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2024年10月23日掲載
ソフトバンク最大規模の法人向けイベント「SoftBank World 2024」が今年も10月3〜4日の2日間にわたって開催されました(3日は限定招待制の臨場開催、4日はオンライン開催)。10月3日の臨場開催ではさまざまなサービスの展示も行われ、多くの来場者が説明を熱心に聞いていました。このブログでは、ソフトバンクが出展した数多くのブースの中から、AI関連のソリューションに焦点を当てて当日の様子をお伝えします。
Copilot for Microsoft 365とは、Microsoft 365 とAIを統合させて、業務効率化を支援するツールです。Copilot(副操縦士)という名の通り、AIの技術によりTeams、Word、Excel、PowerPoint、Outlookなどを使った日々の業務や各種タスクの負担を軽減し、組織内のチームやメンバーの生産性をさらに向上します。
このブースでは、そんな Copilot for Microsoft 365 の活用定着化を支援するソフトバンクのサービスを紹介していました。
現場レポート
担当者にブースの見どころを教えていただきました。
「こちらのブースでは、Copilot for Microsoft 365 の定着化支援をパッケージとしてご紹介しています。Copilotを組織に定着させるための全てを、まるっとご提供することが特徴です。Copilotを導入したものの上手く活用できていない、社内浸透が難しいという声をよく聞きます。そこで、ソフトバンクで活用しているノウハウを凝縮しサービス化しました。
定着化支援の内容は、大きく分けて①環境の設定②浸透施策③効果検証です。特に、②の浸透施策では、ユーザーコンテストの実施が特徴です。ユーザーが現場における課題を自ら考え、AIの利用を検討し、発表することで、真の業務効率を実現する近道になります。効果検証ではユーザーの声を可視化でき、ネクストアクションにもつなげることができます」
>Copilot for Microsoft 365 及び、Copilot 定着化支援サービスついて、詳しくはこちらをご覧ください
「Axross Recipe for Biz(アクロス・レシピ・フォー・ビズ)」(以下、Axross Recipe)は、オンライン上で学べるAI・DX人材育成サービスです。昨今の生成AIブームにより、AI分野における人材育成は今後の企業の成長・事業継続の大きなカギとなり得ます。Axross Recipeでは150種類以上の生成AIに関連したオンライン学習コンテンツを取り扱っており、実務的な文章生成のコツや、安全な利用方法を学べる集合型オンライン研修「ChatGPT入門研修」も提供しています。プロンプト集やAI倫理など、日進月歩で進化を遂げる分野において、最新の知識を習得することができます。
現場レポート
担当者にブースの見どころを教えていただきました。
「こちらのブースでは、実際の画面を見ながらAxross Recipe ではどんなことができるのかをお客さまに体験していただけます。企業では『社内導入したけれど使いこなせない』『導入を検討をしているが、AIの知識やノウハウのある者がいなくて不安がある』との声がよくあります。
Axross Recipe はユーザーが隙間時間に学習を進めることができるeラーニングの形式で、AIのコンテンツを学習することができます。グループや組織ごとに管理者側が指定したコンテンツを配信して、それぞれに適した学習をユーザーに提供することができます。プロンプトの書き方を学ぶことができるだけでなく、精度の高いプロンプトが用意されておりそのまま使うこともできるので、実践的に活用いただくことができます。よくあるオンライン学習のような”インプット”のみならず、”アウトプット”にも力いれてるのがAxross Recipe の特徴です」
>Axross Recipe for Bizについて、詳しくはこちらをご覧ください
TASUKI Annotationは、AI開発企業/生成AI導入企業向けのデータ作成支援サービスです。生成AI活用に関する悩みを2つのサービスで解決します。
現場レポート
TASUKI Annotationはどのようなサービスなのでしょうか。
「RAG※の回答精度を高めるための
・データ改善・検証を伴走支援する『データ構造化代行サービス』
・データの構造化や回答精度評価の作業を自動化する『RAGデータ作成ツール』
