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公開日:2025年4月18日

水道水を利用するウォーターサーバーにかかるコストは?電気代を節約する方法も紹介

水道水を利用するウォーターサーバーにかかるコストは?電気代を節約する方法も紹介
水道水を利用するウォーターサーバーにかかるコストは?電気代を節約する方法も紹介

ウォーターサーバーは、いつでもおいしい水を飲める便利な家電です。冷水と温水をすぐに用意できるため、季節に関係なく活躍します。

ウォーターサーバーには複数の種類があり、その中でも水道水を浄水して利用するタイプは、水の購入費用がかかりません。水を多く使用するご家庭にとって、好きなだけ使用できる「浄水型」のウォーターサーバーは、さまざまな場面で役立ちます。

今回は、ウォーターサーバーの種類ごとの特徴や電気代、浄水型のメリットなどを解説します。「水道水を利用して、おいしい水を飲みたい」「料理や飲み物を作るときに不純物が少ない水を使いたい」と考えている方は、参考にしてみてください。

ウォーターサーバーの種類と特徴

ウォーターサーバーの種類と特徴
ウォーターサーバーの種類と特徴

ウォーターサーバーは「宅配型」「浄水型」「水道直結型」の3種類があり、それぞれ特徴が異なります。

水を使用する頻度や部屋の広さなど、ご自身の生活に適したウォーターサーバーを選びましょう。

宅配型(ボトル交換式)

宅配型は、工場でボトリングされた天然水やRO水を宅配で受け取るタイプです。

天然水はカルシウムやマグネシウムを豊富に含んでおり、甘味やまろやかさを感じやすいといった特徴があります。
RO水は「純水」や「ピュアウォーター」とも呼ばれ、不純物やミネラルなどが取りのぞかれており、クセがなく飲みやすい水です。

好みや用途に合わせて水の種類を選べる点は、宅配型のメリットです。

宅配型では、受け取った水のボトルをウォーターサーバーにセットして使用します。ボトル内の水がなくなったら、10kg~20kg程度のボトルを持ち上げて、交換する作業が発生します。

  • RO水とは
  • RO水とは、RO膜(逆浸透膜)という非常に細かいフィルターを使用してろ過された水のことです。
    RO膜は水分子より大きな分子を通さないため、水に含まれる不純物をほとんど除去することができます。
    特定の場所から採水する天然水とは異なり、水道水を利用して作れるため、天然水と比べると価格がリーズナブルなのも特徴の一つです。

浄水型

浄水型は、水道水を浄水して使用するタイプです。ウォーターサーバーのタンクに水道水を注ぐと、本体に搭載された浄水フィルターでろ過されて浄水が作られます。

水道水には塩素や次亜塩素酸ナトリウムなどの不純物が含まれますが、浄水することでこれらの不純物が除去されます。その結果、すっきりとした飲みやすい水をいつでも使えるのです。

浄水型は宅配型とは異なり、水の購入費用や宅配コストがかかりません。タンクに水道水を補充すれば浄水を使えるため、水が入った重いボトルを持ち上げて、本体に取り付ける手間が発生しない点も浄水型のうれしい特徴です。

水道直結型

水道直結型は、水道に直接ウォーターサーバーを接続し、水道水を浄水するタイプです。水道水が直接ウォーターサーバーへ補充されるため、浄水型と同様に水の購入費用が発生しません。

好きなだけ浄水を使用でき、重いボトルを本体に取り付ける手間が発生しない点も、浄水型と同じです。

ただし、導入する際には水道とウォーターサーバーをつなぐための設置工事が必要です。また、専門業者による定期的なフィルター交換やメンテナンスが必要となるため、管理コストが発生します。

ウォーターサーバーの電気代・ランニングコストを比較

ウォーターサーバーの電気代・ランニングコストを比較
ウォーターサーバーの電気代・ランニングコストを比較

メーカーや機種によって異なりますが、ウォーターサーバーの電気代の目安は次のとおりです。

冷水の消費電力 温水の消費電力 1時間あたりの電気代 1日あたりの電気代
50W~105W 300W~450W 2円~17円 48円~408円

なお、電気代のほかにも水の購入費・配送料・サーバーレンタル料・メンテナンス料などのコストがかかります。ウォーターサーバーのタイプごとに発生するランニングコストをまとめました。

宅配型(ボトル交換式) 浄水型 水道直結型
水の購入費・配送料 × ×
サーバーレンタル料 ×(有料の会社もある)
メンテナンス料 ×(別途料金がかかる場合がある) ×(別途料金がかかる場合がある) ○(サーバーレンタル料に含まれる場合がある)

契約する会社や内容にもよるものの、ウォーターサーバーのランニングコストは月額3,000円~5,000円程度となるでしょう。料金形態は会社によって異なるため、詳細な金額は見積もりを依頼してみてください。

ウォーターサーバーの電気代を節約する方法

ウォーターサーバーの電気代を節約する方法
ウォーターサーバーの電気代を節約する方法

ご家庭でウォーターサーバーを使用するときは、基本的に常時電源をつけます。電気代が発生し続けるため、電気代を節約したい場合は、購入する本体の機能や設置場所に意識を向けましょう。

ウォーターサーバーの電気代を抑えるための方法を解説しますので、ご家庭で実践してみてください。

エコモードや省エネモードを使う

ウォーターサーバーによっては、消費電力を抑えられる「エコモード」や「省エネモード」という機能が搭載されています。消費電力を抑えれば電気代の節約につながるため、有効活用しましょう。

