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5G ✕ ∞(無限大)で非通信ビジネスを加速 ーソフトバンク株式会社 2021年3月期 第2四半期 決算説明会レポート

2020年11月4日、ソフトバンク株式会社は2021年3月期 第2四半期 決算説明会を開催。代表取締役 社長執行役員 兼 CEOの宮内謙が、2020年度上期の連結業績や注力事業について説明しました。

携帯電話会社からの脱皮、そして事業・収益源の多様化へ

冒頭宮内は、9月にソフトバンクグループ株式会社がソフトバンク株式会社の株式を10億株売り出したことに触れ、「一般株主が過半数になり、株主数は日本最大級の91万人。大変うれしいことであるとともに身が引き締まる思い」と述べました。

また、「2018年12月の上場時は、携帯電話や固定通信、法人、流通が中心だった。現在、通信事業をコアとしつつも、モバイル通信料以外の収益比率が増え、収益源が多様化した。非通信領域が成長戦略『Beyond Carrier』を支える成長のドライバーになる」と語りました。

5G ✕ ∞(無限大)で非通信ビジネスを加速 ーソフトバンク株式会社 2021年3月期 第2四半期 決算説明会レポート

ソフトバンクの成長は、非通信領域の拡大と通信領域の堅実な成長

5G ✕ ∞(無限大)で非通信ビジネスを加速 ーソフトバンク株式会社 2021年3月期 第2四半期 決算説明会レポート

「第2四半期の連結業績は新型コロナウイルスの影響があったが、増収を継続できた。セグメント別にみるとコンシューマは少し減少しているが、とりわけヤフーと法人が順調だった。総じてビジネスは順調に推移している」
こう語った宮内は、各事業セグメントの業績の説明へ。

法人事業では、「売上高が前年同期比7%増収、営業利益は同18%増益となった。コロナ禍でのテレワーク増などデジタル化需要の高まりを背景に、かねてより注力しているクラウド、IoT、セキュリティの領域において売上が拡大。2桁増収を維持してさらなる収益拡大を狙う」としました。
オンラインとオフラインを融合したハイブリッド営業を進め、オンライン活用によりお客さまとのコンタクト数が前年同期比5倍になったと明かし、多様な働き方で生産性の向上を狙うデジタルコミュニケーション、業務の自動化でコスト削減や効率化を図るデジタルオートメーション、データの活用によるデジタルマーケティング、これら『デジタル三大革命』を推し進めると今後の方針を語りました。

5G ✕ ∞(無限大)で非通信ビジネスを加速 ーソフトバンク株式会社 2021年3月期 第2四半期 決算説明会レポート

ヤフーについては、「コマース事業の伸長により増収増益を確保。今後コマース投資を強化し、eコマース取扱高国内No.1を目指す」と宣言。コロナ禍により広告出稿が減少したものの、メディアサービスのアクセスが増え連動する運用型広告が好調だったことから、ソフトバンクとのシナジーにより広告出稿額が前期比1.5倍となりました。

PayPayは、登録ユーザー数が3,300万人を突破し、決済回数も1年間で5倍に拡大。PayPayを軸にグループ内の銀行や証券事業とのシナジーを発揮し、金融エコシステムの形成を目指すと意欲を示しました。

5G ✕ ∞(無限大)で非通信ビジネスを加速 ーソフトバンク株式会社 2021年3月期 第2四半期 決算説明会レポート

コンシューマ事業においては、端末販売は新型コロナウイルスの影響もあり減少。しかし、サービス売上は増加し利益も堅調に推移している。一方で、モバイル通信料の割合は年々低下。

「これまで携帯料金低廉化に取り組んできており、1GBあたりの単価は5年前に比べると80%超の値下げとなっている。ユーザー1人あたりの平均単価は5年で2割ダウン。先日新たに、ワイモバイルの大容量データ新プランを発表した。さらに思い切って、MNPの転出手数料を2021年春から0円にする。減収が心配されるかもしれないが、マルチブランド戦略による契約数拡大で増収に転じた実績もあり、スマートフォン契約数の拡大による事業の成長を目指す」と今後に自信をのぞかせました。

5G ✕ ∞(無限大)で非通信ビジネスを加速 ーソフトバンク株式会社 2021年3月期 第2四半期 決算説明会レポート

5G ✕ ∞(無限大)で非通信ビジネスを加速 ーソフトバンク株式会社 2021年3月期 第2四半期 決算説明会レポート

次世代ネットワークの展開へ

「携帯電話事業への参入当初より、お客さまが使いやすい環境を提供したいという思いから、コスト削減にも取り組みつつ、この14年間で5兆円の設備投資を行った。その結果、世界最高レベルの品質という評価をいただいた。さらに今後10年間で5G・6Gに2.2兆円の投資を予定している」と説明。

これに関連して、副社長の宮川も記者からの質問に対し、「当初、2020年度末で147局の計画で開設申請したが、現在はこれを上回るハイピッチで工事が進捗しており、2020年度末で1万局になる。これまでの経験からトラフィックの増加を考慮すると10年間で35万局ぐらいは最低でも必要になるのではないか。その工事体制をどのように構築するかを考えている」と回答しました。

5G ✕ ∞(無限大)で非通信ビジネスを加速 ーソフトバンク株式会社 2021年3月期 第2四半期 決算説明会レポート

宮内は最後に、「5Gが全国津々浦々でつながるようになると、本当の意味でのデジタルシフトが可能になる。HAPSモバイルの展開も加え、完全に圏外のない世界を作ることをコア事業として、次世代のネットワーク構築への投資を覚悟している。これをベースに成長戦略を描いていく」と決意を示し、決算説明会を締めくくりました。

5G ✕ ∞(無限大)で非通信ビジネスを加速 ーソフトバンク株式会社 2021年3月期 第2四半期 決算説明会レポート

資料

資料:プレゼンテーション資料(PDF形式:8.98MB/74ぺージ)

(掲載日:2020年11月4日、更新日:2020年11月5日)
文:ソフトバンクニュース編集部