
韓国の通信大手であるSK Telecom Co., Ltd.(以下、SKテレコム)、ソフトバンク株式会社および社会的価値評価の専門機関であるCenter for Social value Enhancement Studies(以下、CSES)の3者は、2024年に締結した第1次の基本合意書(MOU:Memorandum of Understanding)を通じて蓄積してきた共同研究の成果をもとに、AI時代に適した社会的価値測定の方法論をさらに高度化するため、2026年7月9日に新たな基本合意書の締結式を韓国・ソウルのSKTタワーで行いました。
AI時代に問われる「社会的価値」を測る仕組みづくり
生成AIをはじめとするAI技術やICTサービスは、業務効率化や利便性の向上や社会的セーフティネットの強化など、さまざまな領域で新しい価値を生み出す可能性を持っています。一方で、AIの利用拡大に伴い、環境負荷などの企業が向き合うべき新たな課題も浮き彫りになっています。
AI関連事業を推進するSKテレコム、ソフトバンクは本MOUにもとづく取り組みを通じて、AI・ICTを活用した事業やサービスが社会にどのような価値をもたらしているのかを社会的インパクトとして可視化することを目指します。これにより、ステークホルダーとの対話、ESG経営・サステナブル経営の高度化、サービス設計や意思決定への活用につなげるねらいです。
また、日韓の通信事業者であるSKテレコムとソフトバンク、社会的価値測定の専門機関であるCSESが連携することで、AI・ICT領域における社会的価値測定の国際標準づくりを進めます。
2024年からの協力体制を深化。AI時代に適した評価体系の構築を目指す
SKテレコム、ソフトバンク、CSESの3者は、2024年の第1次業務協約を契機に企業が創出する社会的価値の測定について協力体制を構築し、ワークショップや事例発表などを通じて議論と検証を重ねてきました。3者は、CSESが6年間にわたり発展させてきたDBL(Double Bottom Line)ベースの社会的価値測定体系を日本企業に適用する共同プロジェクトを推進。CSESによるソフトバンクの事業特性を反映した測定指標と算式の開発支援や、SKテレコムによる測定ノウハウの共有を得て、ソフトバンクは2024年に経済・環境・社会分野の14項目にわたる社会的価値を貨幣価値で測定・公開しました。

今回のMOUは、過去2年間の協力で得られた知見をさらに発展させ、AIおよびICT産業に特化した社会的価値測定のグローバルスタンダードとなる方法論の確立を目指すものです。日韓の通信事業を担う2社と社会的価値評価の専門機関であるCSESが連携し、それぞれのデータや測定ノウハウ、事例を持ち寄ることで、AI時代に適した評価体系の構築に取り組みます。
共同測定、事例研究、グローバル発信を3本柱に
本MOUにもとづき、3者はICTおよびAI技術が生み出す経済的・環境的・社会的インパクトの共同測定、実際のサービスを用いた事例共有やそのグローバル発信に取り組み、測定対象や指標、測定式を検討し、AI・ICT領域に特化した標準的な測定方法の確立を目指します。今後は、測定結果を企業のサービス設計や投資判断、社会課題の解決に向けた連携にも活用し、AIおよびICTの導入効果を共通の基準で比較・検証できる枠組みの構築を進めます。
締結式で、SK Telecom Co., Ltd. 持続可能経営 上級副社長 オム・ジョンファン氏は、「AIが生み出す社会的効用と、それに伴う課題を客観的に測定し説明できる体系が必要。今回のMOU締結を通じて、AI時代に適した社会的価値測定の標準づくりに取り組んでいく」と意欲を示しました。


ソフトバンク株式会社 常務執行役員 兼 CHRO 源田泰之は「われわれはAIが社会にどのような影響を与えるかについて、プラスの面だけでなく、データセンターの電力消費といった環境への負荷も含めて検証していく必要がある。この取り組みを通じて、世界に対しても非常に意義のある発信ができると確信している」と期待を寄せました。
ソフトバンク株式会社 常務執行役員 兼 CHRO 源田泰之は「われわれはAIが社会にどのような影響を与えるかについて、プラスの面だけでなく、データセンターの電力消費といった環境への負荷も含めて検証していく必要がある。この取り組みを通じて、世界に対しても非常に意義のある発信ができると確信している」と期待を寄せました。

Center for Social Value Enhancement Studies(CSES)代表理事 ナ・ソクグォン氏は、「過去2年間、SKテレコム、ソフトバンクとの協力を通じて社会的価値は客観的に測定でき、企業の意思決定やサステナブル経営に実質的に活用できる可能性を確認ている。今回のMOU締結は、これまでの成果をもとにAI時代に適した社会的価値測定方法論を共に発展させ、グローバル基準を構築していく新たな出発点になる」と述べました。

今回の訪韓では、SKテレコムがAIカンパニーを目指して取り組みを進めるAI事業の全体像や人材戦略、PR戦略についての勉強会が行われました。勉強会では、AIエージェントを活用した全社での業務効率化や、データセンター事業における課題と対応策、AI時代のリーダー育成などさまざまな領域での実践的な知見が共有されました。

SKテレコム、ソフトバンク、CSESの3者は、AIおよびICTが創出する社会的価値を分かりやすく可視化し、企業活動と社会課題解決の接点を示すことで、持続可能な社会の実現に貢献していきます。
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(掲載日:2026年8月5日)
文:ソフトバンクニュース編集部





