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公開日:2024年5月16日

炊飯器の電気代節約のポイントを解説!炊飯器の種類と選び方

炊飯器の電気代節約のポイントを解説!炊飯器の種類と選び方
炊飯器の電気代節約のポイントを解説!炊飯器の種類と選び方

炊飯器にはさまざまな種類があり、ご飯の炊き上がり具合や搭載している機能、炊飯にかかる電気代が異なります。ご飯をおいしく食べるためだけでなく、炊事に関わる労力や電気代を節約するためにも、自分に合った炊飯器を選ぶことが大切です。
炊飯器の選び方を知り、使い方を工夫すれば、電気代を抑えることも可能です。電気代が高騰している昨今、節電・節約にも意識を向けてみませんか。

この記事では、炊飯器の種類や特性、電気代を抑える方法を解説します。炊飯器の買い替えを検討中の方や電気代を抑える方法を知りたい方に役立つ内容となっているので、ぜひ参考にしてみてください。

炊飯器の代表的な3種類と電気代の目安

炊飯器の代表的な3種類と電気代の目安
炊飯器の代表的な3種類と電気代の目安

炊飯器は、大きく分けて「マイコン炊飯器」「IH炊飯器」「圧力IH炊飯器」があります。
それぞれの仕組みや性能、年間電気代の目安を解説します。
また、年間電気代の目安は、2023年9月時点の経済産業省資源エネルギー庁資料を参照して計算しています。

マイコン炊飯器

マイコン炊飯器とは、炊飯器の底部分に搭載されているヒーターでお米を加熱し、ご飯を炊き上げるタイプです。シンプルな構造で本体価格が安く、商品によっては1~2万円前後で購入できるものもあります。価格重視で炊飯器を探している方におすすめです。

ただしマイコン炊飯器は底部分のヒーターだけで加熱するため、内釜全体に熱が加わりにくく、炊きムラが起こりやすいというデメリットがあります。
年間電気代については、8合未満までであればIH炊飯器、圧力IH炊飯器と比べて安い傾向があります。

サイズ 年間消費電力量 年間電気代
3合以上5.5合未満 36.73~43.7kWh 990~1,180円程度
5.5合以上8合未満 62.6~82.9kWh 1,690~2,240円程度
10合以上 124.7~133.6kWh 3,370~3,610円程度

IH炊飯器

IH炊飯器とは、内釜と外釜の間にあるIHコイルが電磁波を発生させ、お米を炊き上げるタイプです。高い火力で内釜全体を加熱するため、炊きムラが起こりづらい利点があります。
炊飯器によっては細かい温度設定が可能で、自分好みの食感にお米を炊けます。長時間の保温にも対応しており、食事時間がバラバラという家庭に向いているでしょう。

年間電気代については、今回調査した中ではすべてのサイズで高い傾向がありますが、搭載している機能が幅広いため、豊富な選択肢の中から自分に合っている炊飯器を選べます。

サイズ 年間消費電力量 年間電気代
3合以上5.5合未満 48.8~57.2kWh 1,320~1,540円程度
5.5合以上8合未満 71.9~94.9kWh 1,940~2,560円程度
10合以上 126.3~144.1kWh 3,410~3,890円程度

圧力IH炊飯器

圧力IH炊飯器は、IHでの加熱だけでなく、炊き上げる際に「圧力」を加えてお米を炊き上げる炊飯器です。圧力鍋のように内釜を密閉して加圧し沸点を上げるため、電気炊飯器の中ではもっとも炊飯効率が高く、短時間でご飯を炊けます。
炊飯器の中でも高性能の部類であり、保温性能も優れています。お米の旨みや甘みを引き出しやすく、もっちりとした弾力のある食感を楽しみたい方におすすめです。
性能が優れている分、ほかの炊飯器と比べると本体価格は高めで、部品が多くお手入れに手間がかかる点に注意しましょう。
また、年間電気代については、10合以上のサイズであればIH炊飯器と比べて安い傾向があります。

サイズ 年間消費電力量 年間電気代
3合以上5.5合未満 47~55kWh 1,270~1,490円程度
5.5合以上8合未満 76.5~91.7kWh 2,070~2,480円程度
10合以上 119.2~144.1kWh 3,220~3,890円程度

電気代を抑えられる炊飯器の使い方

電気代を抑えられる炊飯器の使い方
電気代を抑えられる炊飯器の使い方

普段の使い方を意識することで、炊飯器にかかる電気代を抑えられます。
具体的に電気代を節約する方法を解説します。

まとめ炊きをして炊飯回数を抑える

炊飯する回数を抑えれば、消費電力が減るため電気代を抑えられます。具体的には、食事の度に炊飯するのではなく、2~3日分をまとめ炊きをする方法が挙げられます。
一度に何合炊いても、炊飯1回あたりの電気代はほとんど変わりません。経済的に見れば、一度にまとめて炊飯したほうが合理的です。
まとめ炊きをして余ったご飯は、冷凍保存するとよいでしょう。1食分ごとに小分けで保存し、食べるときにレンジで解凍すれば電気代を抑えられます。

タイマーを活用して保温時間を短縮する

炊飯器のタイマー機能を活用して保温時間を短くできれば、電気代を節約できます。炊飯器の保温機能は便利ですが、保温の際には電力を消費するためです。
タイマー機能で食事の直前に炊き上がるように設定すれば、保温時間を最小限に抑えられます。

