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読む、書くだけじゃない魅力を再発見!“文字”やフォントを楽しむイベント「もじFes.」に行ってきた

毎日何気なく読んだり、書いたりしている文字ですが、皆さんは、その書体やフォントデザインを意識して文字を眺めたりしたことはありますか? あるいは、誰かとコミュニケーションを取る時に、自分の気持ちを伝えるのにどんな文字を選んで表現しますか?

ソフトバンクグループのフォントワークス株式会社が昨年創業25周年を迎え、また同社のフラッグシップフォントである「筑紫書体」のリリースから15周年を迎えたことを記念したイベント「もじFes. ~もじと もっと じゆうに~」(「もじFes.」)を11月16日と17日に開催。会場の東京・渋谷キャストに行ってきました。

エリアごとに異なる15のコンテンツで表現されたフォントデザインが織りなす不思議な空間で、❝文字❞を体感する

「もじFes.」は文字をテーマにした作品を販売する屋外でのフォント・マーケットや、子どもたちが触れて遊べて、インスタ映えすると大人気だった「SHIBUYA♡」の巨大文字をはじめ、さまざまな体験ができるワークショップや講演会など、全部で15のプログラムが屋内外で実施され、幅広い年齢層が ❝文字❞ を通したユニークな体験を楽しみました。

創作する❝文字❞

「愛」というひとつの漢字で異なるパーツを組み合わせて楽しむ「愛の見本帖」。バラバラのパーツを自由に組み合わせることで、「愛」がどんどん変化してきました。時には、「愛」がかわいらしい顔文字のようになることも。

味わう❝文字❞

カフェスペースには、さまざまなオリジナルフォントでラベリングされた限定オリジナルメニューが。
利用者の中には「ドリンクメニューが書体名になっているのが面白かったので、味よりも書体名で選びました」という方も。

感じる❝文字❞

美術館のような空間で、筑紫書体の美しさを存分に堪能。いろいろな角度からフォントを眺めたり、字体を比較して好みのフォントを発見したり。「文字って面白いね」という声や、筑紫書体を見て「かっこいい」という感想も聞かれました。

印刷する❝文字❞

昔懐かしい活版印刷機を使って、オリジナルコースターや筑紫書体の見本カードの活版刷りに挑戦! 1文字ずつ活字を拾って並べ文章にした活版・組版を使った往時をしのぶ印刷機を体験。2種類の機器の前には順番待ちの長い行列ができていました。

最新技術とコラボする❝文字❞

画面に映し出された自分の顔を見ながら口を開けると、「ヘのへのもへじ」の文字が自分の顔に貼りついてどんどん変化したり、「漫画文字」が表示されたりするARコーナーも大人気。スマホアプリ「Snapchat」でオリジナルARフィルターにアクセスすると、フォントワークスのキャラクターの「エフくん」が出現。「ARアプリと文字を連携した試みが新しく感じた」という方が多くいました。

いろいろなエリアで❝文字❞と出会う

フォントだけではない❝文字❞

古代の絵文字「甲骨文字」の展示に合わせ、書道家の目時白珠さんによる「甲骨文字」を書くワークショップが開かれました。好きな色を使って、自分オリジナルの古代絵文字を創作。書くほどに文字の創作にどんどんハマる参加者が続出!

見つける❝文字❞

古い町並みの看板などに使われている個性的で味のある文字を「のらもじ」と名づけ、発見、分析、フォント化する「のらもじ発見プロジェクト」。専用アプリを使って❝文字❞を入力すると「のらもじ」風なレトロな文字に変換され、それをプリントしたオリジナルTシャツづくりやレタリング缶バッジづくりなども開催されました。

さらに、いろいろなエリアで❝文字❞と出会う

豪華アーティストらによる朗読で味わうスペシャルプログラム「ギャップ朗読会」では、映し出される❝文字❞の雰囲気と、物語の内容のギャップを体感。また、著名な装丁家やデザイナーから選ばれた15冊の書籍が並んだコーナーでは、手に取ってじっくり❝文字❞を堪能する方も。

情報伝達だけではない、コミュニケーションの付加価値としての❝文字❞のフォント

手紙を書く機会は少なくなりましたが、スマホのメッセージアプリで毎日のように、誰かとコミュニケーションしているのではないでしょうか? 「絵文字」を駆使したり、凝ったスタンプを使ってみたり、短いメッセージであっても、自然と自分なりの表現に工夫を凝らしています。

「もじFes.」を企画したマーケティング担当の伊豆蔵 善史さんは「デジタルを使ったコミュニケーションの中でも、文字表現の重要性はますます高まっています。フォントは企業のブランディングや、自分自身を表現する『付加価値』として大切な存在ですし、プレゼンテーションや広告などで使われる文字も、情報を伝達するためにどんなフォントが効果的なのかを熟考して選択されています。デジタルメディアを使って自分自身を自由に発信できる、そんなコミュニケーションが進化し続ける時代において、フォントワークスは❝文字❞が持つ力をさらに高め、あらゆる人の日常に新しい価値を提供していきます」とデジタル時代ならではのフォントの役割を説明。

また、同じくマーケティング担当の福島里江さんは「創業25周年を迎えた節目に『フォントワークスらしさ』を社員全員で見直し『もじと もっと じゆうに』というタグラインを策定。それが、新サービスへとつながり、今回の『もじFes.』へもつながっています」とイベントの背景について説明してくれました。

「もじFes.」の屋外会場では文字にまつわる作品を携えて、およそ20組の作家が集まるマーケットが開催され、多くの人でにぎわっていました。

デジタル領域でオリジナルフォントの導入No.1 の、フォントワークス社とは?

ソフトバンクグループ傘下で文字のフォントを企画・開発、販売するフォントメーカー。Webコミュニケーションなどのデジタルメディアを中心にさまざまなフォントを生み出しており、放送業界やアニメ、ゲーム業界でNo.1のシェア実績を誇っています。また、新たな取り組みとしてゲーム機・家電・IoT機器・電子書籍などの低容量デバイス側のディスプレー表示に欠かせない軽量フォントを開発しています。

フォントワークスのウェブサイト

 (掲載日:2019年11月26日)
文、撮影:ソフトバンクニュース編集部
写真提供:フォントワークス株式会社