を展開しています。データ構造化サービスは、お客さまのデータを拝見した上でRAGの回答精度を高めるデータ構造化方法の提案から、実際の構造化作業まで代行することでリソース不足を解決し、生成AI活用を促進するサービスです。RAGデータ作成ツールは、RAGの精度向上に直結するデータを効率的に構造化&精度評価を行うことができるツールです。RAGに関する知見がなくても、社内データを活用した精度の高い回答生成を得ることが可能です」
どのような背景や課題から生まれたサービスなのでしょうか。
「昨今、LLM※を活用したAIサービスを構築して、社内向けサポートサービスやお客さま向けのチャットボットなどに導入する企業が増加しています。これらのサービスでは、問い合わせなどに対する適切な回答を生成するために、RAGを構築して社内データを検索・参照する必要があります。回答精度を向上させるには、検索・参照の対象となるデータの構造化作業や、回答精度の評価によるデータの修正と改善が必要となりますが、いずれも作業が煩雑で、LLMやRAGの専門知識がない担当者の場合、さらに多くの作業時間を要するという課題があります。そこでTASUKI Annotationでは構造化の作業を代行・効率化するツールを提供することで、社内データを参照した正確な回答生成の支援を行っています」
展示ブースの見どころを教えてください。
「本展示ブースでは、RAGデータ作成ツールのデモをご覧いただき、データ作成に必要なステップを効率化するイメージを得ることができます。独自データをスピーディーに構造化した後、回答精度を自動で評価して、対象となるデータを即座に修正するまでの一連の作業をご確認いただけます」
RAGデータ作成ツールは、具体的にどんな機能を有しているのでしょうか。
「データ構造化代行で培った効率化や自動化の構造化ノウハウをツールに組み込んで、お客さまに提供しております。用意した社内データをツール上に入力するだけで自動的に構造化する機能を持ち、さらに構造化後のデータを用いたRAGの回答精度を簡単に評価することができる点が特徴です」
どのような企業・業界からの引き合いが強いのでしょうか。
「最近では、IT通信業や金融業、製造業などの分野をはじめ、多くの引き合いをいただいています。最近は生成AIの汎用的な使い方に留まらず、社内データと生成AIを連携させて活用をされるシーンが増えてきました。ぜひTASUKI Annotationがその一助になり、企業の業務効率化を支援できればと思います」
>TASUKI Annotation:RAGデータ作成ツールについて、詳しくはこちらをご覧ください
※ RAG(Retrieval-Augmented Generation):複数のデータベースから情報を検索・統合し、それをLLMが自然言語として処理を行う技術のこと
※LLM(Large Language Models):大規模言語モデルと呼ばれるテキストの読解・生成に長けた人工知能の一種
dailyAI(デイリーAI)は環境の構築が不要で、手軽に利用できるクラウド型の生成AIサービスです。新たにRAG機能が加わり、お手持ちのデータや社内のデータを活用した生成AIで日々の業務を効率化できます。シンプルな料金体系をユーザー数無制限でご利用いただけます。
現場レポート
ブースの担当者はdailyAIの魅力をこのように語りました。
「チャット形式で使えるSaaS型の生成AIサービスです。こちらのブースではdailyAIがどんな風に活用できるのかを、お客さまに体験していただくデモを行っています。例えば『人事規定に書かれている出勤ルールを教えて』といった質問に対して、データを読み取りチャット形式で回答します。
最近リリースされた機能として、GPT-4o miniに対応しSharePoint Online とデータ連携※できるようになりました。dailyAIはSaaS型のため、環境の構築が不要ですぐにお使いいただけるので比較的少人数規模のお客さまでも気軽に生成AIを導入いただけます。また、他社のSaaSではユーザー課金が多い中、月額固定の2つのプランが用意されており、ユーザー無制限で安心してご利用いただける点や、ビジネスシーンに応じた100種類のプロンプトがあらかじめ用意されていることもポイントです」
今後の展望をお伺いしました。
「生成AIの導入には時間やコストがかかるイメージがありますが、環境構築不要でセキュアな環境をすぐにご提供できます。生成AIの進化のめまぐるしい中、なかなか踏み出せないお客さまにもぜひこのサービスを知ってもらえるとうれしいです。将来的には、連携ストレージを拡張や、OCR機能も開発を検討しています。より多様なデータ形式に対応し、企業の業務効率を一層向上させる有用なツールとなることを目指しています」
