ABOUT
飛躍的に進歩するAIは、文章や画像の生成といった創造的な領域から、病気の早期発見や気候変動の予測といった社会課題の解決に至るまで、社会のあらゆる領域に影響を与えています。
この技術革新は、私たちの働き方や生活のあり方を大きく変え、同時に人間の持つ特有の力とは何かを問いかけます。
そして今、未知の環境への適応力や圧倒的な学習効率といった人間の脳独自の能力が改めて注目されています。
ソフトバンク先端技術研究所は、これらの脳の機能に着目しコンピューティング技術への応用を研究してきました。
iPS細胞を使って作る小さな人工の脳組織「脳オルガノイド」。
これらを用いて培養神経回路を構築し、制御することで、脳の強みを活かしたアクセラレーターが実現できると考えています。
それを"Brain Processing Unit (BPU)"と名付け、2022年より真鍋大度氏、東京大学池内研究室と共に、脳オルガノイドへの刺激手法や活動データ解析の研究、およびそれらの操作に必要なAPI、ネットワークなどのインターフェース技術の開発に取り組みました。
本展では、脳オルガノイド最新研究の現在地と、最先端技術で描くビジョンを提示します。
EXHIBITION
2025.02.01 Sat - 2025.02.09 Sun
RESEARCH AREA




脳オルガノイドを用いたコンピューティング技術に関する研究を紹介しています。 培養や刺激、計測を行う実験機器の展示と併せて、脳オルガノイドの基礎知識から最新の研究成果まで、パネルで解説しています。 特に、複数の脳オルガノイドを軸索で連結させた「コネクトイド」により情報処理性能を向上させる取り組みや、情報処理のための複雑な電気刺激制御をモジュール化したインターフェース技術の開発について詳しく紹介しています。
ART AREA


『細胞の耳』
Cellular Ears
音楽は文化や言語の壁を超えて、人々の感情に直接的に働きかけます。
この普遍的な音楽の力は、私たちの神経系にどのように認識され、処理されているのでしょうか。
私たちの脳は、複雑な音楽の要素を瞬時に分析し、その特徴を認識することができます。
このプロジェクトでは、脳オルガノイドでの音楽認識の基本的なメカニズムを探ることで、音楽という芸術形態と生命システムとの根源的な関係性に迫ります。


『神経細胞による自律型ロボット制御実験』
Autonomous Robot Control through Living Neural Networks
人工知能とは異なるアプローチで、生命システムによる知的な制御の可能性を探ります。
生物の持つ適応学習能力は、リアル社会などの予測不可能な環境での柔軟な対応を可能にしています。
この特性を活かし、実際の脳神経回路をロボット制御システムの中核として組み込むことで、新しい制御アーキテクチャの実現を目指します。
生物の脳は、外部からの情報を行動しながらリアルタイムに処理し、適切な次の行動を生成する優れたシステムです。このプロジェクトでは、脳オルガノイドという小規模な脳神経細胞ネットワークを用いて、生命システムならではの学習と適応のメカニズムを探求します。


『生命とリズム』
Life and Rhythm
人はなぜ音楽を聴くと思わず体を揺らすのか。この普遍的な人間の反応の起源を、最も基礎的な生命の単位である神経細胞レベルから探求します。
私たちの身体は、意識することなく常にリズムを刻んでいます。心臓の鼓動、脳波の同期、呼吸のリズム——これらの生命活動は、すべて自発的な周期性を持っています。このプロジェクトでは、脳オルガノイドを用いて、生命が持つこの根源的なリズム性と、外部からのリズミカルな音楽的刺激への反応の関係性を探ります。
CREDIT
- プロダクションクレジット
- ディレクション・コンポジション・サウンドデザイン & プログラミング・ビジュアライゼーション : 真鍋大度(Rhizomatiks, Studio Daito Manabe)
ソフトウェアエンジニアリング : 2bit, 永松歩
プロダクションサポート : Keke (Studio Daito Manabe), 奥山裕大
プロジェクトマネジメント : 井上貴生(Rhizomatiks)
アドバイザー:照岡正樹
会場構成 : 細野隆仁(OFF-FLAT)
施工:ARTE, 元木龍也(OFF-FLAT)
制作協力 : ソフトバンク 先端技術研究所, 東京大学 生産技術研究所 池内与志穂研究室
機材協力 : パナソニック コネクト株式会社 - 記録撮影・映像制作
- ディレクター : 市川智之 (ニッパチ製作所)
アシスタントディレクター : 篠原彩 (ニッパチ製作所)
モーショングラフィックス・エディター : strings VY
FLOOR PLAN

PROGRAM
- 開催期間
- 2025年2月1日(土)〜2025年2月9日(日)
- 開催場所
-
fil(恵比寿)
※クローズドスペースのため、下記フォームよりお申し込み後に住所をお知らせします。 - 開館時間
- 10:00〜19:00
※入場は18時30分まで - 料金
-
無料
ご来場には事前予約が必要です
下記フォームからお申し込みください
※すでに定員に達した日時はフォームに表示されませんのでご了承ください。
TALK EVENT
2025.02.01 Sat 14:00 - 16:00
@SHIBUYA QWS
Session 01
脳神経科学研究の
最前線
- BPUの実現性
14:00 - 15:00
脳神経科学研究に取り組む研究者たちを招き、最新の知見の解説と、BPUなどの将来に向けた期待や課題に関する議論をします。

東京大学
生産技術研究所
准教授
池内 与志穂

東京大学
大学院情報理工学系研究科
教授
高橋 宏知

東京科学大学
細胞生理学分野
准教授
平 理一郎

慶應義塾大学
再生医療リサーチセンター
特任講師
嶋田 弘子

Rhizomatiks, Studio Daito Manabe
主宰
真鍋 大度

ソフトバンク
先端技術研究所
研究員
杉村 聡太
Session 02
脳神経科学が
拓く新たな表現の
世界
15:10 - 16:00
最先端技術が持つ可能性をアートで表現することに取り組むゲストたちを招き、脳神経科学の発展がもたらす社会の変化、未来を語ります。

Rhizomatiks, Studio Daito Manabe
主宰
真鍋 大度

Ars Electronica
Head of Prix Ars Electronica
小川 絵美子

アーティスト/慶應義塾大学教授
脇田 玲

株式会社グローブエイト代表取締役
経済キャスター/ビジネスジャーナリスト
瀧口 友里奈
PROGRAM
- 開催期間
- 2025年2月1日(土)14:00〜16:00
- 開催場所
-
SHIBUYA QWS(渋谷スクランブルスクエア東棟15階)
東京都渋谷区渋谷二丁目24番12号
アクセス方法はHPをご確認ください
https://shibuya-qws.com/ - 料金
-
無料
QWSへの参加にはフォームへの登録が必要です。
※満席時は登録を締め切らせていただきますのでご了承ください。
- INQUIRY
- 【お問い合わせ】
ソフトバンク 先端技術研究所 BPUイベント運営事務局
GRP-bpu-contact@g.softbank.co.jp
- ORGANIZER
- 【主催】
ソフトバンク株式会社 先端技術研究所
【協力】
真鍋大度、Studio Daito Manabe、
東京大学 生産技術研究所 池内研究室、株式会社 INERTIA