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公開日:2022年3月22日
更新日:2025年3月7日

花粉対策にも有効!浴室乾燥機にかかる電気代はいくら?電気代の節約方法もご紹介!

花粉対策にも有効!浴室乾燥機にかかる電気代はいくら?電気代の節約方法もご紹介!
花粉対策にも有効!浴室乾燥機にかかる電気代はいくら?電気代の節約方法もご紹介!

天候に関係なく洗濯物を乾かせる浴室乾燥機は、洗濯乾燥機よりも衣類にシワができにくく、室内干しに便利な家電です。花粉のシーズンには外干しによる花粉の付着も防げるため、花粉症の方にとっても重宝するでしょう。

また、乾燥のほかに暖房、換気、涼風といった機能をうまく活用すれば、洗濯物の乾燥にかかる電気代を節約できたり、ヒートショック対策になったりもします。

今回は、浴室乾燥機にかかる電気代や節約方法などを解説します。自宅の浴室乾燥機を有効に利用したいという方や、新しく取り付けたいと検討している方は、ぜひ参考にしてみてください。

浴室乾燥機の電気代はいくら?

浴室乾燥機の電気代はいくら?
浴室乾燥機の電気代はいくら?

浴室乾燥機のタイプは「電気式」と「ガス温水式」の2つに分かれます。それぞれ機能としては同じですが、仕組みや初期費用、ランニングコストなどに違いがあります。

タイプ 電気代の目安(1回あたり) 初期費用
電気式浴室乾燥機 110~118円程度 比較的安価
ガス温水式浴室乾燥機 44~60円程度 比較的高価

それぞれの特徴を確認し、自分に合っている製品を選びましょう。

電気式の電気代

電気式は、浴室乾燥機の中で熱を作り出して温風を出します。最初から設備として設置されている物件が多いことと、室内に設置できる機器を購入するだけでも使えるため、初期費用はガス式よりも抑えられるでしょう。

一般的な電気式浴室乾燥機を見ると、消費電力は1,190~1,270W(ワット)前後です。おおよその電気代は「1時間あたりの消費電力(kW:キロワット)×使用時間(時間)×料金単価(円/kWh:キロワットアワー)」で計算できます。

乾燥時間を3時間とする場合、計算式に当てはめると、1回あたりの電気代は約110~118円です(料金単価は税込み31円で計算)。

ガス温水式の電気代

ガス温水式は、浴室の外に設置した熱源機で水を温め、その温水を循環させて温風を作ります。屋内の浴室乾燥機や給湯機とは別に、屋外に熱源機の設置が必要になるため、電気式に比べて初期費用は高くなりがちです。

ガス温水式浴室乾燥機では、ガス代と電気代が同時にかかります。まず、ガス代の目安から見てみましょう。ガス代の計算式は以下のとおりです。

1時間あたりのガス代=出力(kW)×3.6MJ/h(メガジュールアワー)×使用時間(h)÷ガスの発熱量(MJ/㎥)×ガス料金(円/㎥)

暖房能力4.1kWのガス温水式浴室乾燥機で考える場合、1kWh=3.6MJ(メガジュール)に置き換えます。

都市ガスの料金は、ガス単位料金×ガス使用量(㎥)です。都市ガス13Aの発熱量は45.0 MJ/m³・一般家庭で使う20㎥超~80㎥までの単位料金(1㎥あたり130.46円)・乾燥時間は1時間という条件で計算すると、ガス温水式浴室乾燥機のガス代は以下のとおりです。

4.1kW×3.6MJ/h×1h÷45MJ/㎥(都市ガス)×130.46円/㎥=42.79円

続いて、電気代を見ていきましょう。ガス温水式浴室乾燥機の消費電力は運転モードによって20~70W程度と幅はあるものの、一般的な機種の乾燥機能は62.5W程度です。

電気代の計算式に当てはめると、0.0625kW×1時間×31円=1.9375円。ガス代と電気代を合計すると、44~45円程度となります。

継続的に発生する光熱費は、電気式よりガス温水式のほうが安いことがわかります。ガス温水式はパワーが強く、電気式よりも短い運転時間で乾かせるため、光熱費を抑えられるのです。

  • 浴室乾燥機と洗濯乾燥機の電気代はどちらが安い?
  • 衣類を乾燥させる家電には、浴室乾燥機のほかに洗濯乾燥機もあります。
    浴室乾燥機と洗濯乾燥機の電気代を比較すると、どちらのほうが安いのか見てみましょう。

    タイプ 電気代の目安
    (洗濯機は洗濯時の電気代も含む)
    電気式浴室乾燥機 110~118円程度(1回あたり)
    ガス温水式浴室乾燥機 44~60円程度(1回あたり)
    洗濯乾燥機(容量6kg) ・縦型洗濯機:61.4円程度(1回あたり)
    ・ドラム式洗濯機(ヒートポンプ式):48.7円程度(1回あたり)

    衣類の素材や枚数などによって異なるものの、洗濯時の電気代を含めても洗濯乾燥機のほうが電気代を抑えられる傾向にあります。 しかし、洗濯乾燥機を使用すると洗濯物が縮んだり、シワになったりすることがあります。洗う衣類の洗濯表示などを確認し、衣類が痛まないように注意することが必要です。

