【書き起こし】2017年3月期 第3四半期決算説明会(後編)

次世代 低軌道 衛星通信「ワンウェブ」

今日は、新しい投資先であるワンウェブについて説明したい。
ワンウェブは、次世代低軌道衛星通信の会社であり、われわれは1千数百億円の投資をするという決定をした。

特長

今までの衛星は、地球から3万6,000キロ離れているため、「もしもし」と言って「はいはい」と受け答えるまでに、700ミリセカンドから900ミリセカンド遅れが生じる。

音声だけではなく、データ通信もそれだけ遅れが起きるということは、瞬時に反応が来ずまどろっこしい部分があった。それが地球から1,200kmのところに低軌道衛星を打ち上げることで、地球からの距離が30分の1に減る。これだけ近くなると、遅れが20ミリセカンドから30ミリセカンドぐらいになる。宇宙からなのに、衛星通信では最速レベルのスピード、パフォーマンス、低遅延という特長をもった通信を提供できることになる。

地球から3万6,000キロ離れたところに今、静止衛星があり、今まではこの静止衛星から通信をしているから、「遅い」と感じた。しかし、これが縮まり30分の1の距離になる。30分の1の距離になるということは、少ない数の衛星ではカバーできないから、衛星の数を増やすことになる。1メートルぐらいの大きさで、安くて小さくて軽い衛星を700~800個ぐらい地球のすぐそばまで引き寄せてそこに浮かべる。真空状態になるとノイズが減って、通信がスポーンとつながるようになる。つまり、大容量で、しかも遅れの少ない通信ができる。

通信速度

通信スピードは、下り200Mbps(メガビット)、上り50Mbpsぐらい、つまり光ファイバー並みの通信速度でつながる。

つまり、宇宙からブロードバンドが利用でき、飛行機や船など、離れたところが全部つながるようになる。

例えば、今まで光ファイバーのバックホールがつなげられないような田舎や災害場所などでもつながるということになる。日本は恵まれていて、光ファイバーが多くの家庭に行きわたっているが、世界を見ると光ファイバーが家までつながっているという国はまずほとんどない。米国の場合でも、ちょっと郊外に行くと、光ファイバーどころか普通のケーブルですらつながっていない。ところが、宇宙から光ファイバー並みの接続スピードで、家庭に、あるいは基地局につながるということ。

今後は普通の一般的な乗用車の屋根の上にこのアンテナがつながり、コネクティド・カーとしてどこを走行してもつながるようになるのではないか。

これがLTEの基地局とするなら、車の屋根がLTEの基地局代わりなる。従って、山の中に行っても、郊外に行っても、どこに行ってもつながると。これはほんの一例に過ぎないが、私は通信革命が起きると思っている。

携帯事業者として大変なのは、98%、99%はつながるが、最後の1%、2%をつなぐのに、それまでに行った設備投資と同じくらいお金が掛かること。だから世界中の携帯事業者のほとんどは最後の2~3%は諦めているのが実情だ。それが衛星からつながるということは、最後の0%までつながることを意味している。中国の携帯事業者が1社で、1年間で2兆数千億円の設備投資をして、一方で米国の携帯事業者も1社で、1年間で1兆数千億円使っている。それに対して、全世界をカバーするこのワンウェブに掛かる設備投資と固定費の合計は1年間で1,000億円ちょっと。圧倒的に設備投資の効率がいい。われわれはこのワンウェブの筆頭株主にすでになっており、事業を行っているが、通信革命をもう一度起こし、世界中の人々がインターネットにつながるようにしたい。

投資の実績

投資の実績は、この18年間毎年44%価値を増やし、利益を増やしてきた。世界中でこんな会社はないのではないか。

しかしながら、必ず「アリババがあってラッキーだったね」と言われるが、アリババを除いても43%。
さらにスプリントやソフトバンクといった通信事業を入れても43%。右から見ても左から見ても43%。言い訳なし、ということである。

「IoTインターネット革命」あらゆる産業が再定義

「ソフトバンク2.0」で「何をしたいのか」が一番大事だが、冒頭で申し上げたとおり、今までインターネット革命の最先端に投資をし、事業を日本で行い、世界にも挑戦してきた。

チップがパソコンに入って、そのパソコン同士がつながるインターネットの最先端に投資をし、事業を行ってきた。
その後、チップがパソコンからスマホに入って、スマホ同士がつながるモバイルインターネット革命が起きた。そのためにボーダフォンジャパンを買収した。
この革命の中心がパソコンからモバイルになって、モバイルからIoTになる。

IoTでチップがあらゆるものに入って、「IoTインターネット革命」が起きるということ。

あらゆるデバイスにチップが入って、それがインターネットにつながり、クラウドにデータがたまって、それをディープラーニングしていく。

クラウドにたまったデータをAIで解析し、推論する時代がやってくる。このシンギュラリティーになっていく中で、チップは根源的役割を持つ。IoTであらゆるものがつながり、その中で最も重要なチップの90%がアームになるだろう。

