1. ホーム
  2. でんき
  3. でんきの節約・豆知識
  4. エアコンの電気代を安く抑えるには?

公開日:2022年2月10日
更新日:2022年6月8日

節約

エアコンの電気代を安く抑えるには?

エアコンの電気代を安く抑えるには?
エアコンの電気代を安く抑えるには?

普段使っているエアコンにどれくらいの電気代がかかっているかご存知でしょうか。
部屋の温度を快適に保つのにとても役立つエアコンは、重宝される家電アイテムです。
中には夏や冬は毎日使うという人も少なくありません。頻繁に使う電化製品だからこそ、どれくらいの電気代がかかっているのかを知りたいと考える人も多いのではないでしょうか。
この記事では、エアコンにかかる電気代の計算方法や節電の方法を紹介します。

エアコンは冷房と暖房でかかる電気代が異なる?

エアコンは冷房と暖房でかかる電気代が異なる?
エアコンは冷房と暖房でかかる電気代が異なる?

エアコンには冷房や暖房、除湿、送風などの運転モードがありますが、各モードにより掛かる電気代にも差があります。ここでは、それぞれのモードにおけるエアコンの仕組みとともに、モードごとにかかる電気代の違いについて説明していきます。

エアコンの仕組み

ここでは冷房と暖房、除湿モードについて詳しく見ていきましょう。

冷房と暖房

エアコンの最も代表的な機能として、冷房と暖房があります。
冷房は、屋内の中に置かれている「室内機」と、屋外に置かれている「室外機」がセットで動くことにより機能します。
エアコンの室内機と室外機をつなぐパイプの中には冷媒という液体を循環させており、その液体が屋内から取り込んだ空気を冷やして屋内に放出することによって、屋内の温度を下げていきます。

エアコンの室内機と室外機をつなぐパイプの中には、「冷媒」という物質が循環しています。
熱は温度の高い方から低い方へ移動する性質があるので、エアコンはこの性質を利用して「熱交換器」で冷媒の熱を吸収・放出して温風を出したり冷風を出したりしています。

例えば、氷を手に持つと熱が奪われてひんやり感じるのは、手のひらの熱が冷たい氷の方に移動したから。エアコンも同じ原理で、熱が移動していると考えてください。
冷房の場合、室内機の中の冷たくなっている冷媒が、部屋の中の暑い空気のなかから熱をもらって、パイプを通り室外機に運ばれます。室外機では圧力をかけられた冷媒が熱くなって、部屋の外の空気より温度が高くなるために、冷媒の熱が外に逃げていくのです。
こうして、室内機の熱交換器でもらった部屋の中の熱を、室外機の熱交換器によって外に放出するという作業が繰り返されることで、部屋の温度はどんどん下がっていくというわけです。

暖房の仕組みも、基本的には冷房と同じです。
冷房の仕組みと異なる点は、室外機で取り込んだ外気の熱を熱交換器によって冷媒に吸熱させた後、圧縮して高温の気体にし、室内に運び熱を放出されていることです。
このように、空気の中にある「熱」を冷媒が運ぶことによって、エアコンは冷房と暖房の役割を果たしているのです。

除湿(ドライ)

エアコンの機種によって「除湿」あるいは「ドライ」と表記されていますが、日本語と英語の違いだけで機能は同じです。

除湿は、基本的に冷房と同じ仕組みで、室内で取り込んだ空気を冷やして水分を結露させ、室外に放出します。このとき、冷房は室内から熱を追い出して部屋の温度を下げますが、除湿は水分を追い出して湿度を下げる機能です。
冷房の場合は設定された室温まで冷やすように運転しますが、除湿の場合は湿度が設定した値になるまで冷房の弱運転を行うという違いがあります。

