ソフトバンクでは、災害時でも安定した通信サービスを提供するため、東京都に属する伊豆・小笠原諸島の11の島で通信ネットワーク強化の取り組みを行っています。今回対策を実施したのは、都心から南へ約180kmに位置する「神津島(こうづしま)」。この面積約18㎢の小さな島には、1,700人ほどが暮らしています。
自然を楽しみ・癒やされたい人に訪れてほしい神津島
神津島の魅力は、なんと言っても圧巻の自然。約800mの白い砂浜が続く「前浜海岸」や巨大な岩に囲まれた天然プールのような「赤崎海岸」など、海で泳いだり、熱帯魚や美しいサンゴ礁を観察したりと楽しみ方はあなた次第。
また、島の中心にそびえる標高572mの「天上山」は平安時代に噴火してできた成長初期の若い山で、地形の変化に富み、季節ごとに変わる島特有の植物など、初心者もベテランも満喫できるトレッキングコースとなっています。
そして、東京都で唯一「星空保護区」に認定された頭上に広がる天然のプラネタリウム。海風を感じ、波の音を聞きながら、暗く美しい夜空に輝く星空に包まれる場所なんです。自然に癒され、自然の美しさを再発見できる神津島には、年間約4万人の観光客が訪れています。
離島だからこそ。いざというときに備えた通信ネットワーク対策
神津島を含む伊豆・小笠原諸島は台風の影響を受けやすく、島の生活や観光に被害が及ぶことも。また、本州から距離があり、通信ネットワークが故障したからといって、すぐに復旧作業を行うことが難しい地域でもあります。万が一の災害時にも強いネットワーク対策として、ソフトバンクでは、バックアップ回線となる無線エントランスや衛星回線で伝送路の冗長化などを行っています。
昨年は、大島から御蔵島までの6島間で島と島の間をつなぐ無線エントランス機器の新型タイプへの交換と、大島・新島・神津島・八丈島の4島で停電に備えた蓄電池・発電機の設置を完了しました。
今回対策を実施した神津島での課題は、災害により通常使用している光ケーブルが切断されると、島全体の通信が遮断されるというものでした。そのため島内にある基地局のうち、災害対応の重要拠点となる役場やその周辺をエリア化している基地局に対し、衛星回線を使用した伝送路の冗長化を実施しました。これにより、光ケーブルに損傷があった場合でも、通信サービスを維持することが可能となります。
衛星回線での冗長化は、すでに青ヶ島などでも実施しており、今後もアクセスしづらい島や人口などを考慮し拡大していく予定です。
(掲載日:2024年8月13日)
文:ソフトバンクニュース編集部