これまでの30年間でチップの能力が100万倍になったが、次の30年間で、さらに100万倍になると思っている。そうなると、さまざまな分野で人間の知能をチップの知能が超えることになり、ありとあらゆる産業が再定義される。医療、自動車、街のインフラ、ありとあらゆるものが再定義され、そこに常にチップが存在しているということ。そのチップの90%以上がアームでつながっていく。過去にパソコンの分野で起きたビッグバンをはるかに超えるものが、IoT、シンギュラリティーで起きると思っている。

チップがあらゆるものに入って、それが無線の通信でクラウドの超知性につながっていく。
これから30年以内には靴にもチップが入っているわけで、この靴に入っているチップがわれわれの知能を超えてくる。われわれは靴の知能にも劣ると。俺は靴に負けるのかと。悲しいでしょう? 靴に入っているものは、より単純なチップかもしれないが、そのチップが無線でクラウドにつながり、ディープラーニングする。そうすると、トータルのシステムではありとあらゆるものが、われわれの知能をどんどん上回り、あらゆる産業が再定義されていくということ。今、「Uber」が乗り物を、「Airbnb」がホテルの世界を再定義していると。「Google」が今までの百科事典という世界を、スティーブ・ジョブズがスマホで携帯電話を再定義した。そういう再定義が、ありとあらゆる分野、産業、ライフスタイルで起こるだろう。
今までのビッグバンが全て予行演習だったと思える規模のビッグバンがやってくる。このチャンスを逃すのはあまりにももったいない。

「ソフトバンク・ビジョン・ファンド(仮称)」の今後

このチャンスを真正面から受け止めるために構えを作る。それが「ソフトバンク・ビジョン・ファンド(仮称)」である。単なるファンドのように、投資をして短期間で売って、3~5%の株を持つのとは違う。ほとんどの場合は20~40%くらいの株を持って、筆頭株主として役員に入り、その起業家・創業者と共に、経営戦略を議論し、有機的結合を作っていく。

同志的結合、同じ志を持った結合に勝るものはないと私は信じている。今まで日本では財閥など、同じマークを共有して、血を分けた仲間だというような日本的系列があったが、必ずしもその系列の会社が世界一のグループではない。モーターで世界一、ケミカルで世界一、タイヤで世界一、車で世界一と。全ての分野で世界一という会社はなかなかないわけです。結果どうなるかというと、世界で5位と3位と2位と、一部1位という企業の連合体になる。そうすると「グループだから、1位じゃないけど、3位だけど、10位だけど、仕方ないから使う」という妥協が生じる。

われわれはブランドにこだわらない。生まれにこだわらない。国籍にこだわらない。何にもこだわらない。とにかくそれぞれの分野で世界一になりそうな会社が連合体としてシナジーを出している。だから強い。そして、成熟したらイグジットする。伸び盛りの強い結合体ができる。
単純に投資するお金だけの結合体ではなく、戦略や志を共有している結合体。これは今まで世界になかった新しい組織体系で、われわれソフトバンクグループが初めて作ろうとしているわけだ。

「情報革命で人々を幸せにするために」という理念の下に集まった集合体、それがソフトバンクグループだということである。

質疑応答

国内通信事業の位置付け

国内の通信事業について、非常に数字が好調であるが、ARPUが下がり、シェアも3位で横ばいが続いている。稼ぎ頭として将来がどうなっていくのか。10年後、30年後、シンギュラリティーの時代の構えとして、国内通信事業の位置付けおよびどう強化していくのかを教えてほしい。

 競争というのは大事なこと。各社が競い合って価格競争するため、ARPUについては常にマイナスになっていくプレッシャーがある。同じサービス・同じ内容であれば、競争の結果、価格は安くする力が働く。それは当然のことであり、お客さまが求めていること。
それに対して、単に価格を下げるだけだと当然収益が下がるため、通信がつながるだけではなくて、サービスを増やし、メニューを多様化する必要がある。
もう一つは、通信量が急激に増えている昨今、例えば動画視聴など、もっと使いたいという人には量を提供すること。単価はどんどん安くなるが、量を使いたいという人には、量を提供できるメニューを加えている。
これから10年、20年、30年と、こういった努力を惜しまずに続けていくということで、われわれは経営の永続性と同時に、お客さまの価格に対するニーズの両方に応えることになると思う。

この先、ARPUは、どのくらいまで下がると考えているか。

 単純に同じ品質で同じボリュームの通信であれば、ARPUはどんどん下がると思う。何%かという計算は難しいが、メニューを追加し、それを求める顧客を増やすという両方の努力で、利益、特にフリーキャッシュフローは増加できると考える。もう一言加えるならば、人間の数は増えないが、IoTでアームの1兆個のチップがインターネットにつながることになる。つまり、今から20年間で言えば、1兆回線になるということ。回線単価は安いが、ありとあらゆるものが通信につながり、数は圧倒的に増やせる。ユーザー数を増やすのは、なかなか大変なことだが、IoTの回線数では圧倒的1位になれる可能性があり、収益はまだまだ伸ばしていけると思う。これがアーム効果である。

