レター01

自動運転バスをダイヤ通りに走らせる

2019年6月3日

今回は「自動運転バスのダイヤ設定」についてのお話しです。
自動運転のバスであっても、路線バスである以上、既存の(手動運転の)バス同様に系統やバス停などのダイヤ情報を管理する必要があります。
設定したダイヤ情報が自動運転バスに送られ、そのダイヤに基づき自動でバスが走る、そのようなイメージです。
では、どうやってダイヤを設定し、そのダイヤをどうやって自動運転バスに送ればいいのでしょうか?

Dispatcherは遠隔監視だけでなく、系統、経路やバス停などのダイヤ情報も設定・管理することができ、自動運転バスの安全且つ定時運行に必要なツールが揃っています。
とはいえ、既存の(手動運転の)バスのダイヤと自動運転バスのダイヤ、それぞれ別々に管理・運用するのは2度手間でとてもに煩雑ですよね?

Dispatcherは、すでに多くバス会社で利用されている「標準的なバス情報フォーマット」(GTFS-JP形式のファイル)に対応しています。(GTFS形式を使用せず、Dispatcherで1つ1つ個別に入力・設定していくことも可能です)

GTFS形式のファイルをDispatcherに取り込むことができますので、現在ご使用中のダイヤ編成システムからデータを出力し、それを取り込むことで系統、バス停などの設定を一括で登録することができます。
それなら簡単ですよね?
また、取り込み後の設定変更などはDispatcher上でおこなうことも可能です。

余談ですが、国際的に広く利用されているGTFS形式でダイヤを作成・公開することで、ヤフーやGoogleなどの経路・路線検索サービスに反映されるので、路線検索をするユーザーの利便性が大きく向上し、バス利用機会・頻度の向上にもつながります。
まだ対応されていない事業者様は対応を検討されてみてはいかがでしょうか?

一方で、現在ご使用中のダイヤ編成システムではGTFS形式のファイルに書き出しに対応していない、というケースもあるかと思います。
そのような場合は、csvやエクセルデータをGTFS形式へ変換する「西沢ツール」を使うと簡単に変換することができます。
これは東京大学空間情報科学研究センターの西沢明 特任教授が開発したもので、無料で使用することができます。
この「西沢ツール」についてはまた別の機会に詳しく説明したいと思います。
自動運転バスのダイヤ設定について、少しはイメージできましたでしょうか?