【徹底解説】AppSheetとGemini連携で劇的効率化!AIによるデータ処理を自動化

2025年5月12日掲載

Google Meet

AppSheet で始めるDX:Gemini 連携で業務効率を飛躍的に向上!

もっと効率的に働きたい」「日々のルーティンワークから解放されたい」と感じていませんか?

AppSheet とGemini の連携が、まるで魔法のようにあなたの救世主になるかもしれません。AIのパワーを活用することで、面倒な作業から解放され、本当に重要な仕事に集中できる未来が、すぐそこに待っています!

この記事では、AppSheet とGemini の連携について、初心者の方にも分かりやすく徹底解説します。具体的な活用事例や設定方法導入のメリット・デメリットまで、気になる情報を余すことなくお届けします。

この記事を読めば、あなたもAppSheet とGemini で、業務効率化の波に乗れること間違いなし!

目次

この記事でわかること

この記事のポイント

  • AppSheet とGemini の基本:初心者でも分かりやすく解説
  • AppSheet × Gemini でできること:具体的な活用事例をご紹介
  • AIによるタスク自動化機能の詳細:業務効率化の可能性を探る
  • 実際に使ってみた!:設定方法と検証結果をステップごとに解説
  • 導入のメリット・デメリット:導入前に知っておくべき注意点
  • AppSheet × Gemini で切り拓く、データ処理の未来

こんな方にオススメ

  • 日々のデータ処理に時間を取られている方
  • もっと効率的に働きたい方
  • AIのビジネス活用に興味がある方
  • AppSheet に興味がある方
  • ノーコード開発に興味がある方

本記事は執筆時時点の情報をもとにしており、現在の仕様とは異なる場合がございます。

ご注意ください

本稿で紹介する機能(AI in automations)は、現在プレビューリリース版です。プレビュー版のサービスは、テスト環境でのみご利用いただくことを前提とされており、本番環境のアプリでの利用は推奨されません。 

なお、本機能を利用するには、AppSheet Enterprise Plus ライセンスが必要です。Google Workspace に標準で付帯されているAppSheet CoreではAI Task(AI機能)がグレーアウトしてしまい有効にすることができません。

さらに詳細を知りたい場合は 自動化における AI の概要 をご確認ください。

AppSheet と Gemini のAI連携機能

AppSheet と Gemini って何?

まず、今回の主役である「AppSheet 」と「Gemini 」について、簡単に説明します。

AppSheet : Googleが提供するノーコード開発(プログラミングの知識がなくても、視覚的な操作でアプリを開発できる手法)プラットフォームです。スプレッドシートなどのデータソースを使って、モバイルアプリやWebアプリを簡単に作成できます。「業務アプリをサクッと作りたい!」「もっと手軽にアプリ開発したい!」そんな願いを叶えてくれる便利なツールです。

Gemini :Gemini は、Googleが開発した、非常に高度なAIモデルです。テキスト、画像、音声など、様々な情報を理解し、まるで人間のように自然なやり取りをすることができます。「AIに色々な作業を任せられたら、どれだけ楽になるだろう…」そんなあなたの夢を現実にする可能性を秘めています。 

今回、紹介するのは、AppSheet とGemini がタッグを組むことで実現する「AIによるタスク自動化機能」です。この機能を使うと、複雑なビジネスロジックを記述することなく、AIに様々なタスクを自動化させることができます。「今まで人間がやっていた作業を、AppSheet で作ったアプリ上で、Gemini (AI)が代わりにやってくれる」と考えると、イメージしやすいかもしれません。

AppSheet のAI機能について

AppSheet のAI機能は、主に以下の2つがあります。

  • Gemini for App Creationt : AIの力を使って、自然言語(普段私たちが話したり書いたりする言葉)からアプリを作成する機能
  • Gemini in AppSheet Solutions: AIの力を使って、入力されたデータを処理し、データを抽出したり分類したりする機能

この記事では、2つ目の「Gemini in AppSheet Solutions」に焦点を当て、AppSheet のAIによるタスク自動化機能について詳しく解説していきます。

Gemini によるタスク自動化機能の詳細とは?

AIによるタスク自動化機能を使うと、複雑なビジネスロジックを記述することなく、AIに様々なタスクを自動化させることができます。「今まで人間がやっていた作業を、AIが代わりにうまいことやってくれる」と考えると、イメージしやすいかもしれません。

現時点では以下の機能が利用可能となっています。

AI
タスク

説明

分類

  • 定義済みのカテゴリに情報を分類します。
  • 色、メーカー、形状などのラベルをつける

抽出

  • 画像(写真など)やファイル(PDF)から情報を抽出します。
  • 抽出した情報のうち、データベースに保存する情報を選択します。
  • 注: プレビュー リリースでは、Extract AI タスクは画像と PDF ファイルからのみ情報を抽出できます。
  • アップロードされたファイルから含まれている情報を読み取る(記載されている文字、色、形状など)
  • 読み取った情報を文字化してデータベースに登録する

 