株価について、半年前の決算説明会で「心底買い時だと思う」と言っていたが、今も同じように思うか。

 今も心底思う。なぜかと言うと、われわれの時価総額は、われわれが持っているアリババの株式価値とあまり変わらない。つまり、アリババ以外にもアームやスプリントを持ち、「ソフトバンク・ビジョン・ファンド(仮称)」はこれからどんどん伸びていく。ソフトバンクグループの株主の皆さまは幸せになるんじゃないかと思っている。でもそれは、皆さんが判断することだと思う。

スプリントについて、毎週夜10時から電話会議を行っていると先ほど言っていたが、恐らく半年前は“毎日”行っていると言っていたように思う。時間配分に何か変化はあるのか。

 スプリントはだいぶ改善し、もう私が毎日やるようなレベルではなくなった。マルセロがスプリントの経営者として自信が出てきて、掌握しており、かなりの部分を彼に任せられるようになってきた。ただし、ネットワークについては今でも深く関わっており、楽しくわくわくしながらやっている。

アメリカへの投資について

これまでも投資で価値を伸ばしてきたとのことだが、これからの投資について聞きたい。昨年末に、米国へ大きな投資・雇用を促すことを発表したが、保護主義のトランプ政権に関して世界中から不安視する声が上がってきている中で、孫社長はどこに可能性を感じて投資するのか。

 政治的なことはコメントが難しいが、米国でさまざまな規制緩和が行われると大統領自身が言っている。その規制緩和が進むということは、そこにビジネスチャンスが生まれると信じている。それに加えて、シンギュラリティーのビックバンが今からやってくることから、新しいビジネスチャンスがたくさんある。当然そこには新しい雇用がたくさん生まれると信じている。

ホンハイ(鴻海精密工業)とアリババが、一緒に米国へ投資することでどういったことを目指しているか。

 アリババはアリババ、ホンハイはホンハイで、それぞれ自ら投資をし、意思決定すると思うが、まさに同志的結合の親しい間柄であり、テーマごとにチャンスがあれば一緒に投資し、事業を行うときは、当然真っ先に考えることはあると思う。

スプリントのマルセロが東京に来ていたと思うが、どんな話をしたのか。

 ソフトバンクグループの役員会でスプリント事業の進捗、改善している状況を報告した。同じように、アームのサイモン(・シガース氏)や、「ソフトバンク・ビジョン・ファンド(仮称)」のCEOになる予定のラジーブ(・ミスラ氏)も、同日、役員会でファンドの進捗状況を報告したということ。

アームを買ったついでにNANDフラッシュを買収することはないのか。

 個別の案件については、コメントを控えます。

トランプ政権への期待

ソフトバンクグループは日本で生まれ、国内事業での利益が資金となっているわけだが、日本国内でも兆円規模の投資や雇用を増やすことは考えないのか。

 当然、日本でも投資していく。ソフトバンク株式会社として宮内(宮内 謙氏)が、事業の強化策としてやる部分もあるが、「ソフトバンク・ビジョン・ファンド(仮称)」としても日本でいい投資案件があれば、積極的にチャンスを生かしていきたい。
また、われわれが米国のある会社に投資し、事業拡大として、日本にジョイントベンチャーを作ることで投資する場合もある。いわゆるヤフーのような事例である。こういうモデルはこれから続々と増えていくと思うし、その結果、雇用も生まれる。
もちろん、日本で生まれたビジネスモデルや、日本で創業した企業にも門戸を開き、積極的に検討したいと思う。日本にも優れた技術、創業者はたくさんいる。そういうところにはどんどん目を向けていきたい。

トランプ氏が大統領選に勝利して、いち早く日本企業のトップとして会いに行き、大きな投資と雇用の計画を発表したが、これはトランプ大統領に擦り寄っていると見られる可能性があるが、プラスになったと見ているか。それともマイナスの面も出てきたのか。

 米国大統領、インドや英国の首相、ロシアのプーチン大統領、日本でも当然、安倍首相に会っている。投資をするためには、その国のいろいろな規制や法律が関わってくるため、そこに齟齬がないように、当然コミュニケーションを図る必要がある。また、われわれが積極的に投資をすることによって、その国がより発展できるのであれば、お互いにWin-Winになる。そういう関係が築けるよう、あいさつに行くのは当然の行為だと思う。

入国禁止に関する大統領令によって、反トランプの声が大きくなっているが、これが米国で事業を行う上でマイナスにならないか。

 冒頭で言った通り、政治的なことについてのコメントは難しく、また複雑な問題がいっぱいあるため、単純に「イエス」「ノー」で言いづらい。しかし、少なくとも私から見ると、シンギュラリティーやチップの革命、モバイル・スマホの革命で、あらゆる国々にチャンスがやってくる。その中心的な国として、真っ先にチャンスがやってくるのが米国であり、そこに積極的な投資を行い、関わっていきたいと思う。

