆境の中でもやるべきことをやり切る力、そして、結果に執着するマインド。それぞれの要素が生きたシーンだったと思いますね」

エンジニアとアスリートには、多くの共通点がある

アスリートとして培ってきたことが、エンジニアの仕事においてどのように生かせるのでしょうか。詳しく聞いてみました。

本間「正直に言うと、入社前は『大学時代に培った力がどのように生かせるのだろう』と不安でした。ただ、現在はアスリートとエンジニアで共通している部分は多いと気付くことができました。 例えば、目標を明確に設定して、逆算してやるべきことを考えること。部活動では「大会での優勝」、エンジニアの仕事では「システムによる業務改善」を目標に据える。そして、そこまでのタスクを細かく割り出すプロセスは同じだと感じています。

また、結果を出すために、新しい手法を常に試してみることも重要です。 スポーツの世界でもビジネスの世界でも、新しい技術をいち早く実践に生かすことで、勝利への確率が向上します。特にIT業界では技術の更新サイクルが速い。そのスピードに負けずに、常にキャッチアップするスタンスが、アスリートとして体に染みついている。この体質はエンジニアの仕事においても有利に働いていると思います。

そして、相手を知り、自分の強みで勝負すること。テコンドーもソリューションエンジニアの仕事も、「対戦者」と「顧客」という相手があって成り立つものです。だから、まずは相手を知りつくすことから始めるのですが、その重要度は共通しています。顧客のニーズをつかみ、ソフトバンクとしての強みを提案に盛り込む。そうすることで、喜んでもらえたことは数多くあります」

チームとして勝つためにメンバーを成長させる。そのために必要なことを上司から学んでいる

ソフトバンクという会社は、No.1の経験を生かしやすい環境かどうか、上司との関係性も含めて、詳しく話を聞きました。

本間「培ってきた経験やマインドを最大限に発揮できる環境だと感じています。周囲のメンバーにも、ソフトバンクバリューを体現したようなアスリート的気質を持っている人が多いです。とにかくやり切るぞ!という思いを周りからも感じながら、日々、仕事をできています。

私の上司からもその気質を強く感じます。見習いたいこと、負けたくないと思うことが多々あります。特にメンバーを手厚く気に掛けてくれるスタンスには、感心してしまいます。『何かあったのか?困ったことがあるんじゃないか?』と細かくケアしてくれたり、『本間さんの強みを生かせるから、このプロジェクトを任せたい』と先回りして仕事を振ってくれる。学生時代に、私が主将として後輩に接していた日々を思い出しました。当時、自分が苦労していたことを当たり前のようにできるのが、今の上司です。メンバー一人ひとりが成長するためのコミュニケーションが徹底されている。私が部下を持った時には、ここで学んだことを生かしたいです」

部活の後輩2名もNo.1採用で入社した。社内には、No.1入社のコミュニティも。

最後に、No.1採用のエントリーを検討している学生に対して、メッセージを、もらいました。

本間「私の入社時は、No.1採用入社者の同期コミュニティがありました。サッカー、フェンシング、自転車などのNo.1経験者がいて、たまに皆で集まることもありますし、LINEグループで困ったことも相談できるので心強いです。同じような苦労と達成感を味わっているので、ビジネスの世界でも共感することが多いです。

実は、同じ大学のテコンドー部の後輩2名が、ソフトバンクに入社しています。私の1学年下、2学年下で、2人とも主将です。それぞれ違う部署に配属になりましたが、活躍していると聞いています。ソフトバンクは誰でも平等にチャレンジできる環境ですので、アスリートの2人を胸を張って誘うことができました。今後は、私自身が「元女性アスリートのエンジニア」として、トップを目指してロールモデルになっていきたい。今後No.1採用で入社する後輩たちに新しいキャリアを提示していくのも、これからの私の仕事だと思っています」

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