ソフトバンクのAWS全冠エンジニアに成功の秘訣を聞いてきた

2022年10月27日掲載

キービジュアル_aws 全冠

AWSの「2022 APN ALL AWS Certifications Engineers」に、ソフトバンクエンジニア4名が表彰されました。

本記事では、どのようなモチベーションで勉強を継続してAll Cert(全冠)を実現できたのか、その秘訣をインタビュー形式で紹介します。

目次

  • 2022年にAll Certで表彰された方にその秘訣を伺いました
  • これからAll Certを目指す方の参考になるはずです

はじめに

今回はインタビュアーとして、寺尾が皆さんのお話を聞いてきました。

改めまして、All Cert(全冠)とは、AWS の11個のAWS認定資格を一定期間内に全てを取得したエンジニアのことです。

その中でも、AWSのパートナープログラム「AWSパートナーネットワーク(APN)」に所属する企業を対象とした「APN ALL AWS Certifications Engineers」として、以下の4名が表彰されました。

  • 岩楯 裕介 (法人事業統括 クラウドエンジニアリング本部 PaaSエンジニアリング統括部)
  • 依田 俊太郎(テクノロジーユニット ネットワーク運用本部)
  • 穂積 和貴(テクノロジーユニット ソリューションシステム開発本部)
  • 朱雀 健司(テクノロジーユニット ビッグデータ戦略室)

岩楯さんは業務の都合で参加できなかったので、依田さん、穂積さん、朱雀さんの3名にお話を聞きました。

左から、朱雀さん、穂積さん、依田さん_aws 全冠 左から、朱雀さん、穂積さん、依田さん

ALL Cert をとるために、モチベーションの維持はどうしてましたか?

寺尾(以降、司会):はじめまして、本日はどうぞよろしくお願いします。まずみなさんにお聞きしたいのですが、お互いに面識があったんでしょうか?

全員:いや、ないです(笑)

司会:無いんですね!一人でもくもくとやってきたってほんとすごいですね。モチベーションの維持はどのように行っていたのでしょうか?

依田:副賞の楯が欲しかったんです。他の人の「全冠しました」みたいなブログの記事とか見て憧れていました。でも、最初は目指していなかったんですが、途中まで取ったら「もうちょっとで取れるじゃん」って気がついて、最後は意地になってました。

(編集注:取材当時、副賞が到着しておらず楯と表現していましたが、2022年は真空タンブラーでした)

後日撮影をした副賞の真空タンブラー_aws 全冠 後日撮影をした副賞の真空タンブラー

穂積:私も最初は目標があったわけではなくて、そもそもAWSを最初触ったのは入社研修で初めて触って、それがきっかけで単純におもしろいなーって思って、今3年目のエンジニアなんですけど、ここまで来ちゃった感じです。

司会:新卒入社3年目で全冠するのすごいですよね!

依田:実は私もAWSを初めて触ってからだと2〜3年です。しかも資格は3年と言う期間があるので、期限を過ぎたら取り直しになるので面倒なんです。だから比較的短期間でとらなきゃいけないんです。しかも、今年からSAP * が増えたので来年は難しいなと思って、がんばって今年取れて良かったです。

編集注:SAPとは、AWS認定資格 SAP on AWS - Specialty のことで、「5 年以上の SAP 経験」、「1 年以上の SAP on AWS での作業経験」が推奨されており、全冠を目指すのが2023年以降難しくなったと言われています。

朱雀:私は入社4年目です。インターンで初めてAWSを触って、そこですごく好きになって、いろんなサービスを触りながら勉強を続けていました。
資格取得にを目指すきっかけは、Cloud Practitionerという最初の資格があるんですけど、受かるだろうと甘く見てたんですが、受けてみたら落ちてしまって、そこから火が着きました。

司会:ちなみに、お仕事的にはクラウド使う仕事をしているのですか?

依田:あまり使ってはいませんが、ちょっとだけ、クラウドを使ってます。

穂積:使ってはいないですが、使っているシステムがどうやってできているのか想像できる様になったのは資格のおかげです。

朱雀:現在は、出向してAgoop * にいるんですが、出向前は全くクラウドとかやってなかったです。

編集注:Agoopとは、ソフトバンクのグループ会社で、スマートフォンアプリから位置情報・センサー情報を集積し、人の流れを解析する事業を行っています。よくテレビでもコロナ禍の人流解析としてAgoopのデータを元にした図などが紹介されています。

司会:Agoop ではAWSを利用しているのですか?

