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公開日:2025年9月12日

見直しで年間数千円の節約につながることもある!電気の契約アンペアの変更方法を解説

見直しで年間数千円の節約につながることもある!電気の契約アンペアの変更方法を解説
見直しで年間数千円の節約につながることもある!電気の契約アンペアの変更方法を解説

お住まいの家で使用できる電力量や電気代は、電力会社との契約アンペア数が関係しています。契約アンペア数が大きいほど、一度に多くの電力を使用できる一方で、電気代が高くなるケースが一般的です。

電気の使用状況に応じて契約アンペア数を見直せば、電気代を節約できる可能性があります。契約期間の途中でも、年に1回は変更できるため、電気代を節約したいと考えている方は見直しを検討するとよいでしょう。

今回は、電気のアンペアの仕組みや見直しによる節約効果、世帯人数別の目安などを解説します。

アンペアの基本情報と見直しによる節約効果

アンペアの基本情報と見直しによる節約効果
アンペアの基本情報と見直しによる節約効果

ご家庭で一度に使用できる電力量は、契約アンペア数に基づいて決まります。まずは、アンペアの基本情報と、見直しによる節約効果から見ていきましょう。

アンペアの仕組みと基本料金への影響

アンペアとは、各家庭において一度に使える電気の最大容量です。例えば、契約アンペア数が「20A(アンペア)」なら、一度に使用する電力が20Aを超えると、ブレーカーが落ちてしまいます。

アンペアが影響するのは、使用できる電力量だけではありません。多くの電力会社では、契約アンペア数が大きいほど電気代の基本料金が上がります。

つまり、契約アンペア数が大きいほど多くの家電を同時に使える一方、毎月の電気代が高くなります。快適な生活を送りつつ、電気代を節約するためにも、適切なアンペア数で契約することが大切です。

契約アンペア数を見直せば年間数千円の節約に!

電力の契約を長年見直していない場合、家族構成の変化や省エネ家電への買い替えにともなって、契約アンペア数が過剰になっている可能性があります。ご家庭に合った契約アンペア数に変更することで、電気代を節約できるケースは十分に考えられます。

東京都環境局によると、契約アンペア数の引き下げにともなう節約効果は以下のとおりです。

50Aから40Aに変更 年間約3,400円の節約
50Aから30Aに変更 年間約6,900円の節約

50Aから30Aに変更した場合、10年間で約69,000円の節約効果を得られる可能性があります。長期継続的に電気代を節約する方法として、契約アンペアの見直しは効果的です。

世帯状況や使用している家電に変化がなくても、家電の同時使用を控えれば契約アンペア数を見直せる可能性があります。例えば、使用電力量が多いIHクッキングヒーターや電子レンジなどの同時使用を控えれば、契約アンペア数を下げられるかもしれません。

【世帯人数別】適切なアンペア数の目安

【世帯人数別】適切なアンペア数の目安
【世帯人数別】適切なアンペア数の目安

世帯人数が多いほど、一度に使用する電力量は多くなります。世帯人数ごとの契約アンペア数の目安は以下のとおりです。

世帯人数 契約アンペア数の目安
1人 20A~30A
2人 30A~40A
3~4人 40A~50A
5人以上 60A以上

上の表はあくまでも目安で、実際に使用している家電や生活スタイルにもよります。なお、家電のアンペア数の目安は以下のとおりです。

家電 アンペア数の目安
電子レンジ 15A
炊飯器 13A
ドライヤー 12A
エアコン 6.6A
冷蔵庫(450L) 2.5A
液晶テレビ(42型) 2.1A

実際のアンペア数は製品ごとに異なるため、詳細はご家庭にある機器の性能を確認してみてください。また、普段の生活スタイルによっても、ご家庭に合ったアンペア数は異なります。

契約アンペア数は、一度に使える電気の最大容量であるため、ご家庭で同時に使用する電気の容量を見極める必要があります。年間を通じて電力使用量が多くなりやすい夏場や冬場の時期において、1日の中で電気を多く使う時間帯に合わせて考えるとよいでしょう。

契約アンペアを変更するときの流れ

契約アンペアを変更するときの流れ
契約アンペアを変更するときの流れ

電力会社と契約をしている期間の途中でも、契約アンペア数の変更は可能です。どのような手順で進めればよいのかを見ていきましょう。

1.現在の契約アンペア数を確認する

まずは、現在の契約アンペア数を確認します。確認する主な方法は以下のとおりです。

・ブレーカーまたは分電盤を確認する
・電力会社のマイページを見る

契約アンペア数を確認したら、過剰になっていないか確認します。使用している家電製品の使用アンペア数や普段の生活スタイルと照らし合わせて、契約アンペア数を抑えられないか検討しましょう。

2.電力会社に対して変更の手続きを行う

電力会社への電話またはウェブサイトから、契約アンペア数を変更できるのが一般的です。切り替え可能日は電力会社によって異なるため、事前に確認しておきましょう。

契約アンペアを変更するときの注意点

契約アンペアを変更するときの注意点
契約アンペアを変更するときの注意点

これまでに述べたように、契約アンペア数を小さくすれば電気代を節約できる可能性があります。ただし、手続きを進める前に知っておくべき注意点も確認しておきましょう。

集合住宅では変更できない場合がある

アパートやマンションでは、自由に契約アンペア数を変更できないケースがあります。建物が古い場合、建物全体で電気の最大供給量が決まっているケースがあるためです。最大供給量が決まっていると、各入居者が個別に契約アンペア数を上げられない可能性があります。

賃貸住宅で生活している方は大家、分譲住宅で生活している方は管理会社に連絡し、契約アンペア数の変更ができるかどうかを確認しましょう。集合住宅ではなく戸建ての方は、自由に契約アンペア数を変更して問題ありません。

賃貸の場合は退去時に原状回復が必要

賃貸の形態で生活している方は、退去する際に「原状回復義務(借りたときの状態に戻すこと)」を果たす必要があります。居住中に契約アンペア数を変更した場合、退去する際に電力会社に連絡して、変更前の契約アンペア数に戻すのが一般的です。

ただし、契約アンペア数の原状回復は不要と貸主や管理会社が認めた場合は、そのままでも問題ないケースもあります。退去時には、念のためアンペア数の原状回復の必要性について確認しておきましょう。

契約の変更は年に1回しかできない

電力の契約は基本的に年間契約であり、契約アンペア数の変更ができるのは1年に1回までです。1年の間で、「電気の使用量が大きい時期だけ増やし、使用量が小さい時期は減らす」という対応はできないため、注意しましょう。

契約アンペア数を決める際には、電力の使用量が多い時期・時間帯の電力使用量に応じて、ご家庭に適したアンペア数を考える必要があります。

地域によっては「アンペア契約」ではない

地域や電力会社によってはアンペア数ではなく、基本料金や最低料金が無料で、使った分の電力量料金だけを支払うというシンプルなプランもあります。固定で支払う基本料は無料となりますが、単価が高い設定となっている場合もあるので、利用前に料金形態も確認しておきましょう。

詳細はこちらの記事で解説しています。

まとめ

電気の使用状況に併せて適切な契約アンペア数に変更すれば、年間で数千円の節約につながる可能性があります。世帯人数や実際の使用状況を確認し、契約アンペア数を見直せないか検討するのがおすすめです。

契約アンペア数の変更については、現在の契約アンペア数をチェックして電力会社へ変更の申し込みをするだけ、とかんたんですが、基本的に年に1回までしか行えません。手続きをする際には、変更タイミングにも注意するとより良いでしょう。