【Google GenAI】Gemini Enterprise に Teams を接続してみた

2026年1月29日掲載

本記事では、Gemini Enterprise (旧 Agentspace) の Microsoft Teams コネクタを活用し、Teams 内に格納されているデータを Gemini Enterprise で検証した結果、接続方法などについて紹介します。

目次

Gemini Enterprise とは

Gemini Enterprise (旧 Agentspace) とは、Google Cloud が提供する企業向けの AI エージェントプラットフォームです。企業全体の情報を一元化し、社内情報を検索したり、メール送信やカレンダー作成などのアクション機能を行うことができます。
 

Gemini Enterprise の機能概要については、以下の記事も参照してください。

Gemini Enterprise とは? Gemini Enterprise 機能紹介

Gemini Enterprise で Teams 内の会話を要約・メッセージを送信する

では、具体的な接続・設定方法を紹介する前に、まずは Gemini Enterprise と Teams を連携させることでどのようなことが実現できるのか、実際の挙動を見ていきましょう。
 

まず、ユーザーとの直近の会話を検索します。

クエリ:「〇〇(対象ユーザー)との直近のTeamsチャットを要約して」

Gemini Enterprise で「〇〇(対象ユーザー)との直近のTeamsチャットを要約して」と質問し、検索結果が要約されている画面

 

検索元のチャット:

クライアント提出資料について会話している Teams 内チャット画面

 

今日の Teams でのチャットを検索し、要約してくれています。

 

次に、このユーザーにメッセージを送信します。

クエリ:「〇〇さんにデザインチェックはどうか確認のチャットを送りたい」

Gemini Enterprise で「〇〇さんにデザインチェックはどうか確認のチャットを送りたい」と質問した結果、Teams チャットメッセージ送信ボタンが表示されている画面

 

Teams チャット:

Gemini Enterprise 側で送信してほしいと指示したメッセージが Teams で送信できていることを示す画面

Gemini Enterprise の画面だけで Teams のチャット内容を検索、さらに新規チャットを送信することができました。

チャットと同じように、チャンネル内のメッセージを検索・新規チャンネルメッセージを送信することも可能です。

Gemini Enterprise と Teams の連携方法

Gemini Enterprise に Teams のデータを連携させる方法をご紹介します。

ブログ執筆時点での情報となりますので、最新のコネクタ接続方法についてはGoogle 公式ドキュメントを参照してください。

また、現時点では Teams 連携はパブリックプレビュー機能であり、今後仕様変更される可能性があります。

Entra ID 側の設定

アプリを登録する

まず、Microsoft Entra 管理センターの「アプリの登録」ページにてアプリを新規登録します。

リダイレクト URI として、「Web」を選択し、以下の URL を入力します。

https://vertexaisearch.cloud.google.com/oauth-redirect

 

作成したアプリ詳細画面の [概要] メニューにて、クライアント ID・テナント ID をどこかにメモしておきます。

 

Entra ID 管理のアプリ概要画面

クライアントシークレットを発行する

作成したアプリ詳細画面の [証明書とシークレット] メニューにて [クライアント シークレット] を追加します。

アプリにクライアントシークレットを追加する画面

発行された値(Client Secret)をどこかにメモしておきます。

API の権限設定

Gemini Enterprise で検索するのに必要な API の権限を設定します。

アプリ詳細画面にて、[API のアクセス許可] ページ内の [アクセス許可を追加] をクリックします。

アプリに API のアクセス権限を追加する画面

権限の種類として [Microsoft Graph] > [委任されたアクセス許可] を選択し、次の権限を選択します。

  • Chat.Read
  • Chat.ReadBasic
  • ChatMessage.Read
  • Channel.ReadBasic.All
  • ChannelMessage.Read.All
  • Team.ReadBasic.All
  • User.Read
  • ChannelMessage.Send(チャンネルメッセージ送信のアクション機能に必要)
  • ChatMessage.Send(チャットメッセージ送信のアクション機能に必要)

権限追加後は、管理者からの承認が必要です。

グローバル管理者またはアプリケーション管理者ロールが付与されたアカウントで、該当アプリの [API のアクセス許可] ページに移動します。

[管理者の同意を与えます] というボタンをクリックして、権限を承認します。

API のアクセス許可に管理者の同意を与える画面

 

権限の状態に全て同意済みのチェックマークが入っていることを確認します。

API のアクセス許可に管理者の同意が与えられた状態の画面

Gemini Enterprise で Teams データストアを作成する

Gemini Enterprise アプリに Teams データストアを接続させることで、Teams のデータを検索できるようになります。

 

Gemini Enterprise アプリを選択後、[接続されたデータストア] メニューにて [新しいデータストア] をクリックします。

Gemini Enterprise にてデータストアを追加する画面

 

Teams を選択します。

データストアの種別として Teams を選択する画面

 

先ほどメモしたクライアント ID、クライアントシークレット、テナント ID を入力し、ログインボタンをクリックします。

クライアント ID 、シークレットなどを入力する画面

 

認証に成功すると、「関連付けられた ID でログインしました」というメッセージが表示されます。

Teams 認証に成功したことを示す画面

 

[詳細オプション] にて、[Azure Tenant] の欄に先ほどのテナント ID と同じものを入力します。

詳細オプションにて [Azure Tenant] を入力する画面

検索する対象、有効にするアクション機能を選択し、データストアの名前を入力すると、データストアの作成は完了です。

 

私が作成した際は 10 分ほど経過した後、Teams のデータが Gemini Enterprise に反映されました(作成したデータストアのステータスから確認できます)。

 

また、Teams などの Microsoft データの検索精度向上には、Microsoft Entra ID コネクタを接続し、ナレッジグラフを ON にすることが推奨されています。

詳しくは以下の公式ドキュメントをご参照ください。

ナレッジグラフ: インテリジェントなコンテキスト アウェア検索の実現

Microsoft Entra ID を接続する

まとめ

本記事では、Gemini Enterprise (旧 Agentspace) に Microsoft Teams コネクタを接続し、Teams 内のチャット履歴の要約やメッセージを送信する方法、およびその設定手順を紹介しました。

この連携により、ユーザーは複数のアプリケーションを行き来することなく、Gemini Enterprise という一つのインターフェース上で「情報の検索」から「コミュニケーションの実行」までをシームレスに完結できるようになります。

今回は Teams を例に挙げましたが、Gemini Enterprise は他にも多種多様なサードパーティサービスとの連携をサポートしています。社内に点在する非構造化データを一元的に集約し、AI エージェントを「社内情報のプロフェッショナル」として育成することで、業務効率は飛躍的に向上します。

パブリックプレビュー機能ということもあり、今後のさらなるアップデートにも期待が高まります。ぜひ本記事を参考に、Gemini Enterprise と Teams の連携を試し、次世代のワークスタイルを体感してみてください!

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