信号協調
2019年8月6日
今回は「信号協調」についてのお話しです。
自動運転バスも一般のクルマ同様に信号機のある道路・交差点では信号の色を検知し、進む・止まるを判断する必要があります。
もし、信号機と車両が通信して信号情報を自動でやり取り出来れば便利だと思いませんか?
このやり取りの仕方を信号協調と言います。
人間の目の代わりに、カメラを使って信号機の色を検知する技術もありますが、これは信号協調ではありません。
あらかじめ信号情報を取得することで、この速度をキープした場合に青信号で交差点を通過できるか否かがわかり、現時点で赤信号であっても交差点通過時に青信号となっていることがわかれば減速することなく速度をキープする、あるいは逆に交差点通過時に赤信号となることがわかれば減速を開始しゆるやかに停止する、等で無駄な加減速がなくなり乗り心地の向上や燃費の向上にもつながります。
この信号協調の通信方法は大きくわけて以下2つあります。
(1) 信号機と車両が直接通信する方法
(2) 信号機と車両が通信ネットワークを介して通信する方法
SBドライブでは、昨年日立市で信号協調を使った自動運転の実証実験をおこないましたが、その時採用したのは、(2)の方法です。
(1)、(2)とも信号情報を車両側に配信するため、信号機側に情報を配信するための仕組みが必要となります。
(1)、(2)とも複数の通信方式、通信規格がありますが、日立市ので実証実験では、既存のLTEネットワーク(LTE端末)と信号サーバー(クラウドサーバー)を組み合わせた方法で通信(信号協調)をおこないました。この仕組みを「クラウド方式の信号協調」と呼んでいます。
ここでは、わたしたちが日立市の実証実験で実施した(2)「クラウド方式の信号協調」の仕組みについて紹介したいと思います。
信号機に取り付けた通信ユニット経由で信号機の位置・方向、現在の信号機の色・方向指示情報および次の色・指示に変わるまでの時間情報をクラウド上に保存し、車両側はクラウドにある信号情報を取得しています。
また、8月21日〜8月30日までの日程(一般試乗は8月26日〜8月30)で、江の島周辺の公道で実証実験をおこないます。
この実証実験では今回ご紹介した信号協調の実証もおこなう予定です。
ご試乗の際は、この信号協調にもぜひご注目ください。
運行ルートや運行時間、乗車・予約方法については、下記プレスリリースをご確認ください。
プレスリリース:江の島周辺の公道で「自動運転バスの実証実験」を8月21日~30日に実施