浴室乾燥機の電気代を節約する方法

浴室乾燥機の電気代を節約する方法
浴室乾燥機の電気代を節約する方法

浴室乾燥機を使用するとき、使い方を少し意識するだけで、電気代の節約につながります。節約する意識を持てば、1ヵ月後あるいは1年後に、はっきりした違いとなって目に見えてくるかもしれません。

浴室内の水滴をふき取り湿気を減らす

浴室乾燥機を使うときに湿気が多い状態では、水分を乾かすために余計な電気代がかかってしまいます。浴室内の水滴をできるだけふき取ってから運転すれば、短い運転時間でも乾燥でき、電気代を節約できます。

入浴後は浴室に水滴が残っているため、タオルや水切りワイパーで壁や天井についた水分をふき取ります。また、浴槽にお湯を残した状態で浴室乾燥機を使用するときは、フタを閉めて湿気を閉じ込めることも効果的です。

換気モードと乾燥モードを使い分ける

衣類を乾燥させる前に、換気モードで浴室内の湿気を逃がすことも効果的です。湿気を逃がしてから乾燥モードに切り替えると、短い時間で乾燥でき、電気代を節約できます。

浴室乾燥機の機能で一番電気代がかかるのは乾燥モードです。一方で、一番電気代がかからないのが換気モードです。入浴後のように湿気が多いタイミングで使用する際には、換気モードと乾燥モードの使い分けを意識してみてください。

扇風機・サーキュレーターを併用して浴室乾燥機の運転時間を短縮する

効率よく洗濯物を乾かすことができれば、浴室乾燥機の運転時間を短縮でき、光熱費の節約につなげることができます。

扇風機やサーキュレーターを併用するのもおすすめです。洗濯物に風がよく当たるように扇風機・サーキュレーターを配置してあげるとよいでしょう。扇風機やサーキュレーターは消費電力が少なく、一般的な製品で10~35W程度、1時間稼働させても電気代は1円程度です。

洗濯量の調節や配置などを工夫する

洗濯物の量や種類によって干し方を工夫すると、乾燥が早く進み、電気代を抑えられます。

まず、洗濯物を大量に干すのは控えましょう。洗濯物同士の間に隙間がなくなると空気の流れができず、なかなか乾燥が進みません。

まとめて乾燥して使用回数を減らせば節約につながりますが、干し過ぎには注意しましょう。干すときに十分なゆとりを作り、洗濯物にしっかりと風が当てられる量に留めることを意識してみてください。

また、衣類の配置によっても乾き方は違ってきます。 例えば、乾きにくい厚手の衣類は送風口の近くに干すと、温風がしっかり当たり乾燥の時間を短縮できます。

送風口が天井の中央に取り付けられている場合は、ランドリーパイプの中央に厚手の衣類、両端に乾きやすい薄手の洗濯物を干すとよいでしょう。

フィルターをこまめに掃除する

フィルターをこまめに掃除すれば、運転効率を維持できます。一般的に、フィルター掃除は3~6ヵ月に1度を目安に行いましょう。使用回数が増える時期は1~2ヵ月に1度くらいを目安に行うのが理想的です。

衣類乾燥を行うと、浴室乾燥機のフィルターには衣類の繊維がホコリや糸くずとなって付着します。

フィルターに付着物が溜まるとフィルターが目詰まりを起こし、運転効率が悪化します。温風を送るために多くの消費電力が必要となり、電気代がかかってしまうのです。

こまめに掃除をしてフィルターをきれいに保てば、電気代を抑えられるだけでなく、洗濯物にホコリが付くことも防げます。

浴室乾燥機を使うメリット

浴室乾燥機を使うメリット
浴室乾燥機を使うメリット

浴室乾燥機の機能や節約方法が分かったところで、メリットについて解説します。大きなメリットは下記の3つです。

・天候に関係なく乾燥できる
・洗濯乾燥機よりシワになりにくい
・ヒートショック対策ができる

浴室乾燥機があれば家の中で乾燥できるため、天候に関係なく洗濯物を干せます。雨の日はもちろん、花粉・黄砂・外気のにおいなどが気になって外干しできないときにも浴室乾燥機は活躍するでしょう。

日中は忙しくて夜しか洗濯物を干す時間がない場合や、急な来客で部屋干しができないときも、浴室乾燥機は助かる存在です。

洗濯乾燥機の衣類乾燥では回転させながら乾かすため、洗濯物が縮んだりシワになったりすることがあります。しかし、浴室乾燥機は吊るして干せるため、その心配はありません。

直射日光に当てると変色する可能性があるデリケートな衣類を、陰干しでしっかり乾かせる点も浴室乾燥機のメリットです。

暖房機能は、寒い時期におけるヒートショック対策にも役立ちます。また、脱衣所・浴室・浴槽の温度差を抑えて快適に過ごせるため、生活の満足度が高まるでしょう。

まとめ

浴室乾燥機は、天候に関係なく洗濯物を乾燥できる便利な電化製品です。また、花粉や黄砂の季節など、外干しできない時期でも活躍します。

電気式浴室乾燥機の電気代は1時間あたり110~118円程度、ガス温水式浴室乾燥機は44~60円程度です。両者を比較するとガス温水式のほうが電気代を抑えられますが、初期費用がかさむケースもあるので、総合的に考えるようにしましょう。

運転前に浴室内の水滴をふき取って湿気を減らしたり、まとめて乾燥して使用回数を減らせば、電気代を節約できます。かんたんにできる節約方法を実践し、工夫しながら快適な生活に役立ててみてください。