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ソブリンAIを成長ドライバーに。国産LLM開発がもたらす、ソフトバンクの次なる飛躍 ー「統合報告書 2025」国産生成AI開発責任者インタビュー

「統合報告書 2025」 国産生成AI開発責任者

9月30日に発行されたソフトバンクの「統合報告書 2025」。2024年度の振り返りやAIを基軸とした中長期的な成長戦略、財務戦略、株主還元に関する経営陣の考えなどに加えて、「次世代社会インフラ」の実現に向けた技術戦略や、ESG・リスクマネジメントに関する取り組みについても網羅的に紹介しています。

ソフトバンク「統合報告書 2025」

ソフトバンク「統合報告書」

ソフトバンクが目指す姿や中長期的な成長戦略、価値創造プロセス、マテリアリティ、財務・非財務情報を網羅的に掲載し、年1回発行しています。

統合報告書 2025

ソフトバンクは、グループの総力を結集して国産大規模言語モデル(LLM)の開発に取り組んでいます。国産LLM開発の最前線を率いるSB Intuitions 代表取締役社長 兼 CEOの丹波廣寅のインタビューを一部抜粋して紹介します。

国産生成AI開発責任者インタビュー

この基盤モデルの開発は、日本のAI開発の未来を支える、重要な礎を築く取り組みだと受け止めています。今日のAI開発では、まず非常に高性能で大規模な「先生」役のAIを開発します。この「先生」役のAIは、膨大な知識を持つ一方で、動作させるには多くの計算資源と電力を必要とします。そのため、日常的な業務で利用するにはコストや応答速度の面で課題があります。そこで、この「先生」役のAIが持つ知識の中から、より軽量で高速に動作する省電力な「生徒」役のAIを開発します。実際に多くのお客さまにご利用いただくのは、この最適化された「生徒」役のAIです。

AIの社会実装を加速させることに加え、将来のLLMのさらなる高度化につなげることが、このモデルを開発した戦略的な意図です。まず、応答の速度、回答の正確性、コストのバランスが取れたモデルは、多くの顧客企業がAIを実装していく上で不可欠です。「Sarashina mini」は、先に開発した大規模な基盤モデルが持つ高水準の性能を可能な限り維持しつつ、「蒸留」などの技術を用いて、多様なニーズに応えられるよう最適化したものです。 しかし、このモデルの役割はそれだけではありません。「Sarashina mini」は、優秀な「生徒」であるとともに、それ自体が次世代のAIを生み出すための重要な構成要素にもなります。具体的には、得意分野の異なる700億パラメーターのモデルを複数組み合わせ、いわば「専門家集団」として、さらに強力なAIへと進化していきます。この「専門家集団」を継続的に学習させる手法で、短期間でさらに高性能な次世代の「先生」役AIを効率的に構築し、1兆パラメーター規模のLLM開発の加速を目指します。

  • 大規模で高性能なAIモデルで学習データを生成し、より小規模で軽量なモデルを高性能化・最適化する技術

続きは、「国産生成AI開発責任者インタビュー」をぜひご覧ください。

統合報告書 2025
「国産生成AI開発責任者インタビュー」

(掲載日:2025年10月3日)
文:ソフトバンクニュース編集部