例えば、現時点では以下のようなタスクを自動化することができます。

  • 写真をアップロードして、ジャンルごとに分類してもらう(例:風景、人物、食べ物、状態など)
  • 写真の内容から、簡単な説明文を自動生成してもらう
  • 写真に含まれる文字を認識し、テキストデータとして抽出する

これにより、写真整理、データ入力、レポート作成などの作業を大幅に効率化することが可能です。

AppSheet × Gemini で広がる可能性:具体的な活用アイデア

AppSheet × Gemini のAIタスク自動化機能は、様々なビジネスシーンで活用できそうです。

  • 営業部門: お客様の名刺を写真に撮って自動的に連絡先名簿を作成。これにより、営業担当者は顧客情報を手入力する手間が省け、商談準備や顧客フォローなどより重要な業務に時間を割くことができます。
  • マーケティング部門: 商品の写真をアップロードするだけで、キャッチーな商品紹介文をAIが自動生成。SNS投稿や広告作成がよりスピーディーに。
  • 総務部門: 備品を資産管理番号のシールごと写真に撮ってアップロードするだけで備品の管理が完了。棚卸し業務の大幅な効率化。
  • 建設業: 工事現場の写真をAIが分析し、進捗状況や安全管理上の問題点を自動でレポート化。現場管理の効率化と安全性向上に貢献。

これらはほんの一例です。あなたのアイデア次第で、AppSheet × Gemini の可能性は無限に広がります。

 

Gemini 連携で得られるメリット

AIによるタスク自動化機能を使うと、以下のようなメリットがあります。

  • 業務のスピードアップ: モバイルデバイスがあれば、その場で写真を撮って、すぐに整理・分析することが可能になります。今まで時間がかかっていた作業も、あっという間に完了します!
  • 手作業によるミスを削減: 人間が行う作業はどうしてもミスが発生しがちですが、AIを活用することで入力ミスや分類ミスなどを大幅に減らすことができます。
  • 生産性向上: 定型業務をAIに任せることで、人間はより創造的な仕事に集中できるようになります。

Gemini 連携の注意点:導入前に知っておきたいこと

一方で、AIによるタスク自動化機能を使う際には、以下の点に注意する必要があります。

  • 分類や認識の精度: AIの分類や認識の精度は100%ではありません。特に複雑な画像や、似たようなカテゴリがある場合などは、期待通りの結果が得られないこともあります。
    • 対策: AIの結果を鵜呑みにするのではなく、必ず人間の目で確認するようにしましょう。AIの力を借りることで大幅な省力化にはなりますが、過信は禁物です。
  • AIの判断基準: AIがどのような基準で判断しているのかが、ブラックボックス化しやすいという側面があります。
    • 対策: 現状では、AIの判断基準を完全に理解することは難しいですが、事前の検証を通じてAIの得意・不得意や期待値ギャップを把握しておくことが重要です。

使ってみてわかった!Gemini 連携の実力

実際に、AppSheet のAIタスク自動化機能を試してみました!

アプリの概要

  • アプリ名は「Update Photo Analyze」。
  • 写真をAppSheet にアップロードしてAIが写真を分析
  • タイトル、AIが考えたカテゴリの設定、説明文の作成、写真に文字が含まれる場合はテキスト化
  • 人間が指定したカテゴリでの最も近いカテゴリへの分類

という処理をしてもらいます。

これをAppSheet で表現すると以下の通りとなります。

  • ステップ1(Extract from Photo)で写真の内容を読み取り、Gemini が必要な情報を抽出。
  • ステップ2(Categolized Photo)で指定したカテゴリのどれに該当するかGemini に分類してもらいます。

前準備

AI機能を使うには、アプリの設定 > General > 「Preview new features」をONにする必要があります。

カテゴリの設定

AIによる自動分類のためのカテゴリを設定します。今回は5つ(人、風景、動物、食べ物、その他(物体))と指定しました。

処理1(Extract from Photo : 写真からのデータ抽出)

「AI Task」から「Extract(抽出)」を選択します。Output欄で、抽出結果を格納するフィールドを指定します。

今回は、タイトル、カテゴリ名、写真の説明、読み取り文字を出力するように設定しました。処理2で使用する自動分類用のカテゴリ項目も設けていますが、何もしなかったらAIはどう分類するのか?を見てみたかったので、AIが自由に記述するフリーテキスト欄を追加しています。

処理2(Categolized Photo : 写真をAIが指定したカテゴリに自動分類)

アップロードされた写真を「カテゴリの設定」で指定したカテゴリのうち近いものにAIが自動分類します。

以上で入力した写真から、写真分析、保存情報の生成、カテゴリ分類をAIが自動でやってくれるという処理機能を作ることができました。

検証結果

気になる検証結果はこちらです!各画像の左側が入力した写真、右側がAppSheet のAIが抽出・分類した結果です。

先日ラスベガスで開催されたGoogle Cloud Next 2025に参加した際、現地で朝ラン中に撮影した写真を使っています。

私が操作したのは、写真を撮影してアップロードしただけ。あとは全てAIにお任せです。

特にAIが入力された写真をどのように理解して分類したのかに注目しながら見ていただきたいです!