朱雀:Agoopでは、ほぼAWSでやりくりしています。

苦労したポイントって何ですか?

依田 俊太郎(テクノロジーユニット ネットワーク運用本部)_aws 全冠 依田 俊太郎さん(テクノロジーユニット ネットワーク運用本部)

司会:やっぱり、みなさん得意分野も苦手分野も有るじゃないですか、苦労したポイントって何ですか?

依田:私は、オンプレをやってきた経験から、クラウド特有の作法や、ベストプラクティスがたくさんあって、サービスも200近くある。まずはそこに苦労しました。特に、最後のプロフェッショナルだと細かい所も聞かれるし。

司会:200個全部覚えてます?

依田:全部覚えているわけではないですね、新しいサービスはでませんし。そして、試験に出そうなプロダクトだけ覚えて、次の試験に行く前に一旦全部忘れますw

穂積:私も全然覚えてないですね

一同:(頷きながら笑い)

司会:試験勉強のために一旦まっさらにして次の資格に臨むんですね(笑)

朱雀:試験内容のポイントを押さえておけばだいたいよくて、細かい所は半分運で、短期記憶で何とかなります。

自分のご褒美は?

司会:最後の資格に受かったときには何かしましたか?自分のご褒美とか。

依田:最後はソリューションアーキテクトプロフェッショナルですが、最後に受かったときは、「やった!」って自己満足に浸ってました。

とにかく、楯がほしかったです、これで楯が貰える!って喜びました!

穂積:私はネットワーク系が苦手で、2回落ちてて、3回目で受かったときはホントに喜びました。特に何かご褒美とかはやってないですね。

司会:みなさんストイックすぎないですか?(笑)

朱雀:僕も苦手分野が大変で、ネットワークと機械学習が結構苦労しました。基本的にその分野の基礎知識を持っていることが前提になっていて、AWS上でどのように使うかが問題として出るので、基礎知識を得るのに結構苦労しました。

司会:そうですよね。機械学習のバックグラウンドを勉強するだけでも一苦労ですよね。

朱雀:他の資格は分かりませんが、AWSの資格はその場ですぐに合格が分かるじゃないですか?その瞬間にドーパミンがどばーっと出て「きたーー」っていう感覚で、めちゃくちゃテンションが上がります。

最後の資格の時も「ぶしゃーー」って感じで快感でした(笑)

朱雀 健司 さん(テクノロジーユニット ビッグデータ戦略室)_aws 全冠 朱雀 健司 さん(テクノロジーユニット ビッグデータ戦略室)

対策期間はどのくらい?いつ勉強してる?何で勉強した?

司会:一つの試験でどのくらいの期間勉強するんですか?

朱雀:さっき言ったみたいにネットワークみたいな苦手な資格は2〜3ヵ月、得意なやつは1ヵ月くらいですね。

司会いつ勉強してますか?

依田:私が取り組んだのはコロナ禍でリモートワーク勤務が開始された時期だったのですが、これまで往復3時間かかっていた通勤時間がなくなったのですよね。なので、通勤時間分を勉強時間に充てました。だからリモートワークがなかったら取れてなかったと思います。

司会:なるほど!!僕が寝ている時間、勉強していたんですね。素晴らしいですね。

穂積:僕は、入社当時から在宅勤務だったので、平日終業後2−3時間くらい勉強して、試験前は一夜漬けみたいに淡々と覚えるというのをやってました。

司会模擬試験問題とかやりました?

依田:PDFの公式の10問くらいのサンプル試験問題があるので、必ずやってました。

あと、公式の模擬問題があるので、受かったら次のやつが無料で貰えるので、必ずやった方がいいです。

最初の試験に受かると、次の試験が半額になって、模擬試験が1回無料で受けられるので、必ず試験を受ける前に模擬試験を受けてました。

朱雀:仕事終わりに3時間くらい勉強してました。ソフトバンク社内だとUdemyを無料で受けられる施策をしているのですが、そこに対策教材がたくさんあるので、それを使って勉強していました。
あとは、みんなと同じように模擬試験などをやってました。

穂積:Udemyはすごく良いですよね。

問題集とかもあって、有料のコンテンツが使えるので勉強に使ってました。

依田:ソフトバンクだと無料で使えるからいいですよね!