米国の規制緩和によってビジネスチャンス生まれるという話があったが、通信に関する規制の緩和について、どの程度、期待を持っているか。また、それによってT-Mobileをもう一度買収というチャンスが出てきたと考えているか。

 当然のことながら、通信も幅広い規制緩和のテーマの一つであると思う。通信事業に関わるわれわれとしては、その規制緩和が行われることを歓迎すべきだと思う。
T-Mobileの買収という点について、3年前、4年前は「買収」という一方向で考えていたが、現在の状況では、買うかもしれない、売るかもしれない、単純合併かもしれない、しかも相手はT-Mobileかもしれないし、全然違う別の会社かもしれない。
今はスプリントの経営状態が自力で、われわれグループの利益面でも、成長エンジンになれるという自信が出てきた。単独のままでもやっていけるし、合従連衡を起こすことで、より大きな企業価値を生むというチャンスが出てくることになる。さまざまな企業がいろんな検討を開始している中で、われわれの選択肢の一つとして、あらゆる可能性に対して心を開いて交渉に入っていきたい。

ワンウェブについて、競合となるスペース・エクスプロレーション・テクノロジーズ社が先にFCC(連邦通信委員会)へ大規模な衛星ネットワークを運用するための申請を行っているが、両社がビジネスを立ち上げても十分チャンスがあると考えているのか。

 米国の場合、一般的には複数の会社に許認可を与えると思うが、少なくともワンウェブはどこよりも開発が進み、どこよりも先に世界で許認可申請を行い、占有権を持っている。
その意味でも、衛星から宇宙に通信を提供するということは、米国だけではなくて全世界を対象にサービスを行うことになり、ワンウェブは世界で唯一、電波の権利を先に申請し、技術も一番開発が進んでいる、非常にすばらしい企業であると思う。

ディープラーニングの分野において、従来の方法とは異なるやり方が注目されてきており、アームが頑張れる余地があると思う。アームのチャンスをどう考えているか。

 全くおっしゃる通り。

トランプ政権において、スプリントによるT-Mobile買収やその他の可能性について、より実現のチャンスが広がったと期待しているのか。

 直接的なコメントは難しいが、今さまざまな企業が、活発に買収や合併の検討が始まったと聞いている。そういう意味では、業界が動き始めるという期待値はあると思う。また、少なくとも「規制緩和を進める」と公言しており、さまざまな議論がこれから始まると期待している。

トランプ政権下において、米国への投資額500億ドルということだが、このうちどの程度が元々投資する予定のものだったのか。

 あくまでも500億ドルというのは、今まで考えていたというよりは、今回の「ソフトバンク・ビジョン・ファンド(仮称)」の意思決定したこの数カ月間で、新たに投資機会について考え始めたもの。

この500億ドルの資金内、ソフトバンクグループを含む供給元の割合は。投資がいつから始まるのか。

 今コメントできない期間に入っているので、具体的な数値は言えないが、投資自体はこれからどんどん始めていく。

これから10年間、実行しながら後継者を育てていく

「ソフトバンク・ビジョン・ファンド(仮称)」の考え方について、これまでソフトバンクグループが直接投資していた頃と比べて、制約のようなものが生まれてくることはないのか。
逆に、これまでとは全く規模が違うことから、今までやりたかったができなかった分野にも手が届くようになると思う。

 今まで単独で投資していた時と比べたとしても、責任やリターンについての考え方は、基本的に今までと同じ。ただし、今までは資金面で制限があったので、自分の今やっている、または今までやっていた事業の延長線のより近いところを中心に、先にお金を回す必要があった。
もし、もっと資金に余裕があれば、今世の中で、われわれの業界における名だたる企業のほとんどに投資する機会があったし、実際に交渉していた部分もあった。ネットバブルのはじけた直後は、絶好の買い場だと思ったが、われわれの資金が底を突き、買えなかった。

これからIoTを主軸とした、シンギュラリティーのビッグバンが起きる。今回は資金面での制限の幅がグッと広がったので、直接的に一番近い事業だけではなく、やや遠いが「この会社は絶対伸びる」という企業に、どんどん積極的に投資できる。次元の違う投資の規模と速度でいけるのではないかと期待している。

やや遠い分野というと、例えばどんな分野が考えられるか。

 例えば医療。ライフサイエンス。今まではバイオテクノロジーがライフサイエンスの中心だったが、これからは、ディープラーニングを使ってDNAを解析し、病気の予知や治療に素早く役立てていくことができる。バイオテクノロジーの延長ではなく、われわれの情報革命の延長を医療に役立てることができるという意味では、新しいチャンスになる。今までのソフトバンクグループでは投資できなかったところに、今回の「ソフトバンク・ビジョン・ファンド(仮称)」を使って投資できるということ。

今年の8月で孫さんは60歳を迎えるが、19歳の時の「人生50カ年計画」で、50代で事業を完成させるという計画があったと思うが、今回「ソフトバンク2.0」に挑むことによって、少し延長戦に入ったか。

