Oracle Alloy導入で実現する、ソブリン性を備えたクラウド基盤の構築【Oracle AI World 2025 Las Vegas 講演レポート】
2026年1月9日掲載
2025年10月13日から16日にかけて、オラクル社の年次イベント「Oracle AI World 2025」が米国ラスベガスで開催されました。世界中のクラウドエンジニアやビジネスリーダーが集うこの場で、ソフトバンクはオラクルと共に、「How Dedicated Clouds Shape the Future of Public Cloud Services(専有クラウドが切り開くパブリッククラウドの未来)」をテーマに講演を行いました。
セッションでは、オラクルのChris Zappala氏とFarouk Khan氏が、クラウド市場の最新動向と「Oracle Alloy」によるDedicated Cloud(専有クラウド)モデル※1の可能性を紹介しました。続いて、ソフトバンク株式会社 次世代技術開発本部 基盤技術統括部 統括部長 Sarr El Hadji Bassirou が登壇し、Oracle Alloy導入によるソブリン性を備えたクラウド基盤(Cloud PF Type A)の構築や日本市場におけるソフトバンク独自の取り組みについて発表しました。
本記事では、その講演内容をお届けします。
記事執筆者のご紹介
クラウド市場を動かす3つの力─接続性・主権・AI
オラクルのChris Zappala氏は、現在のクラウド市場を形づくる三つの主要な力として、Ecosystem Economics(エコシステム経済)、Sovereignty & Control(主権と制御)、そしてArtificial Intelligence(AI)を挙げました。
「クラウドの価値は、孤立した機能ではなく『つながり』にあります。Oracleは、業界の『キーストーン』として、AIとデータを結びつける基盤を提供します」
クラウドの次なる進化は、「接続性」を軸としたエコシステムの拡大にあります。企業は単独ではなく、他社・他組織との連携を通じて新しい価値を創出する時代に入りました。その中でZappala氏は、「主権を失えば信頼も失う」と強調し、データ主権と制御がクラウドビジネスの新しい競争軸になると語りました。
AIの急速な発展により、クラウドはもはや単なるIT基盤ではなく社会の信頼を支えるインフラストラクチャへと進化しています。
Oracle Alloy─クラウドを「共創する」新しいモデル
続いて登壇したFarouk Khan氏は、クラウドを「提供されるもの」から「共に創るもの」へ変革するプラットフォームとしてOracle Alloyを紹介しました。
「Alloy is the only full dedicated cloud you can sell to your own customers.(Alloy 以外には、クラウド事業者が自社の顧客向けに、完全な専用クラウドとして再販できるサービスはない)」
Oracle Alloyは、パートナーが自社ブランドでクラウドを提供・再販できるパートナー主導型クラウド(Partner-led Cloud)モデルです。200以上のOCIサービス(IaaS、PaaS、AIなど)を統合的に活用できるほか、UIデザイン・課金体系・サポート運用を自由にカスタマイズ可能です。
さらに、GPUラックを活用したAI推論・生成AI環境にも対応しており、“Dedicated Cloud × AI × Sovereignty”という新たなクラウドモデルを提唱しました。
Khan氏は、Oracle Alloyがもたらす利点として、クラウドのブランド独立性・データ主権・AI対応力の三つを挙げました。これにより、各国・各企業が自らのクラウドを運営できる「共創型クラウド」の時代が始まっています。
Oracle Alloy導入で実現する、ソブリン性を備えたクラウド基盤の構築─日本市場におけるソフトバンクの取り組み
続いてはソフトバンクの Sarr El Hadji Bassirou(次世代技術開発本部 基盤技術統括部 統括部長) は、日本市場特有の要件を踏まえたクラウド基盤の再構築について講演しました。
「日本では、災害対策や法規制、言語特性など、クラウド基盤に求められる要件が非常に多様です。信頼性と柔軟性を両立する設計が不可欠です」
ソフトバンクは、2016年のASPIRE(IaaS)、2022年のOnePort(閉域網サービス)を経て、2025年にOracle Alloy導入による新たなクラウドフェーズへと進めています。
ソブリン性を備えたクラウド基盤(Cloud PF Type A)
ソフトバンクは、Oracle Alloyの導入により、東西2リージョン構成と独自KMSを組み合わせ、主権性を確保したクラウド基盤を構築しました。この基盤上に、国内特化の日本語LLM「Sarashina(さらしな)」を連携させ、AI・ネットワーク・セキュリティを統合した「信頼型クラウド」を構築しています。
「We believe that trust and control are the core of the cloud.Alloy allows us to deliver that to our customers in Japan. (信頼性と制御性がクラウドの中核であり、Alloy はそれを日本の顧客向けに実現する手段です)」
AIとデータ主権を両立させるこの構成は、自治体・公共・金融など、高い信頼性が求められる領域での活用が期待されています。
データ主権と信頼が築く次世代クラウド基盤
講演の締めくくりでは、両社の協業理念を象徴するThree-Pillar Approachが紹介されました。
- Establish a Secure Foundation(安全で信頼できる基盤の確立)
- Drive Innovation with AI(AIによるイノベーションの推進)
- Empower Sustainable Growth(持続的成長の実現)
この三本柱は、データ主権・AI・信頼の融合を表しており、オラクルとソフトバンクが構築を進める次世代クラウドの方向性を示しています。
「Together, Oracle and SoftBank are building a trusted foundation for innovation and digital transformation. (オラクルとソフトバンクは協業により、イノベーションとデジタルトランスフォーメーションを支える信頼性の高い基盤を構築しています)」
ソフトバンクは、Oracle Alloyを活用し、信頼される社会インフラとしてのクラウドを日本市場に実装していきます。
AIによる記事まとめ
この記事は、Oracle AI World 2025におけるソフトバンクとオラクルの共同講演を通じて、Oracle Alloyを活用したソブリン性を備えたクラウド基盤構築の取組を紹介しています。講演では、専有クラウドの意義やAI、データ主権、信頼性を軸とした次世代クラウドの構想が語られました。
※上記まとめは生成AIで作成したものです。誤りや不正確さが含まれる可能性があります。
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