中小企業がアフターコロナでもWeb会議をもっと活用するためのポイント

中小企業がアフターコロナでもWeb会議をもっと活用するためのポイント

(2021年6月29日掲載)

コロナ禍は企業活動にさまざまな変化をもたらしました。テレワークを導入している会社が増え、同じ場所にいない相手とWeb会議を通じてコミュニケーションを行うことも日常となりました。

国土交通省の「令和2年度 テレワーク人口実態調査」によると、テレワークを経験した従業員の64.3%がテレワークに満足しており、81.5%がテレワークを引き続き実施したいと回答しています。テレワークの良かった点として評価されているのは、通勤に関してと時間の融通が利く点です。

国土交通省「令和2年度 テレワーク人口実態調査」 引用:国土交通省「令和2年度 テレワーク人口実態調査」
https://www.mlit.go.jp/report/press/content/001391381.pdf

2点に共通して言えるのは「移動に費やす時間が少なくなった」ことです。当然ですが、会議へ参加するために移動をすると、その移動時間で取り組めたはずの業務ができなくなります。テレワークで移動時間が減ったことを「時間の有効活用」と歓迎する従業員が多いのは、納得できる結果です。

そして移動時間の減少に最も寄与しているのは、従来は対面で行っていた打ち合わせがWeb会議に変わったことではないでしょうか。

事実、コロナ禍でのテレワーク普及に伴い、Web会議を活用する企業は44%から63%へと大幅に増加しています。

MM総研 「SaaS・コラボレーションツール利用動向調査」

引用:MM総研 「SaaS・コラボレーションツール利用動向調査」
https://www.m2ri.jp/release/detail.html?id=420

業務改革として、移動に費やす時間や費用を削減するために試行錯誤している企業は以前から数多くありました。そんな企業の多くは、Web会議が移動時間の減少にダイレクトに効果があり、結果、一人一人の生産性を上げ経費削減を可能にすることをコロナ禍で確認したのではないでしょうか。
時代の流れとともに、企業も新技術の導入が必要となりますが、Web会議は、まさにそのひとつと言えるでしょう。

ワクチンの普及によりテレワークを廃止しようと考える企業は増えるかもしれません。しかし、Web会議による生産性の向上と経費削減というメリットを一度体験してしまった以上、Web会議無しの企業活動に戻ることはありえないでしょう。

今更聞けないWeb会議をもっと活用するコツ

企業活動になくてはならない存在となったWeb会議ですが、テレワーク実施に伴いなし崩し的に使いはじめたままにはなっていないでしょうか?
ポイントを抑えるだけでWeb会議はもっと快適に行えるようになります。Web会議をもっと活用するための3つのコツをご紹介します。

1.音声の途切れ対策
大勢がWeb会議を利用する場合、音声が途切れたり、反応スピードが遅くなることがないでしょうか?
Web会議は画像と音声を送ることになるので、相応の通信が発生します。回線が混み合うと、映像が途切れたり音声が届かなくなってしまいます。音声途切れによって会議の進行に支障を出さないためには、安定した回線の確保が必要です。1対1の小規模なWeb会議ではなく、同時に大勢が利用すると想定される場合には安定した回線の確保を忘れないようにしましょう。

2.録画機能
Web会議用のツールの中には、録画機能がついているものも存在します。例えば、Zoom、Google Meet、Microsoft Teams ではいずれも録画機能が利用できます。議事の内容を確認したい場合に便利なので、まだ利用したことのない方はぜひ試してみてください。

<Zoom の場合>
ホスト、および、ホストが許諾した参加者はミーティングを録画し、録画データを保存できます。(無償ライセンスではローカル保存のみ)

<Google Meet の場合>(Business Starterプランを除く)
主催者または主催者​と同じ組織に属しているユーザーのみ録画ができます。ビデオファイルは主催者の Google ドライブに自動保存され、参加者に共有できます。

<Microsoft Teams の場合>
録画は自動でクラウド(OneDrive,SharePoint)へ保存され共有できます。

3.他ツールとの連携
Web会議だけの利用のみならず、多機能にさまざまな場面に役立つツールと連携できるものがあります。

<Zoom の場合>
App Marketplaceに掲載されているアプリとの連携が可能です。

<Google Meet の場合>
Google Workspace のほかのツールとの連携を図ることができます。
活用例としては、Google カレンダーのスケジュール機能を利用して簡易的なスケジュール調整と情報共有、そして会議参加の確認メールの対応などがあります。

<Microsoft Teams の場合>
Web会議に加えて、チャット、Office 365アプリと結合しての共同作業が可能です。Office 365でのチームワークを実現するためにハブとなります。

Web会議ツール、無料ライセンスと有償ライセンスはどう違う?

Web会議ツールの多くに無償と有償のライセンスがあります。使い方により、無償ライセンスだけで良いのか、有償に切り替える方が良いかを判断する必要があります。選定ポイントについて解説します。

1.セキュリティ
まず考えなければいけないのは、セキュリティです。Web会議から会社の重要な情報が漏えいしてしまう事態は避けなければなりません。
有償ライセンスの場合、音声を含むデータは暗号化されますので情報漏えいリスクを抑えることができます。
加えて、有償ライセンスではツール側でも情報漏えいを防ぐ対策をとることができます。例えばZoomの有償ライセンスであれば、利用者に対してミーティングの録画機能やファイル転送機能の利用を制限することができ、よりセキュリティに配慮した運用が可能です。(一部ツールでは無料ライセンスでも暗号化されています)

2.各種機能
多くのWeb会議システムでは、Web会議への参加人数や開催時間、録音や録画の機能などについて、無償ライセンスでは機能を制限しています。分かりやすい例でいうと、Zoomの場合、無償ライセンスでは3名以上の会議が1回最大40分という時間制限があります。
「肝心な時に必要な機能が使えない」とならないためには、無償ライセンスで利用できる機能を事前によく確認し、ニーズに応じて有償ライセンスへのアップグレードを検討する必要があるでしょう。

最後に

現在のWeb会議ツールは、ビジネスシーンにあわせて、さまざまな機能を付与しているものもあります。
多くの場合、業務を行う際にボトルネックになっていた点の強化やプロセスの簡略化につながる機能を利用するためには、有償ライセンスが必要です。Web会議を社員一人一人の生産性を上げるために利用するならば、有償ライセンスへのアップグレードを検討した方が良いでしょう。

(文:松島)