Interop Tokyo 2025リポート:進化するAI時代のセキュリティ

2025年7月10日掲載

Interop Tokyo 2025リポート:進化するAI時代のセキュリティ

2025年6月、ICT業界の最先端技術が集結する「Interop Tokyo 2025」が幕張メッセで開催されました。会場ではネットワーク、セキュリティ、クラウド、AIなど、企業のDX推進に欠かせないテーマを中心にした展示が行われ、多くの来場者でにぎわいました。ソフトバンクは今年も同イベントに出展し、AI・クラウド時代に求められる最新のセキュリティソリューションを多数紹介しました。

本記事では、展示ブースで行われていたデモンストレーションや来場者の関心が高かったソリューションをリポート形式でお届けします。

目次

SASE(サッシ―):生成AIの業務利用に安心を

企業の業務現場でも生成AIの活用が急速に進む中、AI利用にまつわるリスクをいかに抑えるかが喫緊の課題となっています。

今回の展示では、従来のSASEソリューションとしての位置付けに加えて、生成AIの活用を促進する方法をデモンストレーションを交えて紹介していました。

Netskope アプリの利用者数や割合をダッシュボード上で確認可能。

SASEソリューションの1つであるNetskopeは、CASBやDLPといった機能を通じて、クラウドサービスの利用状況の可視化・制御を行います。これらの機能は83,000以上のSaaS(アプリ)に対応し、ChatGPT や Perplexity 、Gemini などの注目度が高い生成AIも可視化できるようになっています。

展示ブースでは、ユーザーがどのAIアプリをどれだけ使い、どのような操作がされているかを把握する様子が紹介されていました。

クラウドサービスの利用状況の可視化・制御 AIの利用状況やイベント数がグラフで視覚化されていて分かりやすい。
ユーザーがどのAIアプリをどれだけ使い、どのような操作がされているかを把握する様子 AIの利用頻度も一目で把握できます。

これらの機能は、「AIを使わせない」のではなく「安全に使える環境を整備する」事につながります。生成AIが業務に溶け込む時代において、セキュリティと利活用の両立は今後ますます重要性を増していきそうです。

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マネージドセキュリティサービス(MSS):アラート検知から封じ込め、対応まで一気通貫のセキュリティ運用を実現

ソフトバンクの「マネージドセキュリティサービス(MSS)」は、アラートを調査・分析するだけでなく、封じ込め・対応までを一貫してサポートする運用体制 を整えています。ソフトバンクのMSSは豊富な製品に対応し、24時間365日の監視・分析・対処を提供しているのが特長です。

マネージドセキュリティサービス(MSS) 展示ブースの様子。

ブースでは、Microsoft Sentinel などのSIEM基盤を活用した監視の仕組みや、インシデント対応フローが紹介されていました。ソフトバンクのMSSでは、不審な通信のブロックや感染端末隔離も行えると解説していました。

情報システム部門の人材不足が叫ばれる中、MSSによる監視・運用体制の外部委託は、今後さらに注目されると考えられます。特に Microsoft 365 環境の監視・運用にも対応している柔軟性は、多くの企業にとって安心材料となりそうです。

ソフトバンクのMSSは対象範囲も広い。

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用語解説

Wiz(ウィズ):複数クラウドのセキュリティリスクを一括管理

マルチクラウド化が進む現代のIT環境において、「Wiz」はパブリッククラウド運用に最適化されたセキュリティプラットフォームとして注目を集めていました。

Wiz(ウィズ)

AWS、Microsoft Azure、Google Cloudなど、異なるクラウド環境を横断して設定ミスや脆弱性を検出し、それらリスクを組み合わせ、可視化と対処を一元管理できます。利用に際し、端末へのエージェント導入を必須としないため、導入・運用の手間も軽減され、シャドーITへの対策にもつながります。

また、Wizは単に脆弱性を検出するだけでなく、具体的な修正手順、対策優先度、ルールカスタマイズなどあらゆる点でAIによる運用支援が備えられています。これにより、大量のアラートの中から 「まず何を優先して、どのように対処する」が解決できるツール として、来場者から高く評価されていました。

さらに、Wizに搭載されたAIアシスタントでは、自然言語で分からない点をAIに質問し、複雑な設定作業や運用判断をサポートしてくれるデモンストレーションが披露されました。

脆弱性を指摘し、対応方法やコードまで案内してくれる。 脆弱性を指摘し、対応方法やコードまで案内してくれる。

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XM Cyber(エックスエムサイバー):サイバー攻撃の「経路」を可視化

XM Cyberは、継続的脅威エクスポージャー管理(CTEM)に基づく新しいセキュリティプラットフォームです。リスクの高い構成や設定ミスをリアルタイムで特定するのが特長で、展示ブースでは企業内の資産がどのように侵害され得るかを示す「攻撃グラフ」が紹介され、多くの来場者が足を止めました。

特に目を引いたのは、攻撃者が目的の資産に到達するまでの“アタックパス”を可視化するダッシュボード。これにより、セキュリティ担当者は膨大なエクスポージャーの中から「本当に対応すべきポイント」を絞り込む事ができ、「攻撃を受ける前に防ぐ」プロアクティブかつリアルタイムの対策を行えます

Active Directoryや重要データベースへの攻撃経路(アタックパス)を自動で分析し、最も効果的な対処ポイントを提示する事で、限られた工数で重大リスクの排除を可能にします。

サイバー攻撃が増加する今、予防の視点を加えたセキュリティ運用はより重要性が増していきそうです。

XM Cyber(エックスエムサイバー) アタックパスの可視化のデモンストレーション。

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SaaSパトロール:増え続けるSaaSの可視化と棚卸しを省力化

クラウドサービスの急増により、社内でのSaaS利用管理に課題を抱える企業が増えています。SBテクノロジーの「SaaSパトロール」では、SaaSの一元管理・可視化ができ、セキュリティリスクとなるシャドーITの検知のほか、アカウント棚卸しの効率化にも貢献します。従業員の入退社や異動が多い企業では、アカウントの棚卸しも楽になりそうです。

デモンストレーションではWebアクセスログ連携による、社内のシャドーIT可視化の機能が紹介されていました。

SaaS利用の検出方法には、メールアドレス(Exchange連携)やWebアクセスログ連携(オンプレミス版 LANSCOPE・SKYSEA連携)を活用しているとの事です。

シャドーITを検出して、未許可で利用しているユーザーを可視化。

シャドーITを検出して、未許可で利用しているユーザーを可視化。

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まとめ

今年のInterop Tokyo 2025におけるソフトバンクの展示は、従来のセキュリティ対策に加えて、「AI・クラウド時代において安心して活用するにはどうすべきか」という視点で構成されていました。生成AIの活用が加速し、クラウドサービスの複雑性が増す中で、こうした総合的な提案が求められています。

ソフトバンクでは、通信インフラやAI関連技術はもちろん、お客さまの現場の声に耳を傾けながら、DX推進に最適なセキュリティの在り方をご提案しています。ぜひお気軽にお問い合わせください。

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