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既存環境として利用中のGoogle Cloudに加えて、新たにAlibaba Cloudを利用し相互にデータ連携したい、というシナリオがあると思います。あるいは、Alibaba Cloudを利用中だけど、データをGoogle Cloudへ連携したい、というシナリオもあると思います。
今回はそのシナリオを満たすために、Alibaba CloudのVPN Gatewayを使ってAlibaba CloudとGoogle CloudをVPN接続してみたので、その構築手順を紹介します。
VPN Gatewayを使ってAlibaba CloudとGoogle Cloudを連携する構成図は次の通りになります。
※構築手順の説明のために、本記事ではIPアドレスを公開していますが、全てダミーのIPアドレスとなります。
VPN接続用グローバルIPを作成します。
VPNを作成します。高可用性を重視した構成などがありますが、今回はシンプルな構築デモなので、高可用性なしの構成を選びます。
ルーティングのオプションは「ポリシーベース」を選びます。
VPN Gatewayインスタンスを作成します。
Customer Gatewayインスタンスを作成します。IP Addressには先ほど作成したGoogle CloudのVPNのグローバルIPアドレスを記入します。
IPSec接続を設定します。
「VPN Gateway」「Customer Gateway」では先ほど作成した各インスタンスIDを選択します。「Routing Mode」では今回「Protected Data Flows」を選びます。
また、「Local Network」にはAlibaba Cloud側セグメントを、「Remote Network」にはGoogle Cloud側セグメントを指定します。
「事前共有鍵」には任意の文字列を設定し、それ以外は初期値のままとします。
Google CloudでVPNトンネルのステータスが「確立済み」になっていることを確認します。
AlibabaCloudでコネクションステータスが「✔」になっていることを確認します。
これで、Alibaba CloudからGoogle Cloudへデータ疎通ができるようになります。
Google CloudとAlibabaCloud両方ともルーティングのオプションとして「ポリシーベース」と「ルートベース」の2種類を選ぶことができます。著者は最初ルートベースで接続を行いましたが、トンネルのステータスがエラーとなり、接続できない事象に遭遇しました。そのため、「ポリシーベース」で接続したら、すぐ接続できるようになりました。色々調べたら、ポリシーベースと、ルートベースはトランジット通信ができるかという観点での違いがあるようでした。
今回、Alibaba CloudとGoogle CloudのVPN接続を紹介しました。VPN接続による連携ができたら、今度はAlibaba CloudでWeb三層によるサービスを運用し、そのデータログをGoogle Cloudへ集約、分析するというアプローチなどが色々できます。
ゆくゆくはAlibaba Cloud ACK one、もしくはGoogle Cloud Anthos によるセキュリティの高い接続によるマルチクラウドアプローチを仕掛けることもできます。
また、Google Cloudの他、AWS、AzureもVPN Gatewayを使ってAlibaba Cloudと接続する手順を公開していますので、こちらも参考にいただければ幸いです。
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