ドローンイベント現地取材:災害対応・点検・物流の実証事例と最新ソリューション紹介
2025年7月14日掲載
6月上旬はドローン界隈で2つの大型イベントが開催されました。国内最大級の展示会 「Japan Drone 2025」 と、JR東日本主催のドローンレース 「ドローンDX CHAMPIONSHIP」 が立て続けに開催され、災害対応や物流・点検などの実証実験や狭小空間飛行技術を用いたレース競技など、多様な用途でのドローン活用に対する期待が高まりました。ソフトバンクは法人向けドローンサービス 「SoraBase」を出展し、最新のユースケースなどを紹介しました。
本記事では、両イベントの現地レポートと併せて、その具体的な取り組みをお届けします。
Japan Drone 2025:イベントレポート
ドローンに特化した国内最大級の専門展示会「Japan Drone 2025」が、2025年6月4日~6日の3日間にわたり幕張メッセで開催されました。今年で5回目の出展となるソフトバンクブースでは、ソフトバンクのドローンサービス「SoraBase」から、業種特化ドローンの展示や、全国で実施しているドローン実証実験のパネル展示を行いました。
全国の実証実験パネルでは、複数のドローンを同時に操作し、災害時の避難誘導や被害状況の調査、物資輸送に挑戦する取り組み(和歌山県すさみ町)や、1カ所のドローン拠点で物流や巡視など複数の用途で利用することを想定した実証実験(福島県南相馬市)など、さまざまな取り組みが紹介されていました。
また、パネルで紹介された実証実験で使用している国産の物流ドローンや、点検で利用可能なハイブリッドドローンなど、さまざまな実機も展示。中〜長距離で物資を載せて運ぶ場合、バッテリー容量や積載量など、ドローンの機体スペックも重要です。そういった、活用シーンに応じたドローンを実際に展示会場で見ることができる点も魅力的でした。
特に、幕張とフィンランドとの遠隔操縦デモは「通信 ✕ ドローン」の可能性を体感できるコンテンツで、来場者の質問が絶えませんでした。
会場全体でも “働くドローン” をキーワードに、空撮・警備・農業など多彩な分野で活躍できるソリューションが展示されており、ドローン活用が本格的に社会実装フェーズへ移っている空気感を強く感じました。
JR東日本グループ ドローンDX CHAMPIONSHIP:イベントレポート
2025年6月7日〜8日には、東日本旅客鉄道株式会社主催のドローンイベント「JR東日本グループ ドローンDX CHAMPIONSHIP」がTAKANAWA GATEWAY CITYで開催されました。「最先端のドローン活用シーンを体感できるイベント」をコンセプトに、ドローンの操縦体験や展示などが行われました。ソフトバンクは狭小空間でも飛行可能な世界最小クラスの点検ドローン「IBIS2 Assist」を使用したドローンレースに出場。当日は家族連れの来場者も多く、会場は大盛り上がりでした。
使用機体の「IBIS2 Assist」は、暗所・粉じん環境でも安定飛行できるため、狭小空間である天井裏や配管などの点検作業に活用されています。今回のコースはその特長を生かし、駅構内を模した狭小空間をくぐり抜けながら、最後は Suica で改札にタッチしてゴール という“JRらしさ” 全開の内容でした!
ソフトバンクチームは惜しくも 4位という結果に終わりましたが、パイロットからは「次があれば、またぜひ出場して上位を狙いたい!」と前向きなコメントが飛び出しました。
表彰式では、JR東日本の喜㔟 陽一社長が登壇され、「美味しい食べ物や飲み物をドローンで届けられたり、何年後かにはドローンがこの街に飛び交う世界になっていくと思う」とコメント。今後、さまざまな街でもドローンが活用されていく様子が目に浮かびました。
ドローンサービス「SoraBase」とは
「SoraBase」とは、各産業の課題解決をサポートするソフトバンクの総合的なドローンサービスです。 キャリアならではのドローン向け「LTE上空専用プラン」の提供をはじめ、活用シーンに応じた機体販売、運用保守、飛行サポートなど、ドローンの導入・活用にまつわる業務をサポートします。
「誰でも・簡単に・安全に」ドローンを活用できる仕組みが詰まっており、インフラ点検や物流、セキュリティ巡回など幅広い現場で採用が進んでいます。
“実証”から“実装”へ ──ドローン活用は次のフェーズへ
今回のイベントを通じて、測量・検知・物流などの産業だけでなく、エンタ-テインメント性のある用途など、幅広いドローンの活用シーンをあらためて体感することができました。
国内では「レベル4飛行」解禁を追い風に、実証実験から現場実装フェーズへと移行が加速しています。まだまだ制約も多いドローンですが、危険エリアでの作業の代替や災害時のインフラ確保の面でも、活用が期待されます。
ソフトバンクは、これからも「誰でも安全・簡単に」ドローンを活用できる社会の実現を目指して、通信技術とサービスの力で支援してまいります。
関連サービス
ソフトバンクのドローンサービス SoraBase
空につながるテクノロジーで人の作業を代替し、ラストフロンティアを開放。
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