公開日:2023年12月22日
更新日:2024年10月18日
冬場に重宝するホットカーペットですが、電気代の高騰を受けて「どれくらいの電気代がかかるのだろう?」という疑問を持つ方もいるのではないでしょうか。
ホットカーペットは、ほかの暖房器具よりも電気代が安いことがメリットです。電気代を抑えながら快適に暖を取り、家計にやさしい生活を送りましょう。
この記事では、ホットカーペットの電気代や節電方法などを解説します。
ホットカーペットは大きく3つの種類に分類できます。まずは、それぞれの特徴や電気代について見ていきましょう。
ホットカーペットの主な種類は次の3つです。
じゅうたん素材で、見た目も暖かなホットカーペットです。手持ちのカーペットやラグを敷いて使うタイプと、カバーがセットになっているタイプがあります。カバーが付いている場合は、自宅の洗濯機で丸洗いできるものを選ぶと、お手入れがしやすいでしょう。
じゅうたんタイプは商品数が豊富で、洋室・和室を問わずお部屋に合ったデザインや大きさを選べます。また、柔らかいじゅうたん素材なので、シーズンオフにはコンパクトに丸めての収納も可能です。
フローリングのように表面がツルツルしたホットカーペットです。
お手入れがかんたんで、中には防水加工が施されているものもあり、小さなお子さまやペットがいるご家庭にも向いています。キッチンなどの水回りでも活用しやすいでしょう。
狭い場所でも使用できる小さめのホットカーペットで、1人用の暖房器具として使用するのが一般的です。
足元だけを効率的に暖めたい場合に適しており、ソファの足元に置く使い方もよいでしょう。コンパクトなので、持ち運びしやすい点もメリットです。
ホットカーペットの中でも一般的なサイズである2畳用と3畳用の製品を例に、電気代の目安を確認していきましょう。
サイズと温度設定 | 消費電力の目安 | 電気代の目安(1時間) |
---|---|---|
2畳用(中) | 約215~230W | 約7円 |
2畳用(強) | 約324~330W | 約10円 |
3畳用(中) | 約333~370W | 約10~12円 |
3畳用(強) | 約370~519W | 約12~17円 |
ほかの暖房器具と比較すると、ホットカーペットの電気代は安いメリットがあります。代表的な暖房器具と、電気代の違いを比較してみました。
暖房器具 | 消費電力の目安 | 電気代の目安(1時間) |
---|---|---|
ホットカーペット(2畳用) | 約215W~330W | 約7円~10円 |
エアコン(暖房) | 100W~1,100W (立ち上がり時2,000W) |
約3円~34円 (室温などで変動) |
オイルヒーター | 約500W~1,200W | 約16円~37円 |
セラミックファンヒーター | 約600W~1,250W | 約20円~39円 |
電気ストーブ(ハロゲンヒーター) | 約180W~1,000W | 約6円~31円 |
こたつ | 約300W~600W | 約9円~19円 |
暖房器具によって熱が伝わる仕組みや用途は異なるため、電気代を安く抑えるにはそれぞれを適切に使うことが重要です。
ホットカーペットは直接触れることで熱を伝えるタイプの暖房器具です。部屋全体を暖めることはできませんが、上手に併用すれば、エアコンなどにかかる電気代を節約することが可能です。
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記事を読む寒い時期は暖房器具の使用によって電気代が高くなりがちなので、少しでも節電できたらうれしいですよね。ここでは、ホットカーペットの節電方法を紹介します。
ホットカーペットの下に断熱シートを敷くと、保温性が向上します。また、ひざ掛けを使えばホットカーペットの熱が逃げづらくなり、設定温度を低めにしても暖かく感じられるでしょう。
ある程度の暖を取れれば、ホットカーペットの電源を切っても一定時間は保温できます。運転時間を短縮すれば電気代を節約できるため、断熱シートやひざ掛けを有効活用しましょう。
ホットカーペットの設定温度を低くすれば、消費電力を抑えられ電気代が安くなります。製品によっては「弱」と「強」で、電気代に2倍の差が生じるため、ある程度暖を取れたら設定温度を低くしましょう。
断熱マットやひざ掛け、毛布などを併用すればホットカーペットの熱が逃げづらくなります。その結果、設定温度を低くしても快適に暖を取れるでしょう。
ホットカーペットとほかの暖房器具を併用して、家庭全体の電気代を抑える方法もあります。
部屋全体を暖めたいときにエアコンやオイルヒーターを高い設定温度で使用し続けると、電気代が高くなりがちです。冷えがちな足元はホットカーペットで暖め、エアコンやオイルヒーターの設定温度は低くすることで電気代を節約できます。