ご飯を温めるときは電子レンジを利用する

炊飯器で保温するエネルギーよりも、電子レンジで温め直すエネルギーのほうが少なく済むため、ご飯を温めたいときは電子レンジを利用しましょう。
経済産業省資源エネルギー庁によると、炊飯器で保温するよりもレンジで加熱したほうが、電気代は約1円安くなります(1.5合・保温時間4時間の場合)。レンジを有効活用すれば、節約しながらおいしいご飯を楽しめます。

炊き上がったらすぐに保温をやめる

保温時間の短縮が電気代の節約につながるため、ご飯が炊き上がったら保温をやめる、という方法もあります。すぐに食べない分は冷凍し、前述したように電子レンジで温め直すとよいでしょう。
ただし、使わないからといってプラグを抜いてしまうと、待機電力は抑えられますが、炊飯器の内蔵電池の消耗を進めてしまいます。電池交換の料金はメーカーによって異なりますが、待機電力の電気代よりも高額のため、プラグを抜くのは避けたほうが無難です。

炊き上がる少し前にスイッチを切る

ご飯が炊き上がる少し前に、炊飯器のスイッチを切ることも節約につながります。
一般的な炊飯器では、最後の10分はすでに炊飯が終わっており、余計な水分を飛ばしている状態です。スイッチを切ったあと10〜15分ほど余熱で蒸らせば、ご飯がおいしく仕上がります。

ただし、炊飯器の機種によっては途中でスイッチが切れません。無理にスイッチを切ると故障の原因にもなるため、説明書で仕様を確認しておきましょう。

炊飯器を選ぶときに検討すべき5つのポイント

炊飯器を選ぶときに検討すべき5つのポイント
炊飯器を選ぶときに検討すべき5つのポイント

炊飯器を選ぶときには、いくつか確認すべきポイントがあります。
炊飯器に求めているレベルや自分の生活習慣に合っている炊飯器を選べば、食生活の満足度を高められるでしょう。

お米の炊き上がり具合

まず確認したいのは、自分好みのご飯を炊けるかどうか。炊飯器によって、炊き上げたご飯の硬さや食感、味わいなどは異なります。

例えば、マイコン炊飯器は火力が劣る分、IH式や圧力IH式よりもご飯が硬くなりがちです。IH炊飯器はお米全体に熱が行き渡りやすいため、ふっくらと炊き上がる特長があります。
内釜の素材や形状も、ご飯の味に影響を与える点は覚えておきましょう。土鍋や炭などの自然素材を使った釜は、お米の中までしっかり熱が伝わります。

素材の種類 炊き上がりの特長
熱伝導率が高く、炊きムラが少なく軟らかな炊き上がりが期待できる
土鍋 遠赤外線効果が高く、お米のもっちり感を引き出しやすい
蓄熱性に優れ、つやのある炊き上がりが期待できる
発熱効率に優れ、短時間でふっくらとした炊き上がりが期待できる

食生活の満足度を高めるためにも、炊き上がりの好みを踏まえて、適した炊飯器の種類を選ぶことがおすすめです。

容量

世帯人数や食べる量によって、適切な炊飯器の容量は異なります。ご飯が足りず一日に何度も炊いたり、逆に炊いたご飯を余らせてしまったりという事態は避けたいですよね。

目安ではありますが、世帯人数に適した炊飯器の容量は以下のとおりです。

・一人:3合炊き(1〜2合炊きで十分なケースもある)
・二人:3~5合炊き
・三人:5合〜7合炊き
・四人:7合〜8合炊き
・五人以上:10合以上

炊飯器は長く使用する家電です。小さな子どもがいる場合は、子どもの成長も見越して容量を選ぶとよいでしょう。

機能

ご飯の炊き方にこだわりがある場合は、炊飯器に付帯している機能を確認してみてください。保温機能や炊き分け機能、調理コース機能などさまざまな機能があります。
炊飯器に搭載されている機能の例を紹介します。

機能 内容
炊き分け機能 硬め・普通・柔らかめなどご飯の硬さを調整できる
保温機能 炊き上がったご飯を一定温度で保温できる
予約タイマー機能 炊き上がり時間を予約できる
蒸気レス機能 炊飯時に発生する蒸気を抑えられる
ご飯以外の調理機能 おかゆ・リゾット・パンなども作れる

普段の生活スタイルや世帯人数に合わせて、必要な機能が搭載されている炊飯器を選びましょう。

手入れのしやすさ

手入れがしやすいかどうかも重要なポイントです。炊飯器は使用頻度が高く、こまめに掃除する必要があるため、手入れがしにくいと日常的にストレスを感じてしまいます。
例えば、内釜にお米が張り付きづらいフッ素加工が施されていれば、洗う際の手間が少なくなります。また、内蓋を取り外して丸洗いできるタイプであれば、掃除が楽ですし、衛生的に使用できます。

省エネ性能

経済産業省の「省エネ性能カタログ」では、家電のメーカーや機種名ごとに省エネ基準達成率が記載されています。
省エネ基準達成率が高ければ省エネ性能が高く、電気代を節約できます。ご飯を炊く機会が多い家庭ほど、省エネ性能が優れた炊飯器を選ぶと、大きな節約効果を得られるでしょう。
炊飯器に関するランニングコストを抑えたい場合は、省エネ性能を確認してみてください。

まとめ

炊飯器の種類や性能によって、炊飯にかかる電気代や、ご飯の炊き上がり具合、手入れのしやすさなどは異なります。炊飯器の買い替えを検討中の方は、世帯人数や生活スタイルに合った炊飯器を選んでみてください。
炊飯器の機能を活用しつつ、普段の使い方にも意識を向ければ、電気代を抑えることもできます。