公開日:2024年6月14日
エアコンクリーニングを久しくしていない、という方もいるのではないでしょうか。
気温が高くなるとエアコンを使用する頻度が増えるため、本格的な夏場を迎える前にクリーニングを行いましょう。
エアコンのクリーニングをすれば、悪臭やアレルギー物質の拡散を防げるだけでなく、電気代の節約にもつながります。
また、自動お掃除機能が付いたエアコンだからといって全く掃除をしなくていいわけではありません。
多くの自動お掃除機能は、フィルターについているホコリや汚れなどをブラシでこすり取ってダストボックスに溜めていく機能です。
すでに発生してしまったカビや細かいホコリをすべて綺麗にできるわけではないので、定期的にダストボックスのごみを捨てたり落とし切れていないフィルターの汚れを掃除する必要があります。
この記事では、自分でエアコンクリーニングをする方法と注意点を解説します。エアコンクリーニングの方法を知りたい方に役立つ内容となっているので、ぜひ参考にしてみてください。
自分でこまめにエアコンのクリーニングを行うことで、経済面にも健康面にもメリットがあります。
電気代の負担やアレルギーで悩んでいる方は、参考にしてみてください。
エアコンをクリーニングすると冷房効果・暖房効果が高まり、電気代の節約につながります。
フィルターをはじめエアコンが汚れていると、熱交換効率が下がり電力消費量が増えるためです。例えば、6畳用(2.2kW)エアコンのフィルターを清掃した場合、年間で約860円の電気代の節約につながります。
あわせて、室外機の吹き出し口付近を整理整頓し、直射日光を避けることも効果的です。すだれやグリーンカーテンなどを用いて室外機への直射日光を避ければ、よりエアコンの電気代の節約効果を得られるでしょう。
エアコンをクリーニングすれば、悪臭やアレルギーを防止できます。風の吹き出し口にある黒いポツポツは黒カビである可能性が高く、水拭きして除去すれば菌の拡散と悪臭を防ぐことが可能です。
「エアコンの風が臭う」と感じたら、フィルターにホコリや汚れが溜まっている可能性が考えられます。こまめにフィルターを掃除すれば、エアコンからの不快な臭いを防ぎつつ、カビの予防効果も得られます。
アレルギー体質の方はもちろん、小さいお子さんがいる家庭では特にフィルターの掃除をすべきでしょう。室内の空気質を改善し、アレルギー症状を防止するうえでエアコンクリーニングは効果的です。
エアコン内部の汚れが蓄積すると部品の劣化が早まり、故障のリスクが高まります。エアコンの故障リスクを軽減するうえで、こまめなクリーニングは効果的です。
例えば、フィルターや室外機にホコリが溜まるとエアコンに負荷がかかり、故障しやすくなります。故障すると修理代がかかるだけでなく、場合によっては買い替えの必要が生じ、数万円の出費が発生する事態が考えられます。
安全かつ経済的にエアコンを使用するためにも、こまめにクリーニングしましょう。
エアコンクリーニングは、ある程度であれば自分で行えます。自分でエアコンクリーニングをする際に必要な道具や、具体的な方法を解説します。
エアコンのフィルターはホコリが溜まりやすいため、2週間に1回を目安にクリーニングしましょう。フィルターのクリーニングを行う際には、以下の道具を用意します。
・椅子または脚立
・ゴム手袋
・雑巾またはハンディモップ
・掃除機
・新聞紙
・中性洗剤
フィルターをクリーニングする際の具体的な流れは、以下のとおりです。
前面パネルを開けたあとは、雑巾またはハンディモップでホコリを取り、全体的に掃除機をかけます。
フィルターを外したら、両面に掃除機をかけてホコリを吸い取ります。その後に水で薄めた中性洗剤などで洗い、細かい汚れを落としましょう。
フィルターに水気があるとカビの繁殖につながるため、掃除のあとは完全に乾燥させてからエアコンに取り付けましょう。
エアコンの吹き出し口と本体カバーも汚れやすいため、2週間に1回程度のクリーニングをおすすめします。クリーニングを行う際には、以下の道具を用意しましょう。
・椅子または脚立
・ゴム手袋
・雑巾またはハンディモップ
・掃除機
・中性洗剤
具体的なクリーニングの流れは、以下のとおりです。