それでは、部屋の空気の温度を下げる冷房と、湿度を下げる除湿では、電気代に違いはあるのでしょうか?
実は除湿には、「弱冷房除湿」「再熱除湿」という2つのタイプがあります。
「弱冷房除湿」タイプは、水分を集めるために温度を下げた空気をそのまま部屋に戻すため、空気が冷たく感じられて、弱い冷房と同じような環境を作り出します。
一方、「再熱除湿」タイプは温度を下げた空気を温め直して戻すために、湿度だけが除去されて部屋の温度は変わりません。梅雨の時期で肌寒いときなど、湿度は下げたいけれど部屋の温度をそんなに下げる必要はない、という場合に適した方式ですが、この再熱機能があるために電力を消費するのです。
さらに最新の機能として、除湿する際に冷やした空気を外気や廃熱を利用して温めるため、再熱除湿と比べ省エネで寒くなりにくい「ハイブリット除湿」が搭載されている機種もあります。

消費電力量を比較すると、弱冷房除湿≒ハイブリッド除湿<冷房<再熱除湿という順番になります。

また、送風モードでは、空気を冷やしたり温めたりする必要がないので、消費電力量もわずかで済みます。

エアコンの電気代の計算方法

エアコンの電気代の計算方法
エアコンの電気代の計算方法

エアコンの電気代については、冷房期と暖房期など季節によって違うため、1年間の目安電気料金として算出されます。計算式は以下の通りです。

1年間の目安電気料金(円)=期間消費電力量(kWh)×27(円/kWh)

期間消費電力量(kWh:キロワットアワー)というのは、日本工業規格JISで定められた基準(外気温度、設定温度、使用日数、使用時間、住宅の種類など)から割り出されたものです。期間消費電力量は、エアコンの機種や住まいのある地域によっても違います。
この期間消費電力量に、1kWhの電力を1時間使った場合の料金単価27円を掛けたものが、1年間の電気料金の目安となるのです。

なお、27円という値は全国家庭電気製品公正取引協議会による新電力料金目安単価であり、契約している電力会社によって単価の設定は違うので、あくまで目安として考えましょう。
実際に使っている機種について電気代の目安を知るには、製品カタログやメーカーのウェブサイトに記載された期間消費電力量の値を参考にしてみてください。

エアコンの平均電気代

エアコンの平均電気代
エアコンの平均電気代

次にエアコンの平均電気代について紹介します。
エアコンは家庭内の電気製品の中で電気使用量が上位であり、全体の7.4%を占めています。
電気代全体への影響が高いため、エアコンの平均電気代を知っておくことは節約にも役立ちます。

単身世帯の場合

2021年の単身世帯の年間平均電気代は65,616円です。
そのうち7.4%がエアコンの年間平均電気代4,855円となります。
エアコンの使用期間を10ヵ月と想定し計算すると、月当たりのエアコン平均電気代はおおよそ485円程度となります。

2人以上の世帯の場合

2021年の2人以上の世帯の年間平均電気代は123,804円です。
そのうち7.4%がエアコンの年間平均電気代9,161円となります。
単身世帯と同様に使用期間10ヵ月で計算をすると月当たりのエアコン平均電気代はおおよそ約916円程度となります。

この金額はあくまで平均であり、実際のエアコンの電気代は家族構成や部屋の広さなどさまざまな条件によって変わります。 寒暖差の激しい地域では多く電力を消費するため、高額になりやすい傾向があるなど、地域による金額の違いも見られます。 エアコンの平均電気代を実際にかかっているエアコンの電気代と比較し、節約する際の目安にしてみてはいかがでしょうか。

エアコンの運転モードを使って電気代を節約する方法

エアコンの運転モードを使って電気代を節約する方法
エアコンの運転モードを使って電気代を節約する方法

電気代を節約するためにはどのようなことを行えばよいのでしょうか。ここでは、エアコンの運転モードを使って電気代を抑える方法を紹介します。具体的な方法を4つ紹介していくので、できることからぜひ実践してみてください。

送風を活用する

1つ目に紹介する方法は、送風を活用するということです。
先述の通り、送風はエアコンで最も電気代がかからないモードです。寒さや暑さが厳しい時期は難しい場合もありますが、外の空気と室内の空気の温度差が大きく開いていない時期であれば、送風で十分快適に過ごせるでしょう。
例えば、5月~6月にかけての時期は、冷房や除湿の代わりに送風を使うことをおすすめします。また、冷房に当たり続けると体調を崩してしまう人などは、時々送風に切り替えることで電気代を抑えるとともに体への負担も減らすことができるため、一石二鳥です。エアコンを使う時期によって、送風をうまく活用することで電気代を抑えることが可能と言えるでしょう。

