社外取締役メッセージ

適切かつ安定的な経営体制を
目指し、形式と実質の両面で
取締役会の変革を推進

当社 筆頭独立社外取締役
(株)堀場製作所 代表取締役会長 兼 グループCEO

堀場 厚

詳細は、「社外取締役インタビュー動画」をご参照ください。

Q. 指名委員会で議論されているテーマは?

指名委員会では、適切かつ安定的な経営体制の確保と、それに対応した取締役の構成について常に議論しています。その過程においては、各取締役の知識や経験・能力のバランスに配慮するとともに、(株)東京証券取引所が定めるコーポレートガバナンス・コードや議決権行使助言会社、ESG評価機関からの要請を参考にしています。

Q. 2024年6月に宮内 謙氏が取締役会長を退任した背景は?

2020年12月の指名委員会において、ソフトバンクが今後AIや5Gなどの新たな領域に注力していく中、当時CTOであった宮川さんを新社長に選任することが望ましいと、取締役会にて提言しました。その後、2021年4月に代表取締役社長が宮内さんから宮川さんに交代しましたが、当時の経営体制が持つ強みを受け継いでいくことも必要であるという考えから、宮内さんには取締役会長として引き続きグループ全体を統括していただきました。私は、安定的な経営体制の移行のためには、それまで決定権を持っていたリーダーが突然退くのではなく、このようなサポート体制を整えることが重要であると考えています。そして宮川体制になり3年が経過した2024年6月、宮内さんが取締役会長を退任され、経営体制の移行が完了しました。

Q. 社外取締役比率が過半となった経緯は?

取締役の構成について、社外取締役の追加選任を含めて議論を続ける中、2023年12月の指名委員会で社外取締役比率を過半にする方針を改めて確認しました。そして2024年6月開催の株主総会において、取締役11名のうち6名を独立社外取締役とする議案が承認され、全取締役の54.5%が独立社外取締役となりました。また、社外取締役6名のうち、女性が3名を占め、ダイバーシティの面でもバランスの取れた構成になっています。今回の構成の変更にあたっては、そもそも当社の取締役にふさわしい能力やスキルは何か、当社の企業価値向上のためにはどのような人が必要か、喧々諤々の議論を重ねた上で、人選を行いました。

[注]
  1. (株)東京証券取引所が定める独立性基準に基づく

Q. ガバナンス体制の強化のために重要なことは?

安定的な経営体制を実現するためには、社外取締役が同時にまとめて退任することを避ける必要があり、どのくらいの期間で社外取締役が交代していくかが大事なポイントになります。また、社外取締役の人選に関しては、社内にはないスキルを補強するという観点を重視するとともに、第三者的視点を持ったアドバイザーとしてそれぞれの得意分野や経験から意見を述べ、取締役会全体の視野を広げることが重要であると考えます。
さらにガバナンスについては、特に親子上場を懸念される声があることを認識していますので、利益相反の疑念を持たれることがないようにするという観点から取締役会や委員会で意見を述べています。また、今後ソフトバンクがデジタル化社会を支える次世代の社会インフラを構築するということは、ますます社会的責任が大きくなることを意味します。そのため、社員一人一人にその認識を強く持っていただくという、ガバナンスの原点に改めて立ち返ることが大切だと思っています。

Q. 企業価値向上のために重要なことは?

上場会社として株主還元は非常に重要である一方、ソフトバンクが注力するAIや5Gなどへの成長投資も同様に重要であり、株主還元と成長投資の適切なバランスこそが、企業価値向上の鍵であると考えます。なおAIについては、開発部門だけでなく全社員が「ソフトバンクにとってのAIとは何か」を意識し、全社一丸となり世の中のニーズにキャッチアップしていくことが求められているのではないでしょうか。