 現在59歳だが、今回の「ソフトバンク・ビジョン・ファンド(仮称)」を作ったことで、ソフトバンクグループがこれから100年、200年、300年成長するための構えは、ある意味できたと思う。これから10年間は実行しながら、後継者を育てていく。次の10年間、これらが重要なテーマになると思う。

< 前編へ戻る

動画
資料

(掲載日:2017年2月16日)

  • 特段の記載がない限り、「当社」はソフトバンクグループ株式会社および子会社を示しています。また原則として、株式会社や有限会社、社団法人などを省略して社名・団体名を表記しています。
  • ログミー株式会社の提供を受け掲載しています。全文はログミーサイトをご覧ください。

【書き起こし】2017年3月期 第3四半期決算説明会(前編)

最近つくづく思うが、創業して間もない頃というのは、今月末の資金繰りをどうするか、1カ月1カ月の資金、そして目標に対する達成というものに、私の頭の中のかなりの部分が使われていた。
それから10年ほどたって上場し、われわれのものの見方は1カ月1カ月ではなくて、少なくとも3カ月、1年というような先を見るようになった。最近は「今年どうなのか?」「この四半期どうなのか?」という業績のことよりは、「10年後のソフトバンクグループの構えをどうするんだ?」「30年後の構えをどうするんだ?」と。

「ソフトバンクグループを300年成長し続けるようなグループにしたい」と本気で思っており、そのための構えを、私が創業者としてまだ元気なうちに、単に私の次の後継者をどうするかというレベルだけではなくて、300年間本当に成長し続けるような組織体にするには、創業者としてどういう構えをつくっておいたら良いのかと、そのことに私の頭のかなりの部分を使うようになってきた。そういう意味で、今振り返ってみても、アームの買収が「ソフトバンク2.0」の大きな第一歩だったと思う。

そこをきっかけとして、さらに大きく攻めていく構えをつくるために、「ソフトバンク・ビジョン・ファンド(仮称)」というものを構想し、今その最終準備に奔走している。かなり進捗し、いよいよ立ち上げの最終準備期に突入したということで、資金を集める上でのルールとして、ファンドの詳細については一切コメントできないという時期(クワイエット・ピリオド)に入った。確実にこのファンドは組成されるという方向になり、かなり現実味が出てきた。これは、ソフトバンクグループが、本当にこれから10年、30年、300年と成長していくための重要な構えだと思っている。

今日の決算発表は、この直近の四半期の事業内容について説明し、ファンドについての詳細は言えないが、考え方については少し話をしたい。新しいステージに入ったソフトバンクグループというものを、ぜひ今日は皆さんに説明したいと思う。

ソフトバンクグループの本業は“情報革命”

ソフトバンクグループの事業領域とは何か。
最近アームを買収し、「半導体チップの会社だ」「本業からあまりに離れているじゃないか」と多くの人が思われたと思う。しかし、創業以来一貫して変わっていないのは、ソフトバンクグループは情報革命を担う会社であり、本業は情報革命だということ。

私の尊敬する偉大な歴史的人物である坂本 龍馬は、明治維新に彼の生涯をささげた。ある時は剣を使い、時にはそれを鉄砲や黒船に変え、万国公法を勉強し、結果的に明治維新政府の枠組みを起草するなど、途中で姿・形が変わっても、一貫して300年続いた日本に維新を起こすことに生涯をささげた。

ソフトバンクグループの最初の姿・形はパソコンのソフトウエアの卸業者だった。出版も一部やったが、パソコンを互いにつなごうとインターネットの会社になり、それが移動通信の会社になった。私がボーダフォンジャパンを買収した際には、本業と違う移動通信の会社を買収ということで、「全く本業と違う」と言われた。でもそれは、全体の流れからいくと、道を踏み外したのではなく、一直線に情報革命に向かったということである。

全てに共通しているのはマイクロコンピューターのチップが中に入っているということ。
初めてマイクロコンピューターのチップの写真を見た10代後半の時に、このチップが、シンギュラリティー、つまり人間の知恵と知識、知能を遥かに超えるものになるんだと想像し、道端で立ったまま涙を流した。その日から、私の思いは変わっていない。一貫してこの情報革命に人生をささげてきた。

このチップがいよいよパソコンから移動通信、移動通信から運動シューズ、眼鏡、冷蔵庫、洗濯機、自動車などありとあらゆるものに入っていく。そのようにインターネットの中心、情報革命の中心が移っていく。その重心の中心にソフトバンクグループの事業領域を常に照準を合わせてきている。そういう意味で、われわれは一貫して情報革命の最先端で挑戦し続けている。そういう会社であると理解いただきたい。そして、この情報革命を加速させるために、「ソフトバンク2.0」の構えをつくろうとしている。

連結業績

業績は一言で申し上げて順調である。売上高はスプリント事業の円高影響により0.3%減収となったが、国内通信事業、ヤフー事業、流通事業みな順調に推移した。スプリント事業の売上高もドルベースでは増加している。調整後EBITDAは9%伸びた。その内訳として、国内通信事業、ヤフー事業、スプリント事業もドル・円関わらず順調に推移し、全事業伸びている。

