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陸地からの復旧活動が困難な場合に備える。海上から通信機材を届ける合同災害訓練を海上保安庁と実施

陸地からの復旧活動が困難な場合に備える。海上から通信機材を届ける合同災害訓練を海上保安庁と実施

いつ発生するか分からない大規模災害。地震などの災害では通信ネットワークにも多大な被害が発生し、お客さまが利用する通信サービスに影響が出る場合があります。ソフトバンクは陸地からの復旧活動が困難な場合に備え、海上保安庁と災害協定を締結。必要な機材を海上から被災地に運搬するための合同訓練を毎年行っています。

万が一の災害発生に備えスムーズな連携を

2014年に、大規模災害発生時の早期通信復旧を目的に海上保安庁と「災害時における通信の確保のための相互協力に関する協定」を締結して10年。大規模災害発生時に備えた合同訓練を実施し災害対策に取り組んできました。

訓練では、通信ネットワークが地震などの災害で使えなくなったときに備え、通信に必要な資機材を巡視船に積載。実際に船を出して揺れなどを確認するため、事前に船内を見学して、資機材をどこに、どのように固定するか検討します。

通信に必要な資機材を巡視船に積載

積載する場所やルートの確認を行った後、巡視船に資機材を運び込みます。資機材は可搬型基地局、衛星アンテナ、発電機などです。

足場は狭く段差や隙間があり危険

足場は狭く段差や隙間があり危険

巡視船に乗り込む場所はつまずきやすかったり、タラップと船の間に隙間があって海に転落する危険も。そのため、物品の運搬者には必ず安全監視の担当者を配置。訓練開始前に決めた役割を各自が適切に担うことで、事故なく作業が進められるよう配慮しています。

所定の場所まで運び込んだ資機材は、巡視船航行中に動かないように、ラッシングベルトという幅広の固縛用ベルトで船室の柱などに縛りつけられます。一般の旅客船と比べると海上保安庁の巡視船は大きく揺れることがあり、そのためにも積載物をしっかりと固定することが重要です。

しっかり固定されていることを海上保安庁の担当者が確認した後、出航。湾内を航行し、航行時どのようにどれくらい揺れるのかを体験し、確認しました。

湾内を航行し、航行時どのようにどれくらい揺れるのかを体験

自衛隊や海上保安庁との連携窓口や共同訓練のとりまとめを行っている関東ネットワーク技術統括部 東京ネットワーク技術部の渡邉卓也は、海上保安庁の巡視船や自衛隊のヘリコプターへの搭乗や資機材の積み降ろしは通常体験できない作業となるため、共同訓練の機会はとても重要だと言います。

「搬入経路の独特な環境や積載場所の揺れなど、実際に体験してみると想定と大きく異なることがあります。訓練を通じて緊急機関の担当者との連携を深め、知見と訓練経験者を増やすことで、有事の際に慌てず適切な行動ができるようにしたい。緊急機関の担当者の皆さまは現実的で柔軟な指導をしてくださるので、毎年細かい確認と経験を積み上げながら良い関係を築くことができています」と、これまでの訓練で培われた連携と訓練の意義を説明しました。

今後も両者は、スムーズな連絡体制を確立するとともに、大規模災害発生時に備えた合同訓練を実施し災害対策へ取り組んでいきます。

防災・減災への取り組み

ソフトバンクはAIやICTを活用し、災害情報の迅速な集約・伝達を行い、災害から身を守る防災対策や、災害発生後の被害を少なくする減災対策に取り組みます。

防災・減災への取り組み

(掲載日:2024年6月6日)
文:ソフトバンクニュース編集部