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“アメリカズカップ”へのソフトバンク・チーム・ジャパンの挑戦 ~「光」のごとくバミューダの海を駆け抜けた~

「第35回アメリカズカップ」への挑戦権を懸けた挑戦艇決定シリーズが5月27日(現地時間)から始まり、「ルイ・ヴィトン・アメリカズカップ・クオリファイヤーズ」、「ルイ・ヴィトン・アメリカズカップ・チャレンジャー・プレーオフ」が終了しました。
気になるソフトバンク・チーム・ジャパンの最終順位は?

惜敗多くも「ルイ・ヴィトン・アメリカズカップ・クオリファイヤーズ」突破!

「ルイ・ヴィトン・アメリカズカップ・クオリファイヤーズ」は、全6チームが1対1のマッチレース形式の総当たり戦を2回行い、全レース終了時点での合計獲得ポイントを競うルール。

昨年まで開催された予選シリーズ「ルイ・ヴィトン・アメリカズカップ・ワールドシリーズ(以下「LVACWS」)」の最終順位によるアドバンテージポイントを合わせたポイント獲得上位4チーム(防衛艇のオラクル・チーム・USAを除く)が「ルイ・ヴィトン・アメリカズカップ・チャレンジャー・プレーオフ」に進出できるんです。

ソフトバンク・チーム・ジャパンの試合結果(全10レース)

レース 日程(現地時間) 対戦相手 結果
1 5月27日 アルテミス・レーシング(スウェーデン) ×
2 5月28日 ランドローバー・BAR(英国)
3 5月29日 エミレーツ・チーム・ニュージーランド ×
4 5月29日 オラクル・チーム・USA ×
5 5月30日 グルパマ・チーム・フランス
6 6月2日 グルパマ・チーム・フランス
7 6月2日 オラクル・チーム・USA ×
8 6月3日 エミレーツ・チーム・ニュージーランド ×
9 6月3日 アルテミス・レーシング ×
10 6月4日 ランドローバー・BAR ×

最終順位は・・・・・・

  Win Lose LVACWS
アドバンテージポイント
Total
オラクル・チーム・USA 8 2 1 9
エミレーツ・チーム・ニュージーランド 8 2 0 8
ランドローバー・BAR 4 6 2 6
アルテミス・レーシング 5 5 0 5
ソフトバンク・チーム・ジャパン 3 7 0 3
グルパマ・チーム・フランス 2 8 0 2

3ポイント獲得、総合5位でグルパマ・チーム・フランスを上回り、見事「ルイ・ヴィトン・アメリカズカップ・チャレンジャー・プレーオフ」への出場権を獲得しましたーー!

「ルイ・ヴィトン・アメリカズカップ・チャレンジャー・プレーオフ」の敵はアルテミス・レーシング!

「ルイ・ヴィトン・アメリカズカップ・チャレンジャー・プレーオフ」でソフトバンク・チーム・ジャパンは、準決勝でアルテミス・レーシングと1対1のマッチレースを行いました。アルテミス・レーシングには、予選では2レースとも敗れていますが、いずれも13秒差、18秒差という惜敗。

「彼らは非常に強いチームだが、やることは変わらない」(早福 和彦総監督)、「強い相手だが、勝てると信じている」(ディーン・バーカー艇長)と、チームは強い気持ちを持って準決勝に挑みました。

結果は、途中までソフトバンク・チーム・ジャパンが3勝1敗で有利に展開を進めるも、そこから4連敗を喫してしまい、通算3勝5敗で敗退。“アメリカズカップ”への挑戦は、挑戦艇決定シリーズ準決勝で幕を閉じました。

チームを牽引してきた日本人クルーたちは、今回の挑戦をこのように振り返ります。

早福 和彦総監督兼選手のコメント

この2年間は、決して楽な道のりではありませんでした。大会はあっという間に終わってしまい、いまは心が空っぽになったような感覚です。次のステージに進めないのは残念ですが、新たなスタートだと感じています。

私たちはゼロからスタートした小さなチームでした。しかし、限られたリソースでここまで挑戦できたのは、チームの力であり、本当に誇りに思います。吉田選手と笠谷選手は、すばらしい仕事をしてくれました。日本の若いセーラーやスポーツ選手が、彼らの頑張りを見て後に続いてくれたらうれしいですね。可能性のあるすばらしいチームになったので、もう一度このチームで挑戦したいです。

吉田 雄悟選手のコメント

毎日を大事に過ごしてきたとても濃い1年半でした。勝つために計画・実行・振り返りを繰り返し、徹底してきました。これは、今後も選手として活動していく上でとても勉強になりました。
チームには、セーラーだけでなく、それを支えるショアチーム(陸のチーム)やサポートするメンバーが大勢いて、アメリカズカップは、皆が一丸となって勝利を目指すチームスポーツだなと改めて感じました。

今回のアメリカズカップに日本のチームが参加したことは、次に向けての第一歩だと思います。日本人にアメリカズカップが位置付けられてくれば、今後、日本人がより多いチームで挑戦ができるようになるでしょう。

笠谷 勇希選手のコメント

チームに入り1年半、振り返ると短かったです。キツく大変だった時も、楽しかった時もたくさんありました。私はセーリング未経験からのスタートでしたが、トレーニングの中でセーリングの知識や経験を積んで一通り分かるようになり、ようやくこの大会で初めて出番を得ることができました。

今回は準決勝で敗退してしまいましたが、もっと経験を積んで、さらに強くなってまた挑戦したいです。アメリカズカップはこれからも関わっていきたいし、今後の発展が楽しみな大会。最終目標は“アメリカズカップ”を獲ることです。アメリカズカップのセーラーになりたいと思う日本人が出てきてくれたら幸せですね。

“アメリカズカップ”を懸けた戦いはいよいよ最終戦へ!

準決勝を勝ち上がったアルテミス・レーシングとエミレーツ・チーム・ニュージーランドによる決勝は、5勝2敗でエミレーツ・チーム・ニュージーランドがオラクル・チーム・USAへの挑戦権を勝ち取りました!

「第35回アメリカズカップ」は防衛艇のオラクル・チーム・USAと挑戦艇のエミレーツ・チーム・ニュージーランドの一騎打ち。前回大会と同じ対戦カードであり、因縁の対決となります。
勝負は6月17日(現地時間)からスタート! 世界最古のトロフィーを懸けた最後の戦いは、スポナビライブで生中継! 気になる勝負の行方をライブでお楽しみください!

スポナビライブの配信スケジュールをチェック!

最新の結果はアメリカズカップ公式ページから確認してくださいね。

試合結果を見る!

©ACEA 2017/© SoftBank Team Japan

(掲載日:2017年6月8日・更新日:2017年6月16日)
文:ソフトバンクニュース編集部