営業利益は18%増となった。2・3回前の決算発表会で、皆さんの目にはスプリントが倒産寸前で解決策が見えないように映っていたと思うが、私の頭の中では、これからスプリントが成長の牽引役になる自信が出てきたと話した。その自信が結果として結果として数字に現れてきた。

スプリント事業の営業利益は3倍増近くになっている。営業利益18%増のうち一番伸びたのはスプリント事業であり、スプリント事業が利益の成長を牽引する立場になりつつあると思う。これからこの状態がどんどん加速していくと考えている。

一方、アームの買収、スプリントの買収で一時的に純有利子負債が増えている。しかし、調整後EBITDAも伸びており、また今後の大きな投資はファンド経由という形になるので、おのずと調整後EBITDAに対して純有利子負債の比率はどんどん下がっていく。成長の機会を見送ることになるため、下がり過ぎるのはよくないと考えている。ある程度健全な範囲のレバレッジは、経営にとってはベターだと思っている。その健全な範囲の中というのは3倍から3.5倍ぐらいだが、エンジンを吹かしつつ、体に重力を感じながら成長させていくという意味では、ちょうどいい頃合いだと思う。近々この3.5倍のところの領域に入るということで安心している。なお、3.5倍と言うが、私の胸の中の計算では0倍。上場済みの株式だけでこの純有利子負債を上回る規模の有価証券を持っており、その気になればいつでもゼロにできるという意味で安心している。

国内通信事業

国内通信事業は順調に推移し、営業利益は9%増となった。
回線数も順調で、前年対比で54万回線伸びている。

さらにソフトバンクとヤフーとのシナジーで、“ソフトバンク”ユーザーと今伸び盛りの「Yahoo! ショッピング」の事業の連携を深め、“ソフトバンク”スマホユーザーであれば、Yahoo!ショッピング、LOHACOでの買い物で毎日ポイントが10倍となるキャンペーンを今月から5月31日まで実施する。まだ始まったばかりだが、速報によると非常に良い結果が出始めている。

また、われわれは移動通信事業を始める前に、固定通信であるADSLを始めた。インターネットをより高速にするためにADSLから始め、これが現在では光ファイバーにどんどん置き換わっている。われわれの光ファイバーでインターネットを家庭につなぐ「SoftBank 光」が伸びており、前年対比2.6倍のところまできたので、今後さらに伸びていくと思う。利益を出しながら伸ばせるという構えができた。

その結果、税引き後、設備投資後の現金の収益であるフリーキャッシュフローが伸びている。

会計的な収益の表現の仕方というのは、いろんな方法がある。EBITDA、調整後EBITDA、営業利益、経常利益、純利益といろんな会計上の物差しがあるが、それがUS-GAAPであったり、IFRSであったり、日本の会計基準であったり。会計基準によって物差しは変わる。しかし、変わらない事実は、現金。その現金の部分で、われわれはこの3年間で急激にフリーキャッシュフロー、つまり1年間で稼ぐ利益が伸びている。9カ月間で4,300億円、現金の利益が出るというところまで来た。国内の通期だけで5,000億円のフリーキャッシュフローを出すという予想だったが、これを今日この場をもって、5,500億円に上方修正させていただきたい。この現金収益、フリーキャッシュフローが売上高に対して20%というのは、世界一の比率となる。つまり、われわれの国内通信事業は世界でも有数の事業効率と形態を実現できるとこまで来たということである。

何度も「ソフトバンクグループはもう潰れる」「“ソフトバンク”の通信はもう危機だ」ということを言われてきたが、順調に、最終的な利益のフリーキャッシュフローで稼げるというところまで来た。従って、国内通信事業は順調にこれからも走っていける。宮内が社長として立派にその役割をこれからも継続してやってくれると信じている。

ヤフー事業

もう一つ、国内の重要な事業としてヤフー事業がある。
米国ヤフーがいろいろな形で苦しんだが、日本のヤフーは世界中のヤフーの中で唯一、毎年利益を更新し、伸びてきた会社である。このヤフーのいくつかの収益モデルのうち、重要な柱は広告収入。この広告収入が、検索広告そしてディスプレイ広告共に伸びて、前年対比10%の伸びというところにまでなった。

もう一つ重要な柱は、eコマース。「eコマース革命」を3年前に発表し、私自身が当時ヤフーの会長として自ら旗を振って、eコマースのビジネスモデルを根底から変換させた。おかげさまで出店の数が16倍に増えた。これは、競合他社の店舗数の10倍にまで増えたということになる。

結果、売上も倍になり、これから5年10年、eコマースでYahoo! JAPANのショッピングを伸ばしていけるというモデルができた。あとは、さらに実行し、実現させていくことだが、これも十分やっていけると自信を深めているところである。

