経営層向け
自律分散型水循環システムで実現する
新たな公衆衛生と水インフラの未来

次世代の水インフラで「公衆手洗い」を広めていく

水不足、配管の老朽化など、世界各地に存在する水インフラの課題。これらを解決するため、「人類の水問題を想像的に解決しよう」というミッションを掲げるWOTAとソフトバンクは資本・事業提携を行っています。本記事では、「自律分散型水循環システムで実現する新たな公衆衛生と水インフラの未来」と題して開催された、ソフトバンク河本とWOTAの前田CEOの対談をダイジェストで紹介します。

※記載内容は2021年9月時点のものです。

登壇者

WOTA株式会社
代表取締役 CEO
前田 瑶介 氏

ソフトバンク株式会社
法人事業統括 デジタルトランスフォーメーション本部 第一ビジネスエンジニアリング統括部 統括部長
河本 亮

世界人口の約3分の1が水不足に直面している

河本「水インフラは生活に欠かせない重要なインフラです。日本では上水道の普及率が98%に達しており、蛇口をひねればきれいな水が飲める環境があります。一方で、全国的に配管の老朽化が進んでいまして、全国で10兆円という維持コストがかかっているにも関わらず、水道料金収入は6兆円しかないのが現状です。こうした背景から、全国の約3分の1の自治体が赤字で水道事業を運営しています。

世界に目を向けると、世界人口の約3分の1が水不足に直面していると言われています。また、衛生的な水が届いていない人口が約30億人。さらに、不衛生な水が提供されることで年に180万人の子供が亡くなっているという現実があります。

こうした日本、世界の深刻な水インフラの課題を解決するために、ソフトバンクはWOTAと資本・業務提携をしました」

使用した水の98%を再生する水処理自律制御システム「WOTA CORE」

前田氏「WOTAでは『人と水の、あらゆる制約をなくす』という存在意義を掲げ、宇宙ステーションのような水循環技術を地上で実用化する取り組みを進めてきました。最初に着目して7期にわたって開発してきたのが、『WOTA CORE』という水処理自律制御システムです。

『WOTA CORE』では最先端のAI、IoT、ビッグデータを用いて、従来は職人の方の経験則に基づく運用が行われていた水処理を、自律制御することを可能にしました。水を使ったその場で98%以上を再生し、何度も循環して水を使えます。この『WOTA COER』を基盤にして、2つのプロダクトを展開しています。

1つは、可搬型水再生処理プラント『WOTA BOX』。シャワー、手洗い、洗濯などさまざまな水回り設備に接続して利用できる汎用モデルです。2016年以降、洪水や地震などの被災地で2万人以上の方に『WOTA BOX』を使っていただいています。

もう1つは、水循環型手洗い機『WOSH』です。手洗いに使った水をその場で98%以上再生して循環利用が可能です。水道管がない場所でも設置でき、どこでも手洗い場を設置することができます。また、スマートフォンを99.9%以上除菌できる機能もついています」

河本「『WOSH』はコロナ禍において手洗いのニーズが高まる中、短期間で開発されました。ソフトバンクでは普及活動を一緒に進めていますが、想定以上のお客さまの反応を感じています」

「WOSH」を通して顧客とのエンゲージメントを高める

前田氏「『WOSH』が提供するのは3つの価値です。1つ目は『また訪れたくなる気持ちいい場所へ』。感染防止につながる手洗いをどこでも気軽にできることで、消費者の安心や『また訪れたい』という気持ちにつながります。
2つ目は『科学的に正しく安心できる場所へ』。『WOTA』は『持ち運べる流水手洗い』としてさまざまな医療現場でも活用されています。流水による手洗いはアルコール消毒よりも除菌率が高く、副作用もでにくい、サステナブルな手洗い環境を提供していきます。
3つ目は『これからの地球の未来を支える場所へ』。通常の手洗いでは1000人が洗うと1000Lの水が必要です。一方、98%の水を再生する『WOSH』では使う水はわずか20L程度。環境負荷も少なく、サステナブルな水利用を実現することができます」

河本「日常生活で衛生面のプライオリティが高まっている昨今、どういう衛生対策をしているかがその店を選ぶ基準になってきていると感じます。企業にとっても衛生対策は、コロナ禍において顧客とのエンゲージメントを高めるために重要なポイントになっていると言えます」

前田氏「そうですね。国内の事例では飲食店での導入が増えています。食べる前後に手を洗えるようになり、店舗への再訪率が上がったというお客さまもいらっしゃいます。
また、病院や福祉の現場でも、手洗いしやすい環境を整えることで安心感がありますし、作業効率も上がります。さらに、大規模な商業施設の入口に『WOSH』 を置いていただくケースもあります。まさに『おもてなし』としての手洗い設備と言えます。
アメリカでは街中で手洗いを広げていく活動があります。我々も『公衆手洗い』という言葉を用いて『WOSH』の普及活動をしてきたいと考えています。
COVID-19以降に、再び安心して都市でさまざまな体験ができるように、『WOSH』でこれからの時代に必要な、清潔で気持ちいい空間作りを支えていきたいと思います。それが、地球の未来を守ることにもつながっていくはずです」

<編集後記>
水道が使えない場所でもきれいな水を使える「WOTA BOX」と「WOSH」。コロナ禍で私たちの衛生意識が急激に変化する中で、まさに社会が求めているプロダクトの1つだと言えます。全く新しい水インフラにより、今後、「公衆手洗い」という概念が広く浸透していくに違いありません。

このセッションはオンデマンド配信でご覧いただけます

関連リンク

ポータブル手洗いスタンド「WOSH」

WOSH は水道いらずで、どこにでも設置できる手洗いスタンドです。内蔵されているIoTセンサー、AI、フィルターによる独自の水循環テクノロジーにより98%以上の水を再生利用することができ、水道が無い場所でも電源一つで手洗いスタンドが設置出来ます。