結果的に、エアコンやオイルヒーターだけで部屋全体を暖めるよりも、ホットカーペットと併用する方が電気代を抑えられる可能性があります。
ホットカーペットに備わっている節電機能を使うと、効率的な節電が可能です。
ホットカーペットによっては全体の半分だけを暖めたり、3分の1だけを暖めたりする分割機能が付いています。暖める範囲を狭くすると消費電力を抑えられ、電気代を節約できます。
例えば、暖める面積を半分にすれば、単純計算で電気代も半分ほどにできるでしょう。家族が集まっているときは全体を暖めて、1人のときは自分が座るスペースだけを暖めるなど、運転モードを切り替えながら使いましょう。
ホットカーペットの切り忘れを防ぐ機能が、オフタイマーです。ホットカーペットは運転中に音がしないため消し忘れてしまう可能性がありますが、オフタイマーを活用すれば無駄な消費電力を抑えられます。
「家電のスイッチを切り忘れてしまうことがある」という方は、オフタイマーを有効活用しましょう。
室温センサー機能とは、内蔵のセンサーが室温を検知し、室温に合わせて運転モードを自動調整する機能です。室温が高いときは設定温度を低くするため、必要以上に暖めて余計な電力消費を発生させるのを防げます。
適切な設定温度を維持してくれるため、快適性を高めるうえでも有用な機能です。
ホットカーペットは、暖める面積が広くなるほど電気代が高くなります。
ホットカーペットの大きさは2畳~3畳が主流ですが、4畳以上のサイズも販売されています。「大きい方が便利」という理由で必要以上に大きいサイズを購入すると、電気代が高くなるため注意が必要です。
書斎用であれば、足元だけを暖めるコンパクトなホットマットタイプでも足りるでしょう。また、一人暮らしであれば1畳用でも十分に足りることもあるため、部屋の広さや間取りを鑑みて最適なサイズを探してみてください。
電気代が安く、便利なホットカーペットですが、使用にあたって注意点もあります。ホットカーペットのメリットとデメリットをそれぞれ解説します。
ホットカーペットは足元を暖めてくれるため、底冷え対策に効果的です。暖かい空気は部屋の上部に溜まるため、エアコンやストーブでは底冷えを感じることがあります。
「足元がヒンヤリする」というお悩みをお持ちの方は、ホットカーペットを導入すれば寒さによるストレスを軽減できるでしょう。
ホットカーペットは、スイッチを入れてから数分で暖まります。帰宅して部屋が冷え切っているときでもホットカーペットを活用すれば、すぐに足元を暖められます。
エアコンやオイルヒーターなどをつけて部屋全体が暖まるまでホットカーペットで暖を取ることで、快適に冬場の寒さを乗り越えられるでしょう。
ホットカーペットは、空気ではなくカーペットそのものを暖めるため、部屋の空気が乾燥しづらいメリットがあります。鼻やのどの乾燥が気になる方にとって、健康面への影響が少ないホットカーペットは適しています。
エアコンやストーブを使うと、どうしても部屋の空気が乾燥してしまいがちです。湿度が40%を下回ると、ウイルスの活動が活発になるともいわれています。
空気の乾燥による健康面への影響を考えると、ホットカーペットは冬場において活躍する暖房器具といえます。
ホットカーペットで暖められるのは、設置している床部分のみです。足元を暖めるには最適ですが、部屋全体の温度を暖めたい場合は、エアコンやオイルヒーターなどの方が適しています。
ホットカーペットの上にカーペットやラグを敷きっぱなしにしていると、湿気が溜まりダニが発生してしまうことがあります。ダニはアレルゲン物質なので、鼻炎や喘息などの健康被害につながる可能性が考えられるでしょう。
ダニ退治機能が付いた製品を選べば、ダニの発生を抑えられます。購入前に機能を確認してみましょう。
低温やけど(低温熱傷)とは、長時間にわたって皮膚が暖かいものに触れると起こるやけどです。ちょうどいいと感じる温度であっても、長く触れることで深いやけどになる可能性があります。
安全に使用するためにも、十分に暖を取れたら設定温度を下げたり、タイマー機能を活用したりして低温やけどを防ぎましょう。
ホットカーペットは、暖房器具の中でも電気代が安いメリットがあります。有効活用すれば、冬場の電気代を抑えられるでしょう。
ホットカーペットは気軽に使える暖房器具で、特に足元の底冷え対策に効果的です。断熱シートやひざ掛けをあわせて使用すれば、電気代を抑えつつ快適に暖を取ることが可能です。
ただし、部屋全体を暖めるには不向きなため、寒さが厳しいときはエアコンやストーブなどとの併用をおすすめします。体調を崩さないためにも、ホットカーペットとほかの暖房器具を併用しながら、快適に冬場を過ごしましょう。