VoIPとは? IP電話との違い、VoIP-GW、SIPサーバも解説

2023年7月19日掲載

VoIPとは? IP電話との違い、VoIP-GW、SIPサーバも解説

この記事では、企業の新任総務担当者やこれまで固定電話を利用したことがない若手総務担当者に向けて、電話の基礎をキーワードごとに分かりやすく解説します。今回は「VoIP(ボイプ)」についてです。VoIPの仕組みやメリットに加え、 IP電話との違い、VoIP-GW、SIPサーバについても簡単に説明します。

目次

VoIP(ボイプ)とは

VoIPとは、Voice over Internet Protocolの頭文字を取ったもので、インターネットのようなデータ回線を使って音声通信を行うことができる技術のことです。

従来のアナログ電話では、音声信号のままメタル回線でつながっているPSTN網を通って相手に届けられていました。IP電話は、音声信号をデジタル信号に変換してIPパケット化※し、IPネットワークを通じて送信します。受信時にIPパケット化したデジタル信号を音声信号へ変換し直します。

VoIPとはこの仕組み・技術全体のことを指し、VoIP機能を搭載した電話サービスのことをIP電話と言います。

※パケット化:データを小さな単位に分割し、それぞれにヘッダ情報を付加し個別に転送する方法。
VoIP(ボイプ)とは

関連記事:電話の基礎を学ぼう

VoIP-GW(ポイプゲートウェイ)とは

VoIP-GW(Voice over Internet Protocol Gateway)とは、IPネットワークを通じて音声通信を行うための機器のことです。VoIP-GWを利用することでアナログ信号やデジタル信号をIPパケットに変換し、IPネットワークを通じてほかの端末に伝送することができます。PBXとVoIP-GWの機能をあわせたものにIP-PBXがあります。

また、VoIPと一緒にSIP(シップ)またはSIPサーバという言葉もよく使われます。

SIP、SIPサーバ(シップサーバ)とは

SIP(Session Initiation Protocol)はVoIPサービスで使われるプロトコル※の一つで、音声通話やビデオ通話などのセッションを初期化、維持、終了を行います。SIPサーバはSIPのプロトコルを用いて、音声通話やビデオ通話を実現するのサーバのことです。

VoIPとSIPはよく混同されますが、VoIPはインターネットを使って音声通信を行うことができる技術全体を表し、SIPはVoIPを実現するために電話の発信や終了などの処理や管理を行います。

※プロトコル:通信における規格やルールのこと

VoIP(IP電話)の活用メリット

VoIPの機能を利用する(IP電話を活用する)といくつかのメリットがあります。

コスト削減

従来のアナログ電話では固定電話とデータ通信回線を別々に敷設する必要があり、両方の回線コストがかかっていました。VoIPでは、IPネットワーク(インターネット)上で音声を伝達するため、データ通信用の回線と統一して利用することができ、1回線分のコスト負担で済む場合があります。

アナログ電話とVoIPの違い

管理しやすい

VoIP機能を搭載したサービス(IP電話)は、従来の電話サービスに比べて管理が容易なことが多いです。Webの管理画面から、各種設定変更や通話明細などの履歴を確認できる場合があります。

柔軟性

VoIPを利用することで、IP電話に対応した固定電話機を利用することが可能です。

サービスによっては、VoIP機能を搭載したアプリケーションをスマートフォンやPCにダウンロードすることで、場所やデバイスにとらわれず自由に通話することができるようになります。PCで電話を受けたり、オフィス外や移動中にスマートフォンを使うなど、場所や時間にとらわれず、ビジネス上で必要なコミュニケーションを行うこともできます。

また、VoIPは電話(音声)のIPパケット化に加え、映像を伝送する技術としても利用されており、ビデオ通話やWeb会議と一緒に利用できるサービスもあります。

まとめ

今回は、ビジネスの現場で役立つ VoIP についてご紹介しました。

VoIPの機能(IP電話)は通信費の削減、業務効率の向上など、多くのメリットがあります。導入に際しては、働き方を考えた上で電話の構成を再検討してみるのがよいでしょう。

ソフトバンクでは電話に加えてコミュニケーションを向上させる各種ソリューションを取り揃えているので、こちらのページも参考にしてみてください。

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辻村 昌美
ソフトバンクビジネスブログ編集チーム
辻村 昌美
ソフトバンクで新規事業立ち上げなどを経験後、2020年より法人向けマーケティングに従事。中小企業や既存のお客様向けマーケティングを担当し、2022年よりコンテンツ制作に携わる。

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