スプリント事業

2013年のスプリント買収

一番難しかった直近の事業は、スプリント事業。
「いよいよソフトバンクグループはこれでこける」と言われてきた。もともと、スプリントと競合のT-Mobile USの両方を買収し合併させて、米国の二大通信事業者であるAT&Tとベライゾンの対抗勢力をつくろうと考えていた。2社でほぼ独占している市場に、3社目の対抗勢力を作って三国志にするという構えでいこうとしたわけだが、残念ながら米国当局の考え方によって受け入れられず、最初の戦略が狂った。 従って、スプリントは単独で走らざるを得ないという状況になった。

「買わなきゃよかった」とずいぶん後悔した。合併が許されるだろうという読みだったが、その読みが狂ったということで、自信をなくした。世の中がもう嫌になり、非常に悩んだ。だいぶ毛も薄くなった(笑)。もう売りたくてしょうがないところまでいき、過去の決算発表の場でも、「苦しくて長い戦いになる」と正直に申し上げた。内容は惨憺たるものだった。

「最悪の過去」ということで、ネットワークの品質は最悪。回線純増数も最悪で顧客獲得も最悪だった。利益も最悪、フリーキャッシュフローも真っ赤っ赤。もうどんどん金が失われていく、借金がどんどん増える一方という状況の会社だった。七転八倒して苦しんだ。「ソフトバンクグループはこの失敗の判断で、大変な赤字に苦しむ」ということを言われた。誰もスプリントを買ってくれず、仕方なく自力で這い上がろうという決意をした。

4つの反転戦略

「4つの反転戦略」ということで、「ネットワークの改善」「顧客獲得の増加」「経費削減」、そして「資金調達の多様化」を決意した。私自身、もう背水の陣ということで、自らチーフネットワークオフィサーになった。マルセロ(スプリントCEOのマルセロ・クラウレ氏)が営業を担当し、「経費削減などは自分が責任を持つ。でもネットワークについて、自分は専門家じゃないから、マサ、あなたが最初から責任をとると言っていたじゃないか、やってほしい」ということで、「分かった。じゃあそこは私が陣頭指揮をとってやる」ということになった。

今現在も、私自身が毎週、スプリントのチーフネットワークオフィサーとして、ネットワークの詳細設計の責任者として、詳細設計とその進捗チェックをしている。夜の10時から夜中の12時過ぎまで、毎週、私自身がやっている。通常は、チーフネットワークオフィサーというと技術者で、経営の責任がない。そのため彼らがまずやることは予算調達をすること。最初に経営陣に対して「予算をください」と説得するわけだが、私はオーナーかつネットワーク責任者であるため、「そんなに金が要るのか?」「なんでそんなに金を使うんだ?」という立場で設計をする。

そのため、4社の中で圧倒的に少ない設備投資で、しかも4社の中で一番劇的に、早くネットワークを改善した。チーフネットワークオフィサーとして、お金を使って改善するのは簡単。機器を提供するメーカーは改善するのに、「立派な次世代ネットワークを作るのに協力します、買ってください」と来る。私は「冗談じゃない」と、設備投資の予算申請を全て却下し、圧倒的に予算を少なくするため、自ら設計し直した。でもネットワークの改善は一番早く劇的に改善するという意気込みで。この結果、もうじき1位になる。

ソフトバンクグループのネットワークは世界で一番つながる。国内では、ソフトバンク、ドコモ、KDDIの3社がネットワークのエリア拡充で激しく競争しているのを当たり前だと思っているかもしれないが、海外に出てみると、日本国内の移動通信のLTE接続率、スピード、カバー率は圧倒的に世界一。海外に行ったら、日本のユーザーがどれほど恵まれているのかを初めて認識できると思う。実際に、米国で経営してみて、米国のネットワークの品質の悪さというのは十分認識している。その状況の中で、お金を使わずに改善させた。

先日、スプリントの決算発表があったが、設備投資が少ないからネットワークが改善しないと勘違いしたアナリストやジャーナリストの方が一部いたようだが、それは全く初歩的勘違いである。お金を使ったら、ネットワークは良くなるというのは普通だ。
なぜソフトバンクのフリーキャッシュフローが世界一の利益率になったかというと、設備投資、お金をなるべく使わないで世界一のネットワークを作ったからだ。同じようにスプリントもなるべく設備投資、お金を使わずに改善させた。私が、チーフネットワークオフィサーとして責任を持って、もうじき1位になるということを実現させる。それだけの自信があり、それだけの設計ができたということ。

第三者機関が、そのネットワークにいろんな賞を与えるわけだが、この受賞の数もだんだん増え結果スプリントのネットワークの信頼性が大きく高まり、ベライゾン、AT&Tと1%差のところまできた。

業績と見通し

顧客の獲得もマルセロを中心に非常にがんばった。毎月、顧客が純減というところから、毎月純増というところまで変わった。
解約率も低い次元に一気に改善し、その結果、下降していた売上高が、反転してきた。
同時に固定費の削減がどんどん進んでいる。年間の固定費が3兆数千億円かかっていたのが、この4年間で約1兆円近く下がり、2兆数千億円のところまで下がった。