風量設定を「自動」にする

2つ目に紹介するのは、エアコンの風量設定を「自動」にするということです。
風量を自動設定にしておくと、冷房なら部屋が冷えるまで、暖房なら部屋が暖まるまでは、「強風」で一気に設定温度まで到達させます。設定温度になったら、後は自動で「微風」や「弱風」の状態に切り替わるので、一番効率よく稼働させることができるのです。
部屋にいる人も、この運転状況がいちばん心地よく感じられると思います。

初めから弱風や微風で運転させると、設定温度に到達するまで時間がかかり、その分余計な電力を消費することになるので、電気代を安くするためには風量の設定を自動にするのがおすすめです。

設定温度に気を付ける

3つ目に紹介する方法は、設定温度に気を付けるということです。
エアコンは、室内の温度を設定温度に到達させるまでに最も多くの電力を消費します。このため、エアコンをつける前の部屋の温度と設定温度の差が大きければ大きいほど高い電気代がかかる、ということです。必要以上に設定温度を低めもしくは高めにしていると、その分必要な電力は増えていくため、注意が必要です。節電のためには、自分が普段設定しているエアコンの温度を一度見直してみることをおすすめします。

風向きを変える

4つ目に紹介するのは、冷房や暖房によって風向きを変えるということです。
エアコンの風向きが節電につながると考える人は多くはありませんが、実は風向きを変えることでかかる電気代を抑えることができます。
効率的に部屋を温めたり冷やしたりするための風向きは、冷房の場合と暖房の場合で異なります。正しい風向きを考えるために、まずは空気の重さの性質を知っておきましょう。
空気の性質として、同じ体積の場合、冷たい空気の方が温かい空気よりも重い、というものがあります。つまり、冷たい空気は下に、温かい空気は上に行くのが空気の性質だということです。このため、冷房の際は風向きを上に、暖房の際は風向きを下にすることで空気が循環し、効率的に部屋を快適な気温にすることができます。

エアコンの運転モード以外で電気代を節約する方法

エアコンの運転モード以外で電気代を節約する方法
エアコンの運転モード以外で電気代を節約する方法

今まで運転モード面でエアコンの電気代を節約する方法を紹介してきましたが、ここでは運転モード以外で電気代を節約する方法を紹介します。ここで紹介する方法もすぐに実践できるものばかりなので、ぜひ試してみてください。

適度にフィルターの掃除を行う

電気代を抑えるためにはエアコンの稼働効率を上げることが大切ですが、フィルターに汚れが溜まっているとうまく運転させることができません。
エアコンを普段どれくらい使っているかにもよりますが、毎日エアコンを使っている場合は2週間に1回程度を目安にフィルターの掃除を行うことで、節約につなげることができます。
エアコンは部屋の空気を吸い込んで稼働しているため、そのときに空気中のほこりやゴミなどを一緒に吸い込み、それがフィルターに付着してしまうのです。ご家庭でも簡単に掃除を行えるため、定期的にきれいにするようにしましょう。

時間帯や気温によって電源のオン・オフを変える

電気代を安くするために、エアコンの電源はつけっぱなしの方がいい、という話を聞いたことはありませんか。
これは、エアコンを起動させると部屋を設定温度まで持っていくために大きな電力を使うので、何度も切ったりつけたりを繰り返すと、起動を再開する度に消費電力量があがるということから、つけっぱなしの方がいいと言われているのだと思います。
でも実際は、どんなときもつけっぱなしの方がいいというわけではありません。

確かに、夏の昼間などでエアコンを切ったら急に部屋の中が熱くなるような環境であれば、30分程度の外出の際には電源をつけっぱなしにした方が電気代は安くなります。設定温度に近づいた後は消費電力量がかなり少ない状態で運転を続けるので、このときにかかる電気代はわずかなのです。
逆に、朝や夕方以降の涼しい時間帯であれば、室温も低くなっていて設定温度と大きな開きがないので、起動したときの消費電力量はそれほど大きくなりません。こんなときは、こまめに電源を切っても、電気代が高くなることはないのです。

