
キャリアNOW
コンシューマ営業組織を率いる2人が語る。1,000人以上をマネジメントする中で感じる、営業職の魅力や活躍するために必要なスタンスとは?
イベント概要:1,000人以上のマネジメントを担当する、2人の統括部長が登壇
今回のイベントでは、コンシューマ事業の営業組織を束ねる2人の統括部長が登壇しました。コンシューマ事業は、ソフトバンクの屋台骨である通信サービスを提供する事業で、連結営業利益においても半分近くを占めています。コンシューマ事業では、スマートフォンだけではなく、ブロードバンドや、電気など、あらゆるサービスを扱っています。
登壇いただいたのは、伊藤大悟さん、小林孝司さんの2人です。伊藤さんは、ソフトバンクショップを統括する部署を束ねていて、ショップを運営する代理店向けのマネジメントを担っています。担当部署の社員メンバーは約400人で、全国の代理店のクルーの方々も含めると1,000人にも上ります。
小林さんは、量販部門に所属しています。量販店への営業活動に携わるソフトバンク社員をマネジメント。率いるメンバーは、社員だけでも1,300人を超えており、売上規模の最も大きな関東エリアを担当しています。
これまでのキャリア:コンシューマ営業だけでなく、マーケティングやバックオフィス部門も経験

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伊藤さん
- 私は2005年に入社しました。コンシューマ営業だけではなく、途中でバックオフィス部門を経験して、営業に戻ってきました。入社して最初の営業時代は、まだ携帯電話を扱っておらず、皆さんのご自宅でも使われている「SoftBank 光」「SoftBank Air」など、固定回線の事業がメインでした。 当時からいろいろなことにチャレンジしていて、新しい事業に積極的に投資をしている企業風土が、自分には非常に合いましたね。常に業界に、新しい風を吹かすことのできる環境でした。
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小林さん
- 私は2001年に入社しましたが、当時は「J‐フォン」という携帯電話の会社でした。私もはじめからコンシューマ営業職に就いたのですが、マーケティング職に転じて、5年ほど前に営業部署に戻ってきました。マーケティング部署に異動後、営業現場での経験が大いに生きました。お客さまと直接かかわる中で感じたことは、マーケティングにおいても非常に重要で、その経験を生かしながら成果を上げることができました。ただ、やっぱり現場が好きなので、これからは営業一筋で生きていきたいと思っています
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伊藤さん
- 私も新卒4年目から4年ほど、営業のバックオフィス部門を経験しました。販促物やカタログ、店頭での展示物など、営業職をサポートするためのさまざまな施策を実行する部署です。この経験は、営業に戻っても行きました。視野が広がり、販促物ひとつとっても、その制作の背景が理解できるので、営業業務により納得して取り組めるようになりました。
活躍している人物像:「オーナーシップ」「素直さ」を持っている人

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小林さん
- 営業職だけではなく、広く社会人として活躍している人は、強い「オーナーシップ」を持っています。上司の指示に従うだけではなく、その期待以上の成果を残すために、与えられた仕事を「自分ごと化」して創意工夫できる人が成長していますね。ときには失敗して、上司から「何で言うことを聞かないんだ!」と叱られるかもしれません。それでも自分が正しいと思ってやったことだから、その失敗経験から学べることは多くありますし、伊藤さんも触れていましたが、次のチャレンジの機会はすぐに与えられる。ソフトバンクは『オーナーシップ』が成長に直結する環境です。私自身も、メンバーにチャレンジの機会を多く渡していますし、失敗を責めたことはありません。
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伊藤さん
- 小林さんの言う通りだと思います。ソフトバンクは、「チャレンジ→成長」のサイクルを高速で回せる環境です。私の部署にも、新人が多く配属されますが、みんなに伝えているのが、「素直であれ」ということ。経験が豊富な先輩の意見から吸収できるものは多いです。「これをやってみて」と言われたことを素直にアクションに移し、上手くいかなかったら先輩に相談することで、さらなる学びになります。自分なりの考えを持ちながら、先輩の知識を柔軟に吸収できる人が伸びている印象です。
統括部長として意識していること:現場のクルーの皆さんを大切にする。「消費者目線」を持つ

