目次
メッシュWi-Fiはどういうもの?
仕組みや機能、メリット・デメリットも詳しく紹介
光回線
公開:2023年3月31日

メッシュWi-Fiは通信速度を維持しつつ、Wi-Fiの利用範囲を広げることが可能です。自宅でWi-Fi接続が安定しない、切れやすい場合はメッシュWi-Fiを検討してみましょう。
メッシュWi-Fiはメリットの多い機器ですが、デメリットも踏まえてご自身に導入を検討するとよいでしょう。
この記事では、メッシュWi-Fiの仕組みやメリット・デメリットなどを解説します。メッシュWi-Fiに興味がある方は、参考にしてください。
コンセントにさすだけですぐに使える
ソフトバンクの「メッシュWi-Fi」
メッシュWi-Fiとは

メッシュWi-Fiとは、網目(メッシュ)のようにネットワーク機器がつながりあう通信形態のWi-Fiのことです。網目のようにつながっているため、通信経路のどこかで障害が起きても、障害地点を迂回して通信できます。
なお、メッシュWi-Fiは基本的な仕組みが同じでも、メーカーによって呼び名が異なる可能性があります。
メッシュWi-Fiの仕組みと機能
メッシュWi-FiはWi-Fiルーターやアクセスポイント、Wi-Fi中継器などの複数のWi-Fiネットワーク機器で構成されています。
メッシュWi-Fiを構成するWi-Fiネットワーク機器のうち、1台がネットワークを管理する「親機」となり、ほかの機器は親機に従う「子機」と呼びます(※1)。
親機は子機を通じて、新しいWi-Fiネットワーク機器のメッシュWi-Fiへの参加を設定したり、エリア内で通信経路が適切に維持されるように最適化したりします。
また、メッシュWi-Fiには次のような機能があります。
機能 | 概要 |
---|---|
SSIDとパスワードは1つだけ | Wi-FiのSSIDとパスワードは1つだけなので、家中どこでもシームレスにWi-Fi接続が可能 |
シームレスローミング | 家中どこにいてもネットワークに接続できる ユニット間の切り替えがスムーズ |
最適な経路選択 | 送受信するデータに最適な構成と帯域を自動的に選択するので、通信速度が常に最速になる |
自己修復 | Wi-Fiネットワーク機器の1つがトラブルを起こしても、自動的に経路を変更してインターネット接続を維持する |
メッシュWi-Fiは上記のような仕組みと機能を有しているため、インターネットを快適に楽しむことが可能です。
- ※1 メーカーによっては別の名称を用いることがあります。
メッシュWi-Fiを使うメリット
メッシュWi-Fiを使うメリットは以下のとおりです。
- 家全体で1つのネットワークを構築できる
- 長距離接続が安定する
- セットアップがしやすい
上記のメリットを順番に解説します。
家全体で1つのネットワークを構築できる
メッシュWi-Fiを利用すれば、家全体で1つのネットワークを構築できます。
Wi-Fiルーターの電波は平均100m先まで届くといわれていますが、壁やドア、家電製品などによって電波が妨害されることがあります。そのため、家や部屋のなかで電波が届かなくてインターネットにつながりづらい、あるいは反応が遅い場所があるかもしれません。
メッシュWi-Fiは自動でネットワーク構成を決定するので、Wi-Fiの利用範囲をかんたんに拡大できます。
戸建住宅の場合は階を移動する度に新しいWi-Fiにつなぎ直す必要はなくなり、集合住宅の場合はWi-Fiの電波を妨害されて通信が不安定な場所にも電波を届けることが可能です。
長距離接続が安定する
無線通信は距離が離れるほど通信速度が下がり、不安定になる傾向があります。また、中継器を追加することでWi-Fiの利用範囲を広げることは可能ですが、通信速度が下がる可能性があります。
メッシュWi-Fiは利用範囲を広げつつ通信速度を維持できるので、家のどこにいても強力で安定した無線接続が可能です。
送受信するデータにあわせて最適な構成と帯域を自動的に選択するので、ストレスなくインターネットが利用できます。また、複数の機器を同時に接続していても、通信速度は落ちにくいです。
セットアップがしやすい
メッシュWi-FiはSSIDとパスワードが1つだけなので、セットアップがかんたんなこともメリットです。
機種によってはアプリケーションで管理ができ、電波の距離が届く場所に利用したい子機の機能を有効にして設置すれば、構築したメッシュWi-Fiに自動的に組み込まれます。
また、子機は何台でも追加できるので、家や部屋の大きさや形にあわせてメッシュWi-Fiを構築可能です。
メッシュWi-Fiを使うデメリット
メッシュWi-Fiを使うデメリットは以下のとおりです。
- 導入コストが高い
- 狭い部屋では不向き
上記のデメリットを順番に解説します。
導入コストが高い
メッシュWi-Fiの機器はメーカーにもよりますが、導入コストが中継器よりも高い傾向があります。
メッシュWi-Fiは親機と子機で同等のものをそろえるため、導入コストが高いです。そのため、Wi-Fiの利用範囲を広げるだけなら、中継器を設置した方がコストパフォーマンスを抑えられることがあります。
狭い部屋では不向き
メッシュWi-Fiはワンルームのような狭い部屋の場合には不向きです。