このため、電気代がもったいないからと言って、少しの外出でもこまめにエアコンの電源を切っている人は逆効果の場合もあると言えます。
出かけるタイミングとその時間によって電源を入れたままにしておくか否かを考えるようにしましょう。

エアコンと扇風機やサーキュレーターを併用する

エアコンの電気代を抑えるためには、エアコンとほかの電化製品を組み合わせて使用する方法もあります。
おすすめなのは、冷暖房の際に扇風機やサーキュレーターを併用すること。
冷房の際は扇風機の風によって体感温度も下がりますし、部屋の下の方にたまった冷気を室内に循環させることもできます。暖房時には、部屋の上の方にたまる暖かい空気をサーキュレーターで攪拌すれば、室内の温度ムラが解消されてエアコンの効果が上がり、節電にもつながります。

室外機の場所に気を付ける

エアコンは屋外に取り付ける室外機と、部屋の中に取り付ける室内機の2つがセットになって初めて稼働させることができます。
しかし、室外機の設置場所に関しては、あまり気にしたことがない人もいるかもしれません。実は、室外機を置く場所はエアコンの稼働効率を大きく左右する要素であり、その設置場所によってかかる電気代も変わってきます。

室外機の周りに邪魔なものがあると熱をうまく排出できず、余計な負荷がかかって効率も悪くなるので、周囲に物を置かず風通しのよい場所に置くのがおすすめです。

また、直射日光がなるべく当たらない場所に置くことも大切です。直射日光が当たると十分な熱交換ができずに無駄な電力を消費します。ただし、すでに設置してある室外機を動かすと配管が破損して故障の原因になりますので、その場合は動かさないようにしましょう。どうしても直射日光が避けられないときには、日よけをつけるのもよい方法です。日よけをつける際は、吹き出し口を塞がないように注意してください。

室外機には室内の空気を排出するだけでなく、外気を取り込む働きもあるため、風通しのよい場所に置くことがおすすめです。
室外機から出た高温の空気をすぐに逃がすことができるだけでなく、室外機本体の温度も下がりやすくなります。また、直射日光がなるべく当たらない場所に置くことも大切です。直射日光が当たることによって室外機本体の気温が上がると、機械が壊れたり十分な働きを妨げたりすることにもつながるため、どうしても直射日光が避けられない場合はカバーの設置なども考えると良いでしょう。

省エネルギーのエアコンを使用する

最後に紹介する方法は、省エネルギー(以下省エネと表記します)の性能に優れたエアコンを使用するということです。
エアコンごとに設定されている消費電力量や期間消費電力量によってかかる電気代が異なることは、計算方法の部分で説明した通りです。設定されている消費電力量や期間消費電力量が低い省エネ性能に優れたエアコンは、経済的な節約はもちろん、電力消費を抑えることで環境の面でも役に立つものです。これからエアコンを買い替えようと思っている人や新しくエアコンの購入を考えている人は、省エネタイプのエアコンに目を向けてみませんか。

まとめ

今回はエアコンの電気代についての計算方法や節電する具体的な方法などを紹介しました。エアコンは1年を通して最もよく使う暖房・冷房器具の1つなので、エアコンの節電方法を身につけることで電気代を効率的に抑えることができます。
上手に活用して、おトクに快適な毎日を過ごしましょう。

プロフィール写真 プロフィール写真

監修:
節約・家電製品・消費生活アドバイザー
和田 由貴(わだ ゆうき)

暮らしや家事の専門家として講演、執筆、テレビ出演など多方面で活躍。
2007年には「容器包装廃棄物排出抑制推進員(3R推進マイスター)」に委嘱されるなど、環境問題にも精通している。
「節約は、無理をしないで楽しく!」をモットーに、暮らしや家事の専門家として快適と節約を両立する賢い節約生活を提案している。

和田由貴オフィシャルホームページ

  • Facebook
  • Twitter