※SharePoint Online の機能はstandardプランご利用時に限ります
>dailyAI(デイリーAI)について、詳しくはこちらをご覧ください
ソフトバンクは全社を挙げて生成AIの利用を推進しています。中でも法人事業統括では営業に特化した活用を進めるべく、Azure OpenAI Service を活用したセキュアな生成AI環境を構築し、業務効率を実現するツールとして展開しています(関連ページはこちら)。開発は西日本営業部門の社員が担い、営業のみならずさまざまな部門で活用され、定着率は7割以上を誇っています。
現場レポート
ブースの見どころについて担当者に聞きました。
「生成AIの定着を支援するサービスとAIアバターを紹介しているブースです。企業が抱える生成AIの『社内定着』という課題に対して、どのように支援を行うかについてデモを交えながらご説明しています。ソフトバンクの法人事業でも使われているAzure OpenAI Service を基盤とした業務支援ツールは、現在7割以上の社員が活用しています。そのノウハウをお客さまに展開しているものが、『生成AI定着化支援サービス』です。生成AIの環境構築から組織への浸透まで、一気通貫でサポートするのが特徴です。現在のAI技術ではできることが限られているものの日々急速な進化を続けています。より効率的な業務遂行をお手伝いします。
また、今回は新たに未来を見据えたAIアバターもご紹介しています。実際に法人部門の社員がアバターモデルとなり、どのようにアバター化されるのかをメイキング動画で紹介しており、最先端の取り組みを垣間見ることができます。視覚および音声を通じて情報を発信することができるコンテンツで、将来的には社内広報的な役割をはじめ、さまざまなシーンでの利用が期待できます」
将来の展望についてお話しいただきました。
「AIの技術は日々進化し続けています。ビジネス利用が当たり前の世界を見据え、業務だけでなく人類の生活全体を変えるツールとしての可能性があるのがAIの技術です。生成AIをより使いやすくするために、プラグインなどを通じて企業に定着させる支援を行っていきます」
そのほかにも、革新的なAIソリューションの紹介をしているブースに多くの人が集まっていました。
MSP(Managed Service Provider)サービスの1つである「生成AIパッケージ」を紹介するブースでは、将来の展望を見据えたAIアバターの様子をデモ画面で見せながら、サービスの紹介をしていました。こちらは生成AI環境をパッケージとして提供しているサービスで、セキュアなAzure OpenAI Service の環境をスムーズにご導入いただけます。「生成AI環境を構築・運用する社内リソースがない」「活用にあたりセキュリティが不安」といった企業のお悩みに対して、導入から本番環境構築まで幅広くサポートする安心の24時間365日のサポートがつきます。
>MSPサービス 生成AIパッケージについて、詳しくはこちらをご覧ください
4大クラウドをはじめとした、各種クラウドサービスへの閉域接続が可能な「OnePort(ワンポート)」のブースでは、柔軟なネットワーク構築によるAI活用についてお客さまに紹介していました。昨今のAIブームにより、クラウドサービスの需要が急速に高まっています。その中で、重要な情報を安全に管理しつつ効率的に利用するためのインフラが求められています。ソフトバンクが提供するOnePortは、複数のクラウドサービスとお客さま拠点を閉域網で相互接続し、セキュアで低遅延、高いSLAを定義したサービスでお客さまの生成AI環境を支援していきます。
>OnePortついて、詳しくはこちらをご覧ください
今回の展示取材を通じて、生成AIに対する世の中の関心が非常に高いことがうかがい知れました。AI元年と呼ばれた2023年からわずかの期間でも、AIの技術は急速に進化しています。
汎用的なチャットの利用にとどまらず、企業特有のデータと連携してさらなる高率化を図る事例も増えてきました。中小規模のお客さまでも、複雑な環境構築が不要で検討できるサービスも登場してきています。さらにはAIアバターのようにさらに進化した技術に関しても、多くの人が足をとめその未来像に耳を傾けていました。これからもAI技術の進展に期待が高まります。
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