キャリアNOW
ソフトバンクのスピード感が、業界の当たり前を変えていく
プロフィール
SynapSpark株式会社 MSI事業部 桑原 知生
2016年4月、大手総合電機メーカーに新卒入社。入退室管理システムや中央監視システムなどのビルマネジメント製品のプリセールス、設計業務に従事する。東京ポートシティ竹芝の建設で、ソフトバンクと協業したことをきっかけに、2023年1月にソフトバンク株式会社に入社。新規事業推進室に配属され、スマートビル事業に携わる。現在は、SynapSpark株式会社も兼務し、MSI事業部にてソリューション導入に向けたステークホルダーへの提案や調整を行っている。
ソフトバンクのスピードに大きな可能性を感じた
前職の大手総合電機メーカーでは、主に中央監視システムや入退室管理システムなどのビルマネジメント製品の提案から設計、開発を担当していました。営業とともに同行し、製品説明やニーズに合わせたシステムの提案を行うプリセールスから図面の作成までを担っていました。
当時、お客さまであるデベロッパーや設計事務所に提案するなかで、「スマートビル」という単語を耳にするようになり、そのタイミングでソフトバンク本社が入る東京ポートシティ竹芝の案件に携わることに。私は入退室管理システムの設計・導入に関わっていました。セキュリティゲートでの顔認証による自動入館システムでは、ソフトバンクがITシステム開発を担当し、入退室管理システムとどのように連携させるかという観点で一緒に仕事をしていました。
そのとき、非常にスピード感を持って業務にあたっていたのを目の当たりにしたことが、ソフトバンクに転職するきっかけでした。また、ビル内でのロボットとの連携や混雑度を可視化する機能など、スマートビルの一端を垣間見たことが、スマートビルに携わりたい気持ちを高めました。自分のビル設備経験を生かして、ソフトバンクでスマートビル開発に携われるのではないか。そんな思いを持って入社しました。
正解のない世界で、新たな常識をつくる
入社当時は、まだSynapSparkの立ち上げについては知らず、IT企業のなかでビル設備や建築の知見を持つ人間は稀だからこそ、自分が入社することでスマートビル事業が加速するだろうという気持ちでした。そのため、取り組むべきことが多いだろうと覚悟はしていましたが、SynapSparkの設立は嬉しい誤算でしたね。日建設計とソフトバンクという各業界の雄がタッグを組んだことで、お客さまからも信頼をいただき、すでに多くの問い合わせやオファーをいただいています。
「建築した時点が最高品質である」という従来の建築物から、常にアップデートし続けるスマートビルは、ゲームでいえば「カセット式からスマートフォンゲーム」への変化のようなものです。新たなサービスがリリースされたら対象のスマートビル全体に適用され、ビルとしての価値を向上させることができます。
今まで誰も経験したことのない、業界の常識が通用しない世界です。だからこそ、これまで多くの常識を打ち破り、ICTやDXの知見を持つソフトバンクが、良い意味でディスラプターになれると考えています。日建設計とタッグを組むことで、建築とITのバランスの良い融合ができると期待しています。
建築とITの両面からスマートビル化を推進する
私が所属する「MSI(マスターシステムインテグレーター)事業部」は、スマートビル化に向けたシステム導入とビル設備間の連携の設計が主な業務です。IT業界のSIerと建築業界の設計事務所の業務を合わせたような役割と言えばわかりやすいかもしれません。
そのなかで私はデベロッパーなどのビルオーナーに対して、スマートビルでやりたいことをヒアリングし、そのために必要な設備やシステムの洗い出し、設備間の連携の青写真を描いています。これまでの建築業界では、そもそも設備を連携させるという発想がありませんでした。しかし最近はIoTの発展により、徐々に発想が変わり、連携が可能な設備が増えつつあります。
しかし、そこで課題になってくるのが、建築とITの両方がわかる人・会社がほとんど存在しないことです。デベロッパー、設計事務所、建築会社(ゼネコン、サブコン)、設備ベンダー、ビル管理、SIer/アプリ開発会社など、さまざまなステークホルダーを取りまとめ、全体像を指し示す。それが可能なのがSynapSparkです。
今の業務はデベロッパーとの検討が多いですが、今後、実装に向けた設備ベンダーやSIerとの開発協力など、さらにステークホルダーが増えていくなかで、プロジェクトを進行していきます。
ユーザーの声や全体像を理解できる強みを発揮できる
さまざまな経験やスキルを持った方が活躍できる環境ですが、前提として必要となるのはコミュニケーションのスキルです。案件の上流工程から参画しているので、社内外にさまざまなステークホルダーが存在します。彼らと調整したり、ニーズを引き出したりすることが、この仕事では求められます。
そのうえで、特に新築ビルでは建築工程に沿って必要な検討を進めることが求められるので、スケジュールの逆算をしながら工程を組み立てられる方が活躍できると考えています。
私自身の例でいえば、中央監視システムの経験が今の仕事に生かされています。ビル内の空調、照明、衛生設備、機械設備など全体像を把握してきた経験が、MSIでの仕事にも直結しています。
ただ今後は、スマートビルを実装するフェーズに入っていくので、設備間の連携やITシステムの導入、データの利活用の経験も生かせるはずです。建築やITに関わる経験、スキルを生かせるので、興味のある方はぜひ挑戦してください。