フィルターをすべて取り、見える範囲のみ雑巾またはハンディモップでホコリを取ります。無理に奥までクリーニングすると内部の機器を破損させる恐れがあるため、見える範囲のみ行いましょう。
吹き出し口と本体カバーに汚れがあれば、中性洗剤を染み込ませた雑巾で拭きます。拭き終わったら、吹き出し口のルーバーを開いた状態にして完全に乾燥させましょう。
室外機は熱の取り込みと排出を行っており、汚れていると冷暖房の効率が落ちてしまいます。年に1~2回を目安に室外機のクリーニングも行うとよいでしょう。
室外機のクリーニングを行う際には、以下の道具を用意します。・ゴム手袋
・雑巾
・細いブラシ
具体的なクリーニングの流れは、以下のとおりです。
室外機は屋外に設置されるため、砂ぼこりや動物の糞などの汚れがあります。雑巾で目立つ汚れを拭き、網目の部分は細いブラシで汚れを落としましょう。
ドレンホースとは、エアコン本体と室外機をつなぐ排水ホースです。ドレンホースに詰まりがあると水が排出されず、水漏れの原因となります。細いブラシでドレンホースの出口にあるごみや汚れを掻き出すとよいでしょう。
最後に、室外機の周りを整理整頓して風通しをよくすれば完了です。
自分でエアコンクリーニングを行う際には、注意すべき点がいくつかあります。
安全にエアコンを使うためにも、以下で解説する内容を参考にしてみてください。
電源プラグがコンセントに挿さった状態だと本体やリモコンに触れた拍子に起動する恐れがあるため、エアコンをクリーニングする際は必ずコンセントから電源プラグを抜きましょう。
エアコンの内部に水や洗剤がかかって誤作動した場合、作業者に感電する危険性があります。感電事故を防ぐためにも、作業開始時に電源プラグをコンセントから抜くことを忘れないでください。
内部の送風ファンや熱交換器をクリーニングする際には、一般家庭にはない専門的な道具を使用する必要があります。そのため、自分で無理にクリーニングするのは避けましょう。
適切な道具がないにもかかわらず無理にクリーニングすると故障の原因となります。結果的に、エアコンの修理業者を呼んで修理費用を負担する可能性があるため、エアコン内部のクリーニングは行わないのが無難です。
市販されているエアコンをクリーニングできるスプレーは使用しないようにしましょう。
市販の洗浄スプレーを用いてクリーニングすると、流し切れなかった汚れやほこりが熱交換器にこびりついてしまったり、冷媒配管を腐食させてしまいガス漏れを起こしてしまう恐れがあります。
またほこりなどを吹き飛ばすのに便利なエアダスターの使用も、可燃性ガスが含まれている種類があり発火の原因になる恐れがあります。
経済産業省も不適切な方法でエアコンクリーニングを行うと、火事になる恐れがある旨の注意喚起を行っています。液体が電装部品に付着すると「トラッキング現象」という現象が起き、発煙・発火事故につながる恐れがあるため使用はお控えください。
水拭きを行う際には、絞った雑巾を使用します。エアコン内部には精密機器があるため、直接水をかけないように注意しましょう。
直接水がかかり、十分に乾いていない状態でエアコンを作動させると故障や火事の原因となります。水拭きをするときは雑巾をしっかりと絞り、拭いたあとは必ず時間をかけて完全に乾燥させましょう。
分解しないとクリーニングできない箇所に関しては、専門の業者に依頼すべきです。アルミフィンや送風ファンなどはかんたんに取り外せないため、自分でクリーニングするのは避けましょう。
力任せに分解するとパーツの破損や故障の原因になるうえに、もとに戻せなくなる可能性があります。故障や不具合を防ぐためにも、分解しないと掃除できない箇所に関しては無理にクリーニングするのは避けましょう。
エアコンクリーニングを行えば、エアコンの電気代を節約しつつ安全に使用できます。多くの家庭にある道具でクリーニングできるため、こちらの記事を参考にしながら自分で行ってみてください。
ただし、エアコンの内部を掃除するには専門的な知識と経験が必要です。クリーニングを行う際には、自分が行える範囲に留めましょう。
また、エアコンの電気代を抑えるコツや、効果的な使い方については以下の記事でもご紹介しています。あわせて参考にしてみて下さい。