現場メンバーの立場ではなく、統括部長として、常日頃から意識していることも語ってくれました。その言葉からは、現場の大切さを感じられました。
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伊藤さん
- ソフトバンクショップのほとんどは、代理店が運営しています。私が特に意識しているのは、現場のクルーの皆さんのことです。お客さまとの接点を担っているのはクルーの皆さんですから、サービスを気持ち良く提供してもらえるように、毎日笑顔で働いていただけるように、常に意識をしています。商品理解の促進のために、できるだけ多くの情報を開示しますし、クルーの皆さんのご意見には真摯に耳を傾けて、販売促進部門にフィードバックするのも、私たちの重要な役割です。
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小林さん
- 私は、「消費者目線」を常に持つように努力しています。1,300人のソフトバンク社員、派遣や業務委託の方も含めると2,000人のメンバーをマネジメントする立場なので、課長や部長などの管理職を通して情報が入ってきます。すると、消費者の生声が届きにくくなるのです。組織の階層ありき、ではなく、私自身が現場のクルーの皆さんと直接話をする時間を設けたり、階層を超えて意見を受け付ける機会を増やしています。「統括部長」という立場を相手に意識させないことも心掛けていますね。とにかく壁を作らないようにしています。
営業職の魅力:エンドユーザーにサービスを届け、経営コンサルティングも行う、非常に幅広い仕事
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伊藤さん
- 営業職は、身に付くスキルが本当に幅広いです。ショップの営業の仕事では、エンドユーザーのお客さまにサービスを届けて売上を上げる業務と、ショップの成長を担う業務、代理店の経営コンサルタントとしての業務に携わります。例えば、ショッピングモールで携帯ショップのイベントを見ることもあると思いますが、利益を効率良く上げるために、掛ける費用や人員をかなり綿密にシミュレーションしています。一方で、代理店の業績向上のために、資産や利益などの数字をチェックしながら経営陣に対してアドバイスをすることもあります。営業スキルと経営スキルを、同時に身に付けることができる仕事は珍しいです。バックオフィス部門で、同じようなスキルを身に付けることは、なかなか難しいと思います。
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小林さん
- 営業の魅力は、お客さまとの距離が最も近いこと。私はマーケティング部署に在籍していたのですが、お客さまの深層心理に触れることは難しかったですね。日々のやり取りを通じて深層心理に触れられるのが営業の特徴であり、マーケティングや商品開発にフィードバックするのも大切な仕事です。言わば、営業という仕事は、お客さまにサービスを提供する「ビジネスの終点」を担いますし、サービス企画の基になるニーズを探す「ビジネスの始点」にも携われる。伊藤さんも語ってくれたように、幅広い領域に関与できる仕事だと思います。
質疑応答:新人時代に印象に残っている先輩からのアドバイスは?女性営業職の活躍の状況は?

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学生
- 「素直さが大切」というお話をいただきましたが、お二人の新人時代で印象に残っている、先輩からのアドバイスはありますか?
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伊藤さん
- 印象に残っていることが多すぎて、具体的に挙げるのが難しいですね(笑)。新卒1〜3年目は、先輩がずっとアドバイスをし続けてくれて、学ぶことばかりでした。特にお世話になったのが、今は法人営業部門の統括部長を務めている先輩で、本当に手取り足取り教えていただきました。私自身、我が強い人間で、入社当初は反発したこともありましたが、今では感謝の気持ちしかありません。
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小林さん
- 失敗を素直に受け入れ、自分で反省したり、先輩の意見から学ぶことも大切です。チャレンジは上手くいくこともありますが、私はその10倍くらいは失敗しています。そのときに素直に反省することで、糧になった経験は多いですね。
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学生
- 女性の営業職で、活躍されているのはどんな方ですか?
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伊藤さん
- 私の部署では、多くの女性に課長職を任せています。機会の与え方や評価において、男性と女性を区別することはありません。性別にかかわらず、ポジティブにチャレンジを重ねている人が活躍しています。産休や育休を取得後に、全ての方が復職していますし、営業の業務の幅も増えているので、お子さんがいらっしゃる方に任せられる仕事も多いです。
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学生
- チャレンジをする上では、周りとの信頼関係が大事になると思いますが、その構築のコツを教えてください。
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小林さん
- 小さなことの積み重ねだと思います。一つ一つの仕事をきちんとこなして、小さな信用をコツコツと積み上げることで、信頼につながっていく。私はいろいろな部署で仕事をしてきましたが、社内で自分への評判を高めることは大切だと感じています。「小林はきちんとやってくれる」と思ってもらえると、多くの方から頼まれることが増えて、チャンスが舞い込んで来るのです。そのチャンスをきっかけに信用を得て、さらに大きなチャレンジができる。このサイクルを回すためにも、信頼構築は大切だと思いますね。
学生へのメッセージ:自分を高めたい人には来て欲しい!遊んだ経験は財産に!

最後に就職活動中の学生に対して、2人からアドバイスをいただきました。
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伊藤さん
- ソフトバンクに入社して18年が経ちましたが、この会社に入って良かったとずっと感じています。営業でも、バックオフィスでも、どの職種でもチャレンジを奨励されているカルチャーが、自分にはこれ以上ないほどフィットしている感覚です。チャレンジを通じて成長できた実感も強いので、自分を高めたい人には、ぜひ、来て欲しいと思っています!
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小林さん
- 毎日の仕事が楽しいと感じられることが、私は何よりも大切だと思っています。週に5日間、仕事をすることになるので、会社生活が楽しいと、人生の大半を楽しく過ごすことにつながる。何かを我慢して働くのではなく、仕事自体を楽しめる環境を探してください。そして、遊ぶことも大切です。美味しいご飯を食べたり、旅行に行ったりした経験は、必ず財産になります。就職活動も進めながら、思い切り遊んで、社会人になってください!
イベント後のアンケート:営業は広い視野で学ぶことができる

イベント後のアンケート結果は、イベント参加者の満足度は99%。「営業の仕事やキャリアに対する理解が深まった」と回答した人も90%に上りました。
参加した学生の皆さんから、以下のようなコメントをいただきました。
「統括部長が登壇するとのことで、堅い雰囲気でイベントが行われるのかと想像していた。しかし、堅苦しい雰囲気もなく、楽しみながら学ぶことができ、ソフトバンクの企業文化や魅力を実感できた」
「営業は幅広くスキルが身に付くこと、俯瞰して物事を見る必要があることなど、さまざまな体験談を教えてくださり非常に良かった」
「営業はお客さまと1番近いポジションなんだなと感じた。 特に、他の部署よりも広い視野で学べるというところが魅力的だった」
「実際に経験豊富な統括部長が、マーケティング業と営業の両方を比較してお話しいただいたので、より深く理解することができました」
「今までイメージが付かなかったコンシューマ営業でのキャリアの積み方を知ることができた」