長年使用されてきた古い技術や仕組みで構築された情報システムのこと
安定稼働の一方で、保守・運用やセキュリティ面の課題も
レガシーシステムとは、主に長い期間にわたり使用されている古い技術や仕組みで構築された情報システムのことを指します。企業や自治体などでは、昔から稼働しているメインフレーム(汎用コンピューター)や旧来の技術を基盤とした業務システムが該当します。
これらは業務に深く組み込まれ、これまでの運用で培われた信頼性と安定性を持っていて、業務の用途に応じたカスタマイズが何度も重ねられ、安定した稼働を続けてきました。その一方で、技術の老朽化や運用・保守などの課題も抱えており、機能の肥大化や仕様の複雑化、担当者の高齢化や退職による「属人化」「ブラックボックス化」が進んでいて、システムの全体像把握や運用できる技術者の不在が深刻化しています。
さらに、システム統合や外部システムとの連携が発生する場合には、最新システムとの互換性が低いために想定外の障害が発生するリスクもあります。古い技術基盤による運用で最新のセキュリティ対策が適用されにくく、サイバー攻撃や情報漏えいのリスクも高まります。
将来の方向性やコスト・リスクを考慮しつつ、既存システムの運用を継続し、部分的な改修や最新技術の導入を進める「オプティマイゼーション」も選択肢の一つです。DX推進に取り組む企業や自治体などでは、レガシーシステムから新しいシステムに移行する「マイグレーション」や、最新の技術に合った現代のシステムへと置き換える「モダナイゼーション」など、さまざまなアプローチによる刷新が図られています。
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(掲載日:2025年3月18日)
文:ソフトバンクニュース編集部