主に冬季の中高緯度の海洋上に発生する低気圧のこと
冬季に中高緯度の海上に発生する気象現象
ポーラーロウ(Polar Low)は、冬季に北欧のバレンツ海やノルウェー海、北海などの中高緯度の海上で発生する低気圧のことで、別名「極低気圧」とも呼ばれています。台風発生の仕組みと似た部分がありますが、温帯低気圧や熱帯低気圧など一般的な低気圧と比べると規模は小さく「冬のミニ台風」とも言われています。目のような構造がはっきり見えることがあり、対流が活発であることが特徴です。偏西風から切り離されてできる寒冷渦(寒冷低気圧)の周りに発生することが多く、北側からの寒気が温かい海上を通過する際に強い風と急激な温度下降が引き起こされるため、局地的に大雨や大雪などの極端な気象条件が発生しやすくなります。
高緯度で発生することが多いポーラーロウですが、比較的緯度が低い日本海でも、冬季にアジア大陸で冷やされた寒気が温暖な日本海上に流れ込み、高緯度の海域と似た条件が整い発生することがあります。気象庁からポーラーロウの情報が発表された際は、災害リスクが高まることが予想されるため、リアルタイムに気象情報や防災情報をチェックできる天気アプリなどを活用して、迅速に最新情報を把握することが重要です。
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(掲載日:2024年11月20日)
文:ソフトバンクニュース編集部