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英Opensignal社の分析結果から分かる、海外と比べた日本の通信ネットワーク品質事情。そしてソフトバンクは……

調査結果から分かる海外と比べた日本の通信ネットワーク品質事情

10月2日、英国・Opensignal社の「グローバル・モバイル・ネットワーク・エクスペリエンス・アワード2020」において、ソフトバンクが「音声アプリ・エクスペリエンス」部門で世界第1位を獲得、さらに「ビデオ・エクスペリエンス」部門でも世界第3位を獲得したことが発表されました。

海外の通信ネットワークに比べ、日本の通信ネットワークはどのような状況なのか、ちょっと気になりますよね? そこで同社の分析結果から、海外と比べた日本の通信ネットワーク・エクスペリエンスの状況をまとめてみました。

51の国と地域の通信キャリア181社を対象に分析

今回の「グローバル・モバイル・ネットワーク・エクスペリエンス・アワード2020」では、51の国と地域で事業を展開する通信キャリア181社を対象に分析が行われ、日本国内では、ソフトバンク・NTTドコモ・au・楽天モバイルの4社が対象に含まれています。

調査結果から分かる海外と比べた日本の通信ネットワーク品質事情

※ Opensignal社分析結果レポートを元に作成

ネットワーク体験の実態。際立つ日本の通信ネットワーク品質

英国・Opensignal社は、全世界のモバイル・ネットワーク・エクスペリエンスを分析するモバイルネットワーク分析会社。その分析規模や頻度はワイヤレス業界では最大規模とされています。

測定データはシミュレーションや予測といった類のものではなく、Opensignal社が提供するアプリを通じて、自宅や勤務地、その間の移動など、実際のスマホユーザーが生活を営む場所で、24時間365日収集されており、世界中で1億台以上のデバイスから毎日収集される数十億の測定値を使用して分析したものが、今回の分析結果レポートです。

ビデオ・エクスペリエンス

モバイルネットワーク上で映像をストリーミング再生したときの、画質や映像の読み込み時間、失速率を考慮した映像の品質を、ユーザー体感としてスコア化したもの。

音声アプリ・エクスペリエンス

LINEをはじめ、Skype、Facebook Messanger、WhatsAppといったOTT(オーバー・ザ・トップ)における音声サービスの品質を、ユーザー体感としてスコア化したもの。

ダウンロード速度・エクスペリエンス

オペレーターのネットワーク全体でOpensignalユーザーが体験した平均ダウンロード速度。

アップロード速度・エクスペリエンス

オペレーターのネットワーク全体でOpensignalユーザーが経験する平均アップロード速度。

4G利用率

4Gデバイスを使用するOpensignalユーザーが4G接続を使用している時間の割合(ネットワークのカバレッジや地理的範囲を表す尺度ではない)。

上記5カテゴリのうち、「ビデオ・エクスペリエンス」では、日本の通信キャリアからソフトバンクが上位と僅差の3位。次いで、NTTドコモやauも上位にランクインしています。そして「音声アプリ・エクスペリエンス」ではソフトバンクが世界第1位で、さらにすべての日本の通信キャリアも上位にランクインする結果に。

「ダウンロード速度・エクスペリエンス」「アップロード速度・エクスペリエンス」では日本の通信キャリアがやや寂しい結果となっているものの、「4G利用率」でもすべての日本の通信キャリアが世界の上位5位以内に入る超ハイスコアで、総じて日本の通信キャリアのネットワーク品質の高さが伺えます。

詳しい分析結果(英語)はこちらから。

特に重要なのが “普段づかい” の体験

この5つの指標の中で、ユーザー体験として特に重要視されるのが「音声アプリ・エクスペリエンス」と「ビデオ・エクスペリエンス」です。日常生活の中で、音声通話やメール、動画の視聴といった“普段”のスマホ利用シーンでストレスを感じるかどうか、といった面を考えると、特にこれら2つの指標が重要といえます。

その結果がこちら。ソフトバンクをはじめ、日本の通信キャリアのスコアが非常に高いレベルにあることが分かります。

英Opensignal社の分析結果から分かる、海外と比べた日本の通信ネットワーク品質事情。そしてソフトバンクは……

ビデオ・エクスペリエンス 2020(データ収集期間:2020年1月1日〜6月28日)

英Opensignal社の分析結果から分かる、海外と比べた日本の通信ネットワーク品質事情。そしてソフトバンクは……

音声アプリ・エクスペリエンス 2020(データ収集期間:2020年1月1日〜6月28日)

日本の他にも、NLD(=オランダ)もスコアが良いという方も多いでしょう。確かに結果を見れば、それは正しいです。しかし、オランダは国全体が平坦な土地で、国土の標高差も数百メートルしかありません。それに比べて、日本は国土の約75%が山間部、大都市への人口集中など、通信ネットワーク構築には比較にならないほどの苦労が伴っていることを考えると、日本の通信ネットワークを構築したエンジニアのレベルの高さに敬意を表さずにはいられません。「ありがとう!エンジニアの皆さん!」

そこで、これらの分析結果を国や地域でまとめてみたらどうだろう?と思って集計してみたところ、どうしてもこんな並べ方をしたくなりました。国際的なスポーツ大会が行われると、各国のメダル獲得数が新聞やテレビなどで報じられますよね。「Global WINNER」を“金”、「Global LEADERS」を“銀”、「Global HIGH PERFORMERS」を“銅”として、その数を表にしてみると……このような結果に。

国と地域
カッコ内は通信キャリア数

日本(4)

2

9

4

オランダ(4)

1

13

6

スイス(3)

1

3

5

オーストリア(3)

1

2

5

カナダ(3)

1

2

4

韓国(3)

0

10

3

シンガポール(4)

0

9

5

ベルギー(3)

0

2

9

台湾(5)

0

1

13

アメリカ(4)

0

1

3

※ Opensignal社の分析結果レポートを元に作成

表のまとめ方については異論・反論あると思いますが、これが分析結果レポートから分かった結論です。

『日本の通信ネットワーク品質は、世界のトップクラス!』

ネットワーク品質向上に向けたソフトバンクのエンジニアの取り組みをご紹介しています。こちらの記事もぜひご覧ください。

(掲載日:2020年10月26日)
文:ソフトバンクニュース編集部