穂積:Udemy以外にも、ソフトバンク社員であれば無料で受講できる研修に2回くらい参加して、授業を受けながら学ぶこともやってました。

穂積 和貴 さん(テクノロジーユニット ソリューションシステム開発本部)_aws 全冠 穂積 和貴 さん(テクノロジーユニット ソリューションシステム開発本部)

次に目指したい物は?

司会:AWS 全冠を達成したわけですが、次に目指す物は決まっているんですか?

依田:次は、Azureをやってます。まずは、下から4つとりました。
実はGoogle Cloudの資格も全部持っているんです!3大クラウド3つめのクラウドに挑戦中です。

司会:すごい!!

依田:今は、AWSの知識はすっかり忘れて、Azureをやってます。

司会:でも、ベースは似てますよね。

依田:そうそう、だいたい一つのクラウドに取り組んでから、他のクラウドの勉強をすると、それぞれの共通点などに気づきますよね。基本的な概念は似ているので、違いの所だけ覚えれば良いです。

司会:でも、だんだん混乱してきません?

依田:そうです、混乱するから前の資格は一回忘れるんです。

穂積:みんな考えることは一緒ですね(一同笑い)
僕は、Google Cloudの前にAzureを全部取っていて、今Google Cloudをやっています。
まず、Google Cloud の機械学習はとりました。大学でAI系はやっていたので、比較的得意なんですよね。

司会:得意分野からやっていてるんですね。
たとえば、機械学習だと、機械学習をAWS、Azure、Google Cloudをとるみたいに、クラウドまたぎで取っていくのはどうなんですか?混乱します?

依田:私は、AWSとGoogle Cloudはほぼ並行して取っていきました。同時進行でした。でも、おすすめしません。混乱します(笑)
ちょうど在宅勤務が終わりそうな雰囲気がでてきたので、急ぐためにそうやって詰め込みました。

朱雀:みなさんすごいなー。次はGoogle Cloud取れたら良いなーと思ってたんですが、既に取ってるななんてみんなすごいなー

司会:僕はコロナで寝てばかりいたところ、みんなは勉強してたってのがほんとすごい。2年前のぼくに説教してほしいです(笑)

これからAll Certを目指す人にアドバイス

司会:最後の質問です。

これからAll Certを目指す人にアドバイスとかありますか?

朱雀:All Certをもう目指している人にはあまりアドバイスは無いんですが(笑) 、そのモチベーションがあれば時間を掛ければ取れると思うんです。

一つアドバイスをすると、資格の勉強をするときに気をつけるのは、資格だけの勉強にならないように気をつけてました。

ソフトバンクだと、資格を取ったら試験料が無料になるし、報奨金がでたり、Udemyが無料でつかえたりと資格を取りやすい環境がとても整っていて、ホント恵まれてるなーって感じています。なんでみんなやらないのかなーって不思議なくらいです。

なので、モチベーションを持ち続けていれば取れると思います。

穂積:ほとんど言われたんですが、ソフトバンク外の人に向けてお伝えすると、ソフトバンクはとても良い環境だなととても思います。

依田:試験に受かると、受験料免除と報奨金がでるので、会社の支援制度は使いまくった方がいいですね。

朱雀:受験料の免除がなかったらやってなかったですね。

一同:そうですね(笑)

依田:安くはない受験料を11回も自腹で支払って受験するのはかなり厳しいですよね……

朱雀:もしかりに、1回落ちても、2回目に受かったら受験料免除+報奨金があるので、赤字にはならないのは励みになります。

司会:報奨金を全部あわせるだけでもモチベーションになりますね。

依田:良い感じになりますね。

司会:みなさん、自分へのご褒美はあまりなくて、モチベーション維持続けるのはホントすごいですね。

朱雀:試験が終わったときの合格を見たときの喜びが一番のご褒美ですね。

依田:何度も言いますが、僕は楯が欲しい(笑)

司会:早く届くと良いですね!

本日はありがとうございました。

一同:ありがとうございました。

まとめ

今回は、ソフトバンクのAWS All-Certの3名に話を聞きました。これから受けようとされる方の参考になれば幸いです。

 

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