そのため、この4年間で調整後EBITADAが倍増した。あれほど難しかったスプリントの経営が完全に反転してきた。

従って営業利益も真っ赤っ赤で、どんどん営業利益が悪化していくという状況から一気に反転し、ついに営業利益で千数百億円の黒字というところまできた。アメリカの歴史の中でもまれにみる大反転ということだ。これだけの大企業で真っ赤っ赤のところから反転するというのが、非常に珍しい事例だ。

フリーキャッシュフローについても黒字になってきており、また、手元の資金でも十分な余裕が出るところまで来た。

今日現在でもスプリントはソフトバンクグループの足を引っ張っていると思っている人がたくさんいると思う。おそらく半分以上の人がいまだに思っているのではないか。しかし、ソフトバンクグループが買収に使ったお金は約1.9兆円だが、スプリントは上場しているので、今現在のスプリントの価値は3兆円を超えたことが分かる。

つまり、われわれがスプリントを買収してこれほど苦しんだ経営の中で、投資した金額に対して58%伸びたと言える。1兆円以上儲かったということだ。この短期間で、われわれが投資したスプリントの上場している価値が1兆円以上増えたということになる。したがって、スプリントが足を引っ張って、スプリントで悩みまくっているというイメージをそろそろ改めていただきたいと思う。

私はそういう自信が出てきた。だからアームを買収するという決断ができた。いよいよスプリントがこれから成長の牽引役になるということを前回、前々回くらいから言い始めたと思うが、その自信の結果、アームの買収の意思決定ができ、さらにその結果、次の攻めとなる、10兆円規模の世界最大の投資ファンドを作るという決断ができた。

アーム買収で圧倒的世界No.1のポジションへ

アームを買って良かったと心の底から喜びを噛みしている。アーム買収以前のソフトバンクグループとアーム買収後のソフトバンクグループは、「ソフトバンク1.0」と「ソフトバンク2.0」という大きな違いがあり、アーム買収以前は、ユーザー数が日本で3位の移動通信会社だった。世界で圧倒的1位と誇れるものはそれほどなかったのだが、いよいよこのアームの買収で初めて、最も重要な事業セグメントで圧倒的1位というポジションが取れた。

今、世界中の人々がスマホを使っているが、おそらく99%以上はアームのチップが入っており、入っていないスマホを見つけるほうが難しいという状況。このポジションを取ったことは、「ソフトバンク2.0」を掲げるわれわれにとって非常に重要な戦略であり、オセロで言えば、オセロの四つ角の一つを抑えたという状況になったということだ。

売上高

売上は順調に伸びているが、これはまだ、ほんの序章に過ぎないと思っている。

チップ出荷数

アームのチップはこの9カ月間で125億個出荷した。年間に直すと、160億個とか170億個というレベル。

世界の人口が70億人であるから、1人当たり年間で2.5個以上のアームを買ったことになる。皆さん、この1年間でアームを2.5個買ったという認識はあるだろうか? 日本は世界の平均以上の国だから、2.5個以上は買っている。つまり、アームが、世界の人々のライフスタイルに完全に浸透してきていると言えるのではないか。

研究開発費

研究開発費は加速して増やしている。

今、着々と「アーム2.0」の準備を始めたところだ。この次の「アーム2.0」のために、私自身が直接深く関わり、その戦略とビジネスモデルを作っている最中だ。また、アームはスマホや家庭電化製品、車だけではなくて、日本の次世代のスーパーコンピューターであるポスト「京」にも採用された。

欧州の研究所でも次のスーパーコンピューターにはアームが採用された。世界中のスーパーコンピューターのほとんどにアームが搭載されるようになってきたという状況。アームは単に小さなチップということではなく、その馬力を問われるような、スーパーコンピューターの世界でも主流になってきたということ。

アリババグループへの投資実績

16年前に投資したアリババだが、当時日本の経済界でも重鎮と言われるような経営者から、中国のアリババに投資したと話すと、「なんだ、その盗賊みたいな名前の会社は」と(笑)。「中国はそもそも信用できない」とか、「中国に投資しても必ず失敗するぞ」といろんな忠告をいただいたが、私はその時に「そうは思わない。中国でも必ずインターネットが伸びて、中国そのものも伸長する」と申し上げた。結果、やはり投資して良かったと心から思っている。

売上高

これほどの規模になったアリババが、さらに売上前年対比54%増。

純利益で36%の伸び。
一番重要な数字である、フリーキャッシュフローで44%増。

3カ月のフリーキャッシュフローで5,000億を超えている。年間に換算したらどうなるかと。そのぐらいのペースになってきた。まだまだ伸びるアリババは、今後もソフトバンクグループの中核的企業の一つとして大事にしていきたい。

> 後編へ続く

動画
資料

(掲載日:2017年2月16日)

  • 特段の記載がない限り、「当社」はソフトバンクグループ株式会社および子会社を示しています。また原則として、株式会社や有限会社、社団法人などを省略して社名・団体名を表記しています。
  • ログミー株式会社の提供を受け掲載しています。全文はログミーサイトをご覧ください。