詳細な機能は製品によって異なるものの、使用しない時間が長く続くと自動的に消費電力を抑えたり、使用しない時間帯をあらかじめ設定して省エネ運転を指示できたりします。

時間の経過や部屋の明るさを感知し、自動で電力を制限したり温水の電源をオフにしたりする「スリープモード」がある製品もあります。

電源を切らない・プラグをコンセントから抜かない

「家電のスイッチはこまめに切った方がよい」と考える方もいるかもしれません。しかし、ウォーターサーバーに関しては電源を切らず、プラグもコンセントから抜かないのが基本です。

ウォーターサーバーの電源を切ると、電源を入れた際に温水や冷水を一から作ることになります。その結果、消費電力が増えて電気代が高くなってしまうので注意しましょう。

また、製品によっては自動でサーバー内を清掃・除菌する「内部クリーン機能」があります。この機能が停止すると雑菌が繁殖してしまう可能性があるため、常時電源をつけておきましょう。

ただし、長期間(目安として1ヵ月以上)使わないときは、例外的にプラグをコンセントから抜きます。その際は水漏れの発生や水が不衛生になってしまう事態を防ぐために、水抜きも行いましょう。

直射日光が当たる場所・外気温の影響を受けやすい場所に置かない

ウォーターサーバー内の水温は、日光や熱風などの影響を受けます。そのため、直射日光が当たる場所や、外気温の影響を受けやすい場所へ置くのは避けましょう。

ウォーターサーバーは、お湯を沸かすときだけでなく、適正な温度に保つためにも電力を消費します。外気温の影響を受けると保温のために電力を消費し、電気代の増加につながってしまうのです。

また、排熱がうまくできないと電力が余計にかかったり、本体の温度が上昇して故障につながったりする可能性もあります。

そのため、本体の周囲には物を置かず、ある程度の空間を確保できる場所を選びましょう。

浄水型ウォーターサーバーのメリット

浄水型ウォーターサーバーのメリット
浄水型ウォーターサーバーのメリット

ウォーターサーバーの中でも、浄水型は水を購入する費用やボトルを入れ替える手間が発生しないなどのメリットがあります。

ここでは、浄水型のウォーターサーバーのメリットを解説します。

水道水を使用するため手軽に使える

浄水型は水道水をボトルに補充すれば浄水を使えるため、ボトル交換や宅配で水を受け取る手間がかかりません。また、水道水を好きなだけ補充すればよいため、水切れの心配も不要です。

重いボトルを持ち上げる必要がないので、体力的な負担も軽いでしょう。ストックのボトルを置く場所の確保が不要で、使い終わった容器のゴミが発生しないため、宅配型よりもスペースの制約が小さいメリットがあります。

ランニングコストが比較的安い

浄水型は、宅配型のように天然水やRO水を購入する必要がありません。電気代やメンテナンス料などのランニングコストは発生するものの、水の購入費用が発生しない分、トータルの費用を抑えられます。

契約する会社によって料金体系は異なりますが、宅配型では水の購入量が増えるほどコストがかかります。水の使用量が多いご家庭であれば、宅配型よりも浄水型の方が向いているでしょう。

卓上タイプは設置場所の自由度が高い

浄水型の中には、本体のサイズがコンパクトな「卓上タイプ」があります。

卓上タイプは設置場所の自由度が高く、限られたスペースのキッチンでも設置でき、調理中にすぐ冷水や温水を用意できます。

また、リビングや仕事部屋などに設置すれば、お茶やコーヒーを作りたいときに便利でしょう。生活スタイルや使用したい場面に合わせて設置できる点は、卓上タイプのメリットです。

浄水型ウォーターサーバーのデメリット

浄水型ウォーターサーバーのデメリット
浄水型ウォーターサーバーのデメリット

浄水型ウォーターサーバーには、メリットだけでなくデメリットもあります。よい面だけでなく悪い面もトータルで考えて、ご家庭に合っているか慎重に判断しましょう。

天然水ではない

浄水型で使用するのは水道水です。水道水に含まれる塩素や次亜塩素酸ナトリウムなどは除去できるものの、天然水ではありません。

天然水に含まれるミネラル成分がないため、水質・味・成分などにこだわりがある方には向かない可能性があります。

水の備蓄ができない

宅配型では、宅配で受け取った天然水を備蓄水としても使用できます。しかし、浄水型では水道水を使用するため、ボトルの備蓄はできません。

災害が発生して断水状態になってしまうと、ウォーターサーバーへの補充もできなくなります。生活の利便性を向上させるだけでなく、災害への備えという観点を含めて検討している方は、災害時用の水を別で備えておきましょう。

フィルターの交換が必要

浄水型のフィルターには水道水に含まれる不純物が溜まるため、定期的(数ヵ月〜1年程度)に交換する必要があります。

フィルターの交換をしないと水道水を浄水できず、ウォーターサーバーを置くメリットが薄れてしまいます。また、水質の悪化や本体の故障につながる可能性があるため、忘れずにフィルターの交換を行いましょう。

まとめ

水道水を使う浄水型ウォーターサーバーの電気代は、1日あたり48円~408円が目安です。その他のランニングコストを含めると、月額3,000円~5,000円程度をイメージしておくとよいでしょう。

浄水型は天然水やRO水を購入する費用や、ボトルを交換する手間が発生しないメリットがあります。経済的・身体的負担が軽いため、比較的取り扱いやすいといえるでしょう。

ウォーターサーバーは、基本的に電源をつけっぱなしにします。電気代を節約するためには、エコモードや省エネモードを活用したり、外気温の影響を受けない場所に設置したりすると効果的です。

ウォーターサーバーの特徴やメリットを把握し、ご家庭に合った製品を導入してみてはいかがでしょうか。