AIの教師データ作成で95%の効率化を実現、「TASUKI Annotation」にプロンプト指示機能を追加

2024年1月30日
ソフトバンク株式会社

ソフトバンク株式会社(以下「ソフトバンク」)は、AI開発に必須な教師データを作成するアノテーション※サービス「TASUKI Annotation(タスキアノテーション)」のSaaS型アノテーションツール(以下「SaaS型ツール」)に、チャットUI(ユーザー・インターフェース)でプロンプト(作業指示文)を入力してアノテーションを指示する機能を、2023年に追加しました。

  • ※ AIの開発において機械学習モデルの構築に必要となる教師データを作成するために、画像やテキストなどあらゆる形態のデータにタグを付ける作業のこと。

AI開発に必須な教師データを作成するアノテーションサービス「TASUKI Annotation(タスキアノテーション)」のSaaS型アノテーションツール

「TASUKI Annotation」は、AIモデルの開発に必要な教師データを加工するアノテーション代行サービスと、効率的なアノテーション作業を実現するSaaS型ツールを提供しています。

アノテーション代行サービスでは、専門の人材がデータ収集から前処理までアノテーション作業を代行します。これにより、時間とコストを削減できるだけでなく、データの品質も向上します。実際に、アノテーション代行サービスを使ったことで、AIによる画像識別の精度が28%向上した事例もあります※。

  • ※ 詳細はこちらをご覧ください。

SaaS型ツールは、自社でデータを管理したい場合や、すでにアノテーション作業を行う人材を確保している企業などが、自社で教師データを作成するためのツールです。各プロジェクトごとの管理も簡単にできる他、難しいアノテーション作業や、作業量が多すぎて自社のリソースだけでは対応できない場合は、ソフトバンクに作業を依頼することができます。

今回SaaS型ツールの一部機能として提供を開始したプロンプト指示機能(以下「本機能」)では、読み込んだ画像を見ながらプロンプトを入力できるインタフェースを採用し、これまで提供してきた作業ツールの操作性を損ねることなくご利用いただけます。例えば、下段のサンプル画像に対して、チャットUI上で「泳いでいるペンギン」という文章を入力すると、画像内のペンギンに対して作業ツールが自動でアノテーションを行います。輪郭をセグメンテーションする細部の正確さを問われるタスクの場合、一つのアノテーションでも負担の大きい作業となりますが、プロンプトを実行するだけで簡単にポリゴン※を作成し、作業を完了させることが可能です。

  • ※ 画像の中の物体の領域を多角形で囲うアノテーション手法

AI開発に必須な教師データを作成するアノテーションサービス「TASUKI Annotation(タスキアノテーション)」のSaaS型アノテーションツール

  • サンプル画像 ※ 本画像のプロンプト指示はイメージです。

一部のお客さまが、本機能を先行して利用した結果、1ヵ月で1万3700回の処理リクエストがあり、1データあたり平均40分の作業が2分まで短縮され、95%におよぶ工数削減につながりました。年換算では600人月に相当し、従来の労働集約型なアノテーション作業の環境を大きく変えることが可能です。

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