  • Category(赤枠部分) : AIが自分の判断でフリーテキストとしてカテゴリを付与したもの
  • Category2(青枠部分):筆者が指定した分類のうちどれに該当するかをAIが判断したもの

こちらで指定した分類に応じてLandspace、Food、Objects、Animalと指定したカテゴリを理解して見事に分類してくれています!さらに圧巻なのは赤枠のフリーテキストの方で、より的確にカテゴリを設定してくれています。両方を見ながらカテゴリを見直すなんてこともできるかもしれません。

3枚目のガチョウの写真では、場所を特定できるような情報は全く渡していないにも関わらず背景から場所まで特定しています…いったいどうやってるんでしょう!AI、凄すぎませんか?


この看板なんとなく見たことがあるという方もいらっしゃるのではないでしょうか? 私は現地に行くまで知らなかったのですが、これ実は有名な観光スポットで休日は行列ができるほどの撮影スポットだそうです。Descriptionは写真全体を正しく捉えた説明となっています。分類も指定したものでは「Landspace」となっており、Gemini自身が考えた分類でも「観光地」とより適切な分類名を与えていました。看板に記載されている文字列もきちんと読み取れておりGeminiのマルチモーダルの実力を十分に発揮しています!


事前設定の分類では該当するものがなかったため「Objects」と判定しています。Titleや説明からもこれが何かということをきちんと理解しています。


Animal(動物)かつガチョウ(Goose)と識別しているだけではなく、場所も特定しています!どこかにラスベガスであるということがわかるヒントがあるのでしょうか??さらにGeminiがつけてくれたタイトルと説明文にも注目していただきたいです。「Goose on the ledge (=手すりに立つガチョウ)」と状況を正しく捉えているところが印象的です。


パンケーキとコーヒーに加え、パンケーキに挟まっているものが卵とわかっているのがすごいと思いました。さらに少し目視でも見にくい奥の看板の文字「EGG SHOP」も読み取れています。小さな文字は難しかったようですが多少画質が悪くても人が識別できるレベルであれば読み取ってくれそうです。

その他業務への応用例:故障申請

例えば会社から貸与されたスマホを落として画面が割れてしまった!、でも対応方法がわからない。

そのような時に状態の写真をアップロードしたら、Gemini が障害の分類やように対処したら良いか?という初動のアドバイスをしする。もしモバイル端末の障害ならモバイル担当へ、PCの障害ならPCの担当へと障害の分類に応じて担当部門のスペースへ自動通知、その後に担当部門から連絡するというような仕組みを作ることもできそうです。

AppSheetの場合、そのままモバイルアプリとして動作させることができるので写真を撮って何かをするというような業務は特に相性が良さそうと感じました。

 

青枠:ユーザーが入力 赤枠:Gemini が自動生成

申請されたらカテゴリに応じて自動で担当部門のスペースに通知が届くようにもできる!

まとめ:AppSheet × Gemini で業務効率化を加速しよう!

AppSheet × Gemini のAI自動化機能を実際に試してみました。写真解析においては、指定したカテゴリに応じた分類や説明文の生成が可能で、その精度の高さに驚かされました。特に、フリーテキストでのカテゴリ付与では、AIが写真の内容を深く理解し、的確な分類を行っていることが確認できました。プレビュー版ながらも非常に大きな可能性を感じます。

一方で、キャラクター認識はやや苦手な場合があるようです。また、日米で呼び方が異なるものを認識させる場合、アメリカナイズされた名称で認識される傾向が見られました。しかし、花や風景認識は非常に得意としており詳細な説明文も生成できることから、国や地域に依存しないようなものを対象とした業務で使用するのであれば非常に強力なツールとなりそうな可能性を感じました。

現時点では、指示は英語で行う必要がありますが、結果は日本語で出力できるため、日本語環境での利用も問題ありません。カメラとの相性も良く、その場で撮影して何か処理をさせたいという業務だったり、写真を扱う業種であれば管理や業務遂行の効率化に大きく貢献することが期待できます。

AppSheet Enterprise Plus ライセンスをお持ちであれば、このAI自動化機能をすぐに試すことができます。プレビュー版ではありますが、その可能性は無限大であり今後のアップデートが非常に楽しみであり期待が高まります。

今回は写真の保存だけで終了していますが、これらの処理はAppSheet Automationという機能の中で動いています。写真(やPDF)がアップロードされたら分類してスペースに通知をするというような処理などAppSheet Automationに含まれる様々な機能を使って処理内容を拡張できるので様々な活用ができると思います。

写真解析以外にも様々な使い方が考えられるため、ぜひ一度お試しいただき、業務効率化に役立ててみてください。

最後までお読みいただき、ありがとうございました!少しでも「使ってみたいかも!」と思ったら、お気軽にお問い合わせください。

 

参考リンク

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