ワンルームのような狭い部屋では、Wi-Fiルーター1台で部屋の大部分をカバーできる可能性があります。また、狭い部屋でメッシュWi-Fiを設置すると、機器どうしの連携による情報のやりとりで、通信速度が低下する可能性も否定できません。
メッシュWi-Fiと中継器の違い
中継器はWi-Fiルーターの電波を中継してWi-Fiが届く範囲を広くする機能を持ちます。ただし、中継する際にあらためて中継器自身で電波を出力しているので、Wi-Fiルーターと中継器で2つの設定を行う必要があります。
一方、メッシュWi-Fiは同じネットワーク上での接続を維持するための機能を持ちます。親機の電波を受信した子機は電波を出力していますが、中継器と違って親機と同じ電波を飛ばしているので、新しく設定を行う必要がありません。
次の表は、メッシュWi-Fiと中継の違いを表にまとめたものです。
メッシュWi-Fi | 中継器 | |
---|---|---|
利用範囲の広げ方 | 親機の電波を受信して、子機が電波を出力する | Wi-Fiルーターの電波を受信して、中継器自身で電波を出力する |
SSIDとパスワード | 親機と子機で1つのSSIDとパスワードを共有する | Wi-Fiルーターと中継器でSSIDとパスワードが別々 |
通信速度 | 子機を増やしても遅くなりにくい | 中継器を増やすと遅くなりやすい |
導入コスト | 高額となりやすい | 比較的安価に抑えられる |
中継器はメッシュWi-Fiと同様にWi-Fiの利用範囲を広げることは可能ですが、通信速度が低下する可能性があります。利用範囲を広げつつ、通信速度を維持したい場合は、メッシュWi-Fiを検討してみましょう。
メッシュWi-Fiがお勧めな人
メッシュWi-Fiがお勧めな人の特徴は以下のとおりです。
- 同居家族の人数が多い人
- 家が広く全体にWi-Fiが届かない人
- 自宅でテレワークする人
メッシュWi-Fiは接続する機器の数が多くても通信速度が低下しにくいという特徴があります。そのため、同居している家族の人数が多く、同時に接続する機器が多い場合でも、インターネットを快適に利用することが可能です。
また、子機を増やせばWi-Fiの利用範囲が広がるので、家や部屋が広くて全体にWi-Fiが届かないような場合でも対応できます。
ほかにも、メッシュWi-Fiは最適な通信経路を自動で選択する機能があるので、オンライン会議やリモート会議など自宅でテレワークをしているときでも安定した通信が望めます。
メッシュWi-Fiを使うならソフトバンクの「メッシュWi-Fi」がお勧め
メッシュWi-Fiはメーカーごとにさまざまな商品が販売されていますが、ソフトバンクの「メッシュWi-Fi」がお勧めです(※2)。
ソフトバンクの「メッシュWi-Fi」はコンセントに差して、親機を光BBユニットやAirターミナルとLANケーブルでつなげれば、エリア内に設置した子機を自動的に認識してメッシュWi-Fiを構築します。
スマートフォンやタブレットとのWi-Fi接続は機器本体にあるQRコードを読み取るだけなので、アプリケーションで管理する必要もありません。
複雑な間取りの部屋や階をまたいだ住宅でもつながりやすくなるので、インターネットや動画、オンラインゲームを快適に楽しみたい方にお勧めです(※3)。
また、超高速Wi-Fi 6(※4)対応なので、複数の機器で同時接続しても快適な通信速度を維持します。ソフトバンクの「メッシュWi-Fi」の詳細については下記をご確認ください。
- ※2 メッシュWi-Fiは、SoftBank 光またはSoftBank Airのご契約ごとに1つのレンタル契約が可能です。メッシュWi-Fiルーターは、1契約につき2台セットでのご提供となります。 Airターミナル6などメッシュWi-Fi親機機能を有する機器をご契約中のお客さまは、メッシュWi-Fiルーターは1契約1台提供いたします。
- ※3 メッシュWi-Fiルーターの電波が届く範囲および実効速度は、周囲の電波状況や住宅の構造など利用環境により大きく異なります。
- ※4 Wi-Fi 6の通信のご利用には、Wi-Fi 6対応機種が必要です。
メッシュWi-Fiの機能を理解して使用を検討しよう
メッシュWi-Fiとは、インターネットの通信速度を維持しつつ、Wi-Fiの利用範囲を広げることが可能なWi-Fiのことです。
SSIDとパスワードは1つだけで、一番つながりやすい接続先に自動で切り替えるので、通信が途切れにくく、接続先を変更する必要がありません。そのため、家のなかでWi-Fiがつながりにくい場所がある、あるいはテレワークで安定した通信環境が必要な方などにお勧めです。
ソフトバンクの「メッシュWi-Fi」はコンセントに差すだけで親機と子機が自動で接続します。メッシュWi-Fiを構築する際に面倒な設定が不要で、スマートフォンやタブレットとの接続もQRコードで済むので、手軽にメッシュWi-Fiを始められます。
ソフトバンクの「メッシュWi-Fi」が気になる方は、下記から詳細をご確認ください。
- Wi-FiはWi-Fi